ゲイの友人月館佳之に、中垣旭は戸惑いながらも段々と魅かれてゆくが、月館は彼の部屋を出たまま、一向に音沙汰がなかった。二週間目に渋谷で月館を見かけた彼は、連絡して来なかった理由を問いつめる。月館の返事は歯切れが悪く彼を苛立させる。その晩、月館のアパートに泊まりに行った中垣に、月館は、これきりでもう会いたくないと言い出した。
20代の女性の悩みに答える雑誌「GP」。その編集部には、数多くの恋愛相談が寄せられる。不感症、不倫、マザコンの恋人…、どこかが似通っていて、それでいて一つとして同じではない秘密の数々。単なるアドヴァイスやコメントを超えて、恋愛相談は、真実の物語をつむぎ出していく。「いつも心のどこかで感じている、この何か足りないような気持ち。人生のどこかでミスをしてしまったような不安は、いったい何なんだろう。」多数のルポやインタビューを通して、若い女性たちの「今」に密着してきた著者が、自らの痛みをこめて書き下ろす、現代の恋愛事情の“向こう側”。新世代女性作家の小説。
日本に住んで11年になる韓国人の著者が、日韓の恋愛事情のすれ違いから見出した、その背景にある両国の社会・伝統・文化の異なる素顔を浮き上がらせる。大ベストセラー「スカートの風」の著者が綴る、異色恋愛エッセイ。
語りにくい〈恋愛と性〉の現状を明らかにすることにより、障害者が抱えている問題を浮き彫りにし、問い直す。
土曜の放課後、水族館にでかけたノリミと麦倉先生。たまたまT高の光代たちも来ていたので、別々に帰ることになってしまった。だがその日、麦倉先生は、ノリミとは別の女の人と歩いていたのを目撃された。しかも、その人は『婚約者のマツモトナオミです』と名のったという。疑心暗鬼のノリミのもとに光代から相談が持ちかけられた。一年生の里中の家に、不気味な脅迫状が届いたという…。
あなたは夢をよく見ますか。不思議な夢の記憶が印象深く心に残ることがありますか。夢の多くは、深層心理からの未来を知らせるメッセージを象徴しています。夢の意味をチェックすれば、恋の作戦もうまくいくはず。トラブルだってきっと避けられます。まくら元にぜひ置いてほしい夢の意味がわかる事典です。
結婚したって、一生、遊び続けていたい。今、もうひとつの女の本音論が飛び出した。恋愛を感覚だけで語る時代は終わった。恋愛こそ、最も知的遊戯であることを、筆者は、鮮やかな手並で描いている。
あたし、林野原。高校1年生。引っ込み思案で、いつだって思ったことの半分も言えない、典型的なA型の性格。そんなあたしが、ある日、おかしな偶然から、一人の男の子と知り合いになった。そうして、その人のことを、いつのまにか好きになりかけてる自分に気づいたの。でも。その人は、あたしの親友の由美ちゃんの、片想いの相手だったんだ…。
あなたの明日は、未来は、その恋は成就するか、悲恋か、彼のこころは真実か、不実か、あなたの運命とその恋の行く末は、あなたの知らないもう一人の自分が知っている。
肉体に刻みこまれた愛の深さ『愛の嵐』。妻子ある男と人妻の恋『恋におちて』。男を追いすぎた年上の女の悲劇『夏の嵐』。妻が夫以外の男に揺れる時『終着駅』。愛の不毛の行きつく果て『情事』-。14の名作映画をテキストに、さまざまな愛のかたちを論じ、恋のこころを説くエッセイ。恋愛における心と肉体の問題や、男と女の違いなど、その本質に著者が鋭く迫る。
あたし、桂木柚子。高校1年生。自分ではよくわからないんだけど、友達からは、明るいコだね、って言われてる。ヒドイおっちょこちょいね、とも言われてるけど。そんなあたしなもんだから、ある日、大混雑の朝の駅で、定期券を落としちゃったの。ところが、その定期券を拾ってくれた男の子に、あたしは文字どおり、一目惚れ。でも、でもね。その人、どこの誰だか、ぜんぜん、わからないの…。
本書は、学会誌や大学の紀要に掲載された論文の中から、カトゥルルスとプロペルティウスに関する9篇を選んで、「詩人の詩論」という統一テーマのもとにまとめたものである。
きっと見つかる、あなただけの恋のかたち。常識やイメージに囚われないで、もっと自由に恋しよう。あなたの恋を進化させる、辛口スパイス・エッセイ。
桜の花びらが舞う富士見が丘高校入学式。何事にもクールだった僕-神木和己-は、自分とはあらゆる面で正反対の彼-都築裕-と出会った。その時から、僕は彼から片時も目が離せなくなる。“ドキドキ”が僕の心を支配してゆく。-この気持ちはいったい何…。冬城蒼生が語る、もどかしくせつない愛のはじまり。
恋愛に関する英語・日本語のことわざを解説した辞典。英語のことわざは約230、日本語は約160を収録。英語編・日本語編の2部構成で、それぞれアルファベット順、五十音順に排列。各項目に和(英)訳、解説、語句、同言語の類例、日本語(英語)の似た意味のことわざを記載。-あなたいくつ知ってる。ことわざに学ぶ恋愛術。
古代ギリシアにはじまり、中世南仏のトゥルバドゥール、イタリアの清新体派詩人たちを経てダンテ『新生』に至る西欧恋愛杼情詩の形成過程を豊富な引用と考察によってたどり、西欧近代文学の源流をなす宮延風恋愛=「まことの愛」の観念を鮮やかに浮き彫りにする。