映画が20世紀に果たした歴史的役割を問い直す。
多くの人々は、映画を大衆的な娯楽として「生活が乱されない程度に自分勝手に消費している」なかで、ヒトラーに見られるように映画は政治的に利用され、議会による民意の集約とは異質の意思形成手段として使われてきた。そのような20世紀の映画の歴史は、現代の映像社会にも通じる。2004年刊行の書物の復刊、蓮實映画論の入門書としてもおすすめ。
秘密の花園/ハイディ/オリヴァ・ツイスト/少年探偵団/赤毛のアン/トム・ソーヤの冒険/宿なしハックの冒険/悪魔と寵児/青い鳥/クリスマス・キャロル
映画を作る人間も、最初は観客だった。本書では60年〜70年代、激動の時代の邦画体験を中心に、作品と映画人の魅力について紐解いていく。憧れの人・大楠道代との対談や、女優・樹木希林編を新規収録!
「映画クレヨンしんちゃん」26作目、2018年4月13日(金)公開『映画クレヨンしんちゃん 爆盛!カンフーボーイズ 〜拉麺大乱〜』、ジュニア文庫ノベライズ版。●ストーリー紹介/春日部の中華街・アイヤータウンで、しんのすけたちはマサオに誘われて、伝説のカンフー・ぷにぷに拳を習うことになった。饅頭屋を営む師匠のもと、カンフー娘のランとともに修業に励むカスカベ防衛隊。いっぽう、アイヤータウンで大流行中の「ブラックパンダーラーメン」は、食べると凶暴化するという恐ろしいラーメンだった……。ラーメンパニックに襲われた街を救うために、カスカベ防衛隊が立ち上がる!
魔女、怪物、宇宙人、ロボット、ゴリラ……
ヘンテコでクレイジーな映画は、人生を豊かにしてくれる。
人気のメールマガジン『高橋ヨシキのクレイジー・カルチャー・ガイド!』のコーナーを書籍化!
「ヘンテコさ」は何の役にも立たないかもしれませんが、「ヘンテコさ」は自由な精神の反映であり、また「ヘンテコさ」を見いだす心のうちには喜びがあります。個々の作品の「ヘンテコさ」をじっくり味わっていった先には、ジャンルやランキングに囚われないで「映画を観ること」の楽しさが広がっています。
文字通り「何だってあり」の、「ヘンテコ映画」の世界へようこそ。ここは驚異が支配する世界です。(本書「はじめに」より)
収録作品
・ラオ博士の7つの顔
・セラー・デュエラー
・ロボット大襲来
・ジェシカ/超次元からの侵略
・真夜中の狂気
・クリーピー 偽りの隣人
・悪魔の儀式
・ロボット・モンスター
・恐竜伝説ベイビー
・アンダー・ザ・シルバーレイク
・デモン・シード
・マジック・クリスチャン
・ハイランダー/悪魔の戦士
・バーチャル・レボリューション
・ダウンサイズ
・南海漂流(スイスファミリーロビンソン)
・デビルズ・トラップ/密室ホテル女子学生の恐怖
・ヘルハザード/禁断の黙示録
・虐殺の週末
・タイム・トラベラーズ
・キャッツ
・ギャラクシー・オブ・テラー/恐怖の惑星
・呪いの深海獣
BONUS TRACK
・ゴリラ映画、チャールズ・ゲモラと『インガキ』
都会の叫び/ジョニー・イーガー/国境事件/武装市街/暗闇に響く銃声/愛憎の曲/真人間/みんな我が子/二重結婚者/黒い河
アンドレ・バザン(1918-1958)はフランスの映画批評家。サイレントからトーキーへの移行に際し批評の分野で新時代を開き、自ら創刊した『カイエ・デュ・シネマ』で健筆を振るった。本書は彼の映画理論・批評の集大成の書である。上巻にはモンタージュの拒絶、映画と演劇の関係など映画における<現実>とは何かを追究した論考を収録。
全国東宝系にて2025年3月7日に公開される『映画ドラえもん のび太の絵世界物語』のクリアポーチが新登場!ドラえもんが筆でポーチに絵を描いているようなイラストは、見ているだけで楽しい気分になれます♪
©Fujiko-Pro, Shogakukan, TV-Asahi, Shin-ei, and ADK 2025
大切なのは、今日を生きることさ
今日も三途で鬼退治!
ムービー(映画)×ステージ(演劇)の融合を目指す革新的エンターテインメント【ムビ×ステ】。
『死神遣いの事件帖』が再びスクリーンに帰ってくる。
主人公・久坂幻士郎を演じるのは鈴木拡樹。その相棒の死神・十蘭に扮するのは、本作の主題歌を担当する7ORDERのリーダー・安井謙太郎。
前作『死神遣いの事件帖 -傀儡夜曲ー』で息の合ったコンビネーションを見せた2人が、2年ぶりにタッグを組んで大暴れする。
そこに新キャストとして参戦するのが、「あんさんぶるスターズ!!」シリーズの北村諒。
謎の妖術師・空真に扮し、幻士郎と十蘭の前に立ちはだかる。
また、記憶を失ったヒロイン・ハナに、乃木坂46の清宮レイ。
本作が映画初出演となる清宮が、死神遣いVS妖術師のバトルに華を添える。
さらに侠客・鬼八一家のリーダー・庄司新之助には崎山つばさなど、おなじみのキャストも集結。
監督&脚本も前作同様、柴崎貴行と須藤泰司のゴールデンコンビが続投し、『しにつか』ワールドをさらに進化させる。
幻士郎と十蘭はかつてない危機に見舞われた江戸の町を救うことができるのか。
月のように物悲しく、花のように儚いドラマが幕を開ける。
日本映画の陰の立役者たち
「商品としての映画」に対価を支払ってもらうためには、撮影現場を離れた後も多種多様な戦略を講じる必要がある。
──光学特撮や現像のスペシャリスト、コピーライター、営業・宣伝担当者、劇場支配人など、作品の仕上げから観客に供されるまでの仕事に携わってきた15名の映画人へのインタビューで語られる様々なエピソードを通して、日本映画史を捉え直す!
はじめに= 谷川建司
【第I部 作品を仕上げる仕事】
『ウルトラマン』から『乱』まで、光学合成のスペシャリスト(中野 稔/光学合成)
東映京撮から東映動画の編集者へ(千蔵 豊/編集)
東映動画の海外制作システム構築へ(蕪木登喜司/演出家・制作)
映画からテレビまで、現像を支えた東洋現像所(奥村 朗・須佐美 成/現像技師)
【第II部 作品を送り届ける仕事】
作品の魅力を伝える言葉の力(関根忠郎/コピーライター)
横田永之助の息子として、大映の営業マンとして(横田良之助/映画配給営業)
スター像をファンに届けた雑誌『近代映画』(小杉修造/映画雑誌編集者)
黄金期の映画界と芸能雑誌の時代(高木 清/元『平凡』編集長)
【 第III部 企業の生き残りをかけて】
永田大映から徳間大映へ繋いだ労組委員長(山本 洋/プロデューサー)
大映の凋落と永田雅一(安倍道典/大映テレビ社長)
【第IV部 配給・興行の仕事】
満洲映画協会から洋画配給へ(緒方用光/映画配給)
独立プロから名宣伝部長、そしてプロデューサーへ(原 正人/宣伝・プロデューサー)
地方都市石巻で洋画上映館経営者として活躍(稲井峯弥/映画館支配人 )
特撮ファン文化を醸成した劇場、伊丹グリーン・ローズ( 山富真治/劇場支配人)
映像作品名索引
みらい文庫で女の子に大人気の映画ノベライズ&オリジナル恋愛小説のセットです。
美術館や劇場の舞台裏を紹介する絵本シリーズの第3弾。
「映画はどんなところで、どんなふうにつくられるの?」「最初に映画をつくったのはだれ?」「撮影現場にはどんなスタッフがいて、どんなことをしているの?」など、映画に関するたくさんの疑問に、可愛らしいイラストで答えてくれます。映画の撮影現場のようすが一望できる見開きページ、「やってみよう」のページ、工作のページ、クイズも収載。
ルノワール、ヒッチコック、ホークスら「映画の父たち」に、ロメール、トリュフォー、ゴダールら「映画の息子(ヌーヴェル・ヴァーグの作家)たち」が聞く映画の極意
現代の映画作家や批評家に多大な影響を与え、
映画史を学ぶうえで今もなおその意義の薄れない
名著、待望の復刊!
まだ映画監督ではなかったエリック・ロメール(モーリス・シェレール)、ジャック・リヴェット、フランソワ・トリュフォーらヌーヴェル・ヴァーグの作家たちが、映画の黄金時代を築いたジャン・ルノワール、ロベルト・ロッセリーニ、ハワード・ホークスといった巨匠たちの演出に迫るインタビュー本。
ハワード・ホークスやアルフレッド・ヒッチコック、オーソン・ウェルズといったハリウッドの巨匠たちだけでなく、カール・Th・ドライヤーやロベール・ブレッソンらヨーロッパの孤高の監督たちの声も収録。インタビュイーは他にジャン・ルノワール、ロベルト・ロッセリーニ、フリッツ・ラング、ルイス・ブニュエル、ミケランジェロ・アントニオーニが並び、「映画の父たち」の多様な考え方や演出術を学ぶことができます。インタビュアーには、エリック・ロメール、ジャック・リヴェット、フランソワ・トリュフォー、ジャン゠リュック・ゴダールといったヌーヴェル・ヴァーグの作家たちのほかに、彼らよりも年長のジャック・ベッケル、そしてヌーヴェル・ヴァーグの作家たちを精神的に支えたアンドレ・バザンも参加。映画の古典の蓄積を学べるだけでなく、現代映画の出発点も感じられることでしょう。
リブロポートより1985年に刊行された『作家主義 映画の父たちに聞く』(原著『La Politique des auteurs』(1972年刊))の復刊となる本書は、映画史を学ぶうえで欠かすことのできない貴重な資料として、現代に至るまでたくさんの映画作家、批評家に多大な影響を与えてきました。
約40年ぶりの刊行となる本書でも、訳者の奥村昭夫による詳細な注釈を収録。より深い学びと新しい発見を後押しします。また、リブロポート版では抄訳だったセルジュ・ダネーによる序文「結局」(リブロポート版の邦題は「結局のところ」)の全訳を収録。加えて、「結局」の全訳と監修を担当した映画批評家の須藤健太郎による解説も収録しています。ヌーヴェル・ヴァーグとは何だったのかを再考する機会となるだけでなく、奥村昭夫の仕事や本書の意義を知るきっかけとなるはずです。
トリュフォーやゴダールがまだ「若手急進派」だった時代の『カイエ・デュ・シネマ』誌の熱量をそのままに、映画の黄金時代をつくった巨匠たちの生の言葉がいま蘇ります。
私は逃亡者/復讐鬼/ギャングを狙う男/彼らは忘れない/14時間の恐怖/限りある命/二時の勇気/操られた目撃者/殺しのミッション/女の秘密
教育という文脈の中に映画をどう位置付けていくのか。
映画をこよなく愛する教育哲学者、青少年の健全育成を目指す映画倫理機構で長年審査に携わってこられた方、
最新作が公開されたばかりの新進気鋭の映画監督の3名を招いた講演会の記録を収録。
映画を使った授業の実践についても掲載し、教育について再考する格好の機会を与えてくれる1冊。
【執筆者】
佐藤隆之、町田守弘、上坂保仁、石川知春、樋口尚文、笠原奈緒子
はじめに (佐藤隆之)
基調提案 (町田守弘)
「教育」をめぐって映画はどこにいるのか:人間の「生」としての映画 (上坂保仁)
映画の審査と区分付け:青少年の健全育成に向けて (石川知春)
映画を監督することは「世界を創る」こと (樋口尚文)
全体討論
映画を使った授業の可能性 (笠原奈緒子)
50年にわたる日本映画論を集成。練達の案内人(チチェローネ)が誘う異貌の映画史!
映画評論家上野昴志による50年分の日本映画論を集成。鈴木清順、大島渚、吉田喜重、加藤泰、黒木和雄、川島雄三、山田洋次、北野武、阪本順治などの作品評論を監督別に収録、異貌の映画史を形作る。
蓮實重彦、山根貞男、山田宏一各氏推薦!
〈外国映画も存分に見ている上野昴志は、伊藤大輔から鈴木清順を介して濱口竜介まで、一世紀を超えんとする日本映画を語ることにもっぱら集中し、主張よりも描くことに徹しているさまは、本人にその意識があろうとなかろうと、ひたすら優雅である。不意に視界に浮上したその「優雅さ」の歴史的な意味を噛みしめよ。試されているのは、われわれ読者なのだから。〉蓮實重彦
〈上野昴志は声高には話さない。ぼそぼそと独り言のように語る。そこで気楽に聴いていると、どきりとする瞬間がある。映画についての文章も同じで、軽口めく調子で始まることが多いが、ギラリと批評の刃が飛び出す。なぜそうなるのだろう。見たという体験にこだわり、考え、言葉を紡ぎ、映画を発見しつづけるからにちがいない。本書はその動態のドキュメントである。〉山根貞男
〈誰もが映画ファンとして映画評論家にはなれるとしても、それはただ、つくられた映画、出来上がった作品を見て、たのしみ、語り、書き、分析をしたりケチをつけたりするだけで、映画の製作に直接かかわることはできないのだが、上野昴志さんは、なんと、映画のプロデューサーになったことがある稀有な評論家だ。それも吉田喜重監督の傑作の一本で私にとっては『秋津温泉』とともに最も忘れがたい吉田喜重作品であり三國連太郎主演の代表作の一本でもある『戒厳令』のプロデューサーである。
映画ファンにとっては、なんといっても、映画がいかにしてつくられるかという、つまりは映画づくりの秘密そのものが最も知りたいところで、といっても、製作現場をとりしきる強面のお偉方には容易には近づきがたく、たまたま上野さんとは友だち付き合いをしていたので、さっそく私はプロデューサー・上野昴志にインタビューを申し込んだ。ささやかなわが映画インタビュー体験においても出色の(などと自ら誇るのもおこがましいけれども)興味深い映画トークになったことは言うまでもない。
評論家・上野昂志の著作はいろいろ出版されていたが、なぜか映画の本だけがまとまって出ておらず、私は雑誌や新聞などで断片的・断続的にしか読めなかった上野さんの書いた映画についての文章を、全部とはいかなかったが、僭越ながら一冊の本(「映画=反英雄たちの夢」)に編集したことがあった。力不足で思ったとおりの本ができずに悔やんでも悔やみきれずにいたところ、うれしいことにその大半が今回の上野昴志日本映画論集成にはあらためて収録されて、あれやこれや、事程左様に、新聞雑誌に氾濫するいやしいつまみ食い時評とは一線を画した妙味あふれる異色の辛口批評の大冊、ついにお目見えである。〉山田宏一