人気作家がこよなく愛するのは、小さな庭の野菜たち。ソラマメ畑の七人の侍、ナスに学ぶ人生訓、スイカの婚活問題、大怪獣ゴーヤ登場…野菜の生長に一喜一憂する極小農園主の日々をユーモラスにつづる表題作のほか、小説や旅、音楽についてなど、デビューから十数年間に発表された中から選りすぐりの文章を集めた、直木賞作家の初エッセイ集。
ニュースの最前線で奮闘する新聞校閲記者が今どきの「言葉」事情を解説。
定年後の誤算。一人の青年の出現で揺らぎはじめる夫婦の日常ー。
時は7世紀。飛鳥の世に生きた一人の女、額田王は子まで成した大海人王子と別れ、その兄、葛城王子の仕切る宮城で、色を判じることができない眼の秘密を抱えながら宮人として勤めに邁進する。誰かの妻や母としてではなく、一人の人間として、歌詠みとして生きる道を模索するも、葛城の死、大海人の挙兵でその運命は一転する。大敗を喫した白村江の戦い、叔父・甥が争う壬申の乱…、動乱の飛鳥の世を生き抜いた、万葉の歌人の半生を鮮烈に描く。
からだに聞けば、すべてうまくいく。悩めるあなたへ超人気哲学者と革命的治療家が伝授するつよく正しく生きる知恵。
浪費、ホスト、整形…荊の人生を突き進む“やさぐれババア”の中村うさぎと、祝祭の神輿に担がれた女神にして“キモデブ”女装渡世のマツコ・デラックス。強欲な思考の果てに“魂の双子”が見たものは…。
現代調査研究所所長・岡坂神策は、弁護士・桂本忠昭と神田小川町のタブラオ、“サンブラ”に繰り出す。だが、タブラオを出た二人は、見知らぬカップルにつけられる。いったい彼らは、何者なのか。尾行の対象は岡坂か桂本か、それとも二人と意気投合したバイラオーラ、神成真里亜たちなのか。そして、その目的は。やがて、半蔵門署の女性刑事も尾行合戦に加わり、事態はどんどん複雑化してゆく。バックストリート(裏街)を舞台に、チョイ悪の男たちと美しい女たちが繰り広げる、彩り豊かな大人のサスペンス。
偽善と欺瞞とエリート主義の「リベラル」は、どうぞ嫌いになってください!戦後70年。第一人者によるリベラル再定義の書。
いくつになっても悩んでる!珍事遭遇率抜群の著者によるおてんば、くすくすエッセイ、大好評第2弾。
2017年も「想定外」に備えよ!池上解説でトランプと世界の次を読む!
科学がみえる、科学がわかる。どうつきあうか。AI、ゲノム、重力波ー知れば知るほど面白い、知らなきゃやばい、科学の世界の読み解き方。
「ハゲタカ」の著者、初の社会派エッセイ。日本は終わった国なのか。「週刊エコノミスト」の人気連載が待望の書籍化。
定年後の日々を、趣味のクロスバイクを楽しみながら穏やかに過ごす昌平とゆり子。ある日、昌平が転倒事故を起こし、一人の青年・一樹が家事手伝いとして夫婦の家に通い始める。彼の出現を頼もしく思っていた二人だったが、やがてゆり子が家の中の異変に気づき…。著者の新境地となった第35回織田作之助賞受賞作。
つぎに「くる」といわれ続けて10年の万年初版作家・青田耕平は小学生の息子と二人暮らし。将来への不安は募るばかりだが、ついに直木賞の候補に選ばれる。周囲の変化に戸惑う耕平。だが一方で3年前に不可思議な交通事故で死んだ妻を忘れることができない。「あれはほんとうに事故だったのだろうか」。寂しさから逃れられない父と子がたどり着いた妻の死の真相とは。変わりゆく親子の変わらない愛情を描く、感涙の家族小説。家族の愛情が孤独な魂を包み込む渾身の感動大作。
京都に住む三十歳の坪木仁志は、職を失い、恋人に捨てられ、明日の生活もままならない。親に勘当され、金貸しの佐伯平蔵から借りた八十万円の借金を返せるあてもない。そんな坪木に佐伯はある提案をする。それは、借金返済の代わりに坪木を車の運転手として雇い、返済の滞る人びとのもとへ「取り立て」に出かけるというものだった…。圧倒的な物語の愉楽。宮本文学の到達点。
あの日、何をしていたか。そして今、何ができるか。
検察の世界へ足を踏み入れた青年を待っていた“地獄”。良心が否応なくすり減らされていく日々の中、佐賀で、ある独自捜査事件の主任を命じられる。“許されぬ大罪”を犯した彼が出した、人間としての「答え」とはー元“暴言検事”が実名告白。検察庁の内部・教育体制を暴く、“冤罪加害者”による衝撃ノンフィクションが登場!刑事裁判有罪率99%の裏側。不当逮捕・違法捜査が生まれる理由がここに。
締切前の白紙の恐怖。パン屋での五千円札事件。ハダカデバネズミとの心躍る対面。何があっても、愛する本と毎日の散歩ですべてのりきれる…心にじんわりしみるエッセー集。
「報われない愛を込めて」「ソファを選ぶ」などアラフォーでたどり着いた新境地を赤裸々に綴る。8年ぶりの最新エッセイ!