仏像彫刻家(大仏師)、仏像修理者、僧侶として、仏像を最も近くから見、ふれてきた著者が、仏像の形を通して仏像が語りかける「教え」に迫る初の試み。
別巻三冊において、日本史学が当面している課題を解明し、今後の方向を探る。本巻では、隣接諸科学と国民の歴史意識とのかかわりで日本史研究が直面している方法上の諸問題を検討する。
「なんとしたことじゃ」驚愕の声をあげる豊臣秀頼。亡き豊太閤の十三回忌に徳川家康から贈られた翡翠の十二神将像が、かれの面前で独りでに歩きだしたのである。小さな黒い影が一つ、また一つ神壇へと整然と並んでいく。円を描いて並び終えた像。突如、一体がこっぱみじんに破裂した。「不吉じゃ、豊臣家に不吉の相が出ておりますぞ…」おののく妖術師の声が秀頼をはじめ居並ぶ大名たちを重い空気に包んだ。その刹那、“笑止”の強い声を響かせ、仁王立ちとなった一人の男。誰あろう、真田昌幸、天下にとどろく智将であった…。すべてはまやかしにすぎぬ、妖術師・林羅山を論破する老将。ここに豊臣VS徳川の命運をかけた魔術大戦が勃発した-。
時代別の史料論にくわえて、注目すべき成果をあげている分野別の史料論を試み、それぞれに特徴的な史料利用の意義と方法を問う。
沖縄の大地に生まれ、それぞれの時代のうねりを生きてきた教育者が語る、沖縄小史。
豊臣恩顧の大名を死守するべく、真田幸村より放たれた十勇士の面々。猿飛佐助、霧隠才蔵ら一行は肥後加藤清正の城下にあった。そして彼らを尾ける山岡道阿弥配下甲賀忍び組の黒い影。何人の侵入も許さぬ鉄壁な防御を誇る熊本城ではあったが、才蔵の胸にかすかな不安がよぎった…。不安を振り払うべく佐助をともない金峰山に赴いた才蔵であったが、二人が目にしたのは思いもよらぬ敵の攻撃であった。豊家の勇将・加藤清正の命運はいかに。同じ頃、はるか奥州では日本国の鬼門を統べる男が高笑いをあげていた。穴山小助がまみえていたのは、独眼竜こと伊達政宗その人であった。恐るべき幻術合戦は、いよいよ佳境へ。
本書は、筆者たちがチベット高原で行なった考古学探険の紀行を中心としている。
戦後台湾経済発展の基となった輸出志向工業化政策、重化学工業化政策、自動車産業政策、ハイテク産業の育成政策を分析。労働市場構造の変化、海外直接投資・対中国投資の動向にも言及する本格的現代台湾経済論。
仏像の声がきこえてくる…怒り、悲しみ、よろこび、そして無限の愛。ほとけの姿を通してふれる、仏教の広大な世界観。西村公朝が語る仏像ガイドの決定版。
本書では「友達ができにくい子」をタイプ別、要因別に捉え、その援助・指導法を具体的に紹介しています。
南都炎上、世は末法ー平安から鎌倉へ、あらゆる価値観が崩壊し、新しく生まれようという時、日本彫刻界に一大革命をもたらした天才・運慶。人生の節目節目で重なる不思議な縁をもつ著者が同じ仏師の立場から人間・運慶を縦横に語る。慶運はどんな家に生まれ、どんな環境で育ったのか?そのデビュー作は?代表作として名高い東大寺南大門仁王像が発する“気”とは?晩年に到達した理想の世界とは?国宝一家・運慶一派(慶派)の革新の技とは、何だったのか。