茂吉研究に一期を画した著者のライフワーク成る。その文芸の光芒を生と表現の視点からとらえた待望の大著。
上代から1994年までの文学史関連事項を収録した年表。日本文学作品のほか人物、外国文学、一般事項等の欄を設ける。巻末に人名索引・作品名索引がある。
日本三景松島と、その一角に建てられている瑞巌寺は、松島の織りなす自然美と桃山美術の精華を伝える瑞厳寺の人工美とが調和して、ともにその名を高からしめてまいりました。その瑞巌寺が仙台藩62万石の祖伊達政宗公によって建てられ、現在国宝に指定されている事は周知の事実でありますが、この瑞巌寺、実は松島とともにそれ以前の長い歴史をもっております。瑞巌寺の前身は延福寺といい、また松島寺とも呼ばれていた寺でありました。その開創は平安時代の初めにまで遡ります。今から約千百余年も前の事であります。それ以来、長い長い歴史の中で、さまざまな行事や文化財が伝承されてまいりました。この本は、この長い歴史をもつ瑞巌寺の姿を総合的に紹介しようという企画であり、まことに時代に即応した試みと申せましょう。
西鶴はなぜ面白いか。各作品におりこまれた、性愛・経済などの事象をとらえる西鶴の視点をたどりながら、その人間観・世界観をよみとく。
インターネットの発達により巨大な電脳空間が生まれた。しかし一方には厳然たる現実世界の意味空間が存在し、21世紀の人間行動は2空間における複雑なコミュニケーションを求められる。本書は、人文科学と自然科学の双方に立ちはだかる厚い壁を切り崩し、2方向からの本格的な意味の解明に挑み、新世紀にふさわしい意味研究の方法を提案する。
日本人の死生観の断面を切りひらく。
年中行事にみられる京都の四季の移ろいを京ことばでつづり、京都の人々の生活を生々と描く。
本書は、源氏物語の別本諸本の本文がどのような異同を持つものであるかを、容易に一覧できるようにしたものである。見開き右側が源氏物語の〈本文編〉であり、左側は諸本の本文異同が通覧できる〈校異編〉となっている。底本は、別本系統に分類されている〈陽明文庫本〉である。
本書は佐賀県内の主な現行の祭事を神社祭礼を中心に50音順に配列、解説を加えた記事項目、県内各社の祭事を月日順に配列した神社祭事暦および無形民俗文化財一覧からなる。