ーー彼女のはなしは信じるな。
2019年度コニャック・ミステリ大賞受賞、
幾重もの罠を張り巡らせた真のサイコ・ミステリー。
祖母の訃報を受け、彼女は孤島に渡った。終戦直後に祖母とここで働き始めた者たちだけが住む島。本土への船が来る日までを島で過ごす彼女は、やがてこの島に漂う不吉な影に気づきはじめる。ここには何か忌まわしい過去がある。そして若き日の祖母の手記にも謎の「魔王」の影が……。
島で行われていたというナチスの実験。
この島に逗留し、やがて海で死んだ子供たち。
何かを封じた開かずの扉。
すべての核心となる「サンドリーヌの避難所」事件。
積み重なる謎。高まりゆく不安と恐怖。
誰かが誰かを欺こうとしている。
誰が誰を欺こうとしているのか?
いったい何が真実なのか?
読めば読むほど深まる謎また謎。曲折しながら突進する行先不明のストーリー。反則スレスレの大驚愕。--この種の不敵なミステリーの名産地といえばフランス。そこから新たな鬼才が登場しました。不吉なイメージの乱舞と恐ろしい出来事の連打の中に編み込まれた幾重もの罠!
『その女アレックス』のルメートル、『黒い睡蓮』のビュッシ、『パリのアパルトマン』のミュッソに続くフランスの刺客、ジェローム・ルブリ。その大胆不敵な怪技をご体験ください。
ジェローム・ルブリ Jérôme Loubry
1976年、フランス生まれ。外食業界で働くかたわら作家を志し、2017年に長編小説Les chiens de Détroitでデビューを果たす。『魔王の島』は第三長編で、コニャック・ミステリー・フェスティバルで授与されるコニャック・ミステリー大賞の受賞作となった。
僕達は本当のことなんて1ミリも知らなかった。東京から深澤が転校してきて、何もかもおかしくなった。壮多は怪我で「鹿踊り部」のメンバーを外され、幼馴染みの七夏は突然姿を消した。そんな中、壮多は深澤と先輩の三人で宮沢賢治ゆかりの地を巡る自転車旅に出る。花巻から早池峰山、種山高原と走り抜け、三陸を回り岩手山、八幡平へ。僕たちの「答え」はその道の先に見つかるだろうか。「青」のきらめきを一瞬の夏に描く傑作。
ウツを発症した金之助の話し相手は、黒猫!? 文豪・夏目漱石が誕生するまでの舞台裏を、史実に基づき、感動的に描いた傑作長編小説。
標的は国際マラソンレース。
多国籍テロ集団と警察庁特別チームの壮絶な戦いを描く
世界規格のノンストップ・サスペンス。
【あらすじ】
東京で開催予定の国際マラソンレースが
多国籍テロ組織の標的となった。
警察庁特別チーム〈MIT〉の班長に抜擢された
下水流悠宇(おりづる・ゆう)は
日本人トップランナーの警護に当たる。
テロの背景にあるのはスポーツ利権と絡み合う大国の思惑。
果たして悠宇はアスリートと国家の威信を守ることができるか。
怒涛のノンストップ・サスペンス開幕!
日本から異世界に迷い込み、商人となった元・詐欺師のツカサ。
詐欺の手法を駆使して着実にウォルター商店を立て直すが、
同じく日本からやってきた少女・コユキがライバルとして立ちはだかる!
莫大な資金力を武器に、マナー違反上等で勢力を広げる彼女にどう立ち向かう?
さらに損得勘定よりも情を大事にするお人好したちに囲まれて、
ツカサの心境にも変化が……?異世界商売繁盛記第2弾!
★ トップレベルの表現技術から学ぶ、
惹きつける演技の極意!
★ 思い通りの動きを可能にする体づくりから
差をつける手具操作、減点を避ける工夫まで。
★ 求められる採点要素がきちんと理解でき、
細やかなポイントまで意識が届く!
◆◇◆ 監修者からのコメント ◆◇◆
2022年度よりルール改正が行われ、
前年度までの手具技術が重視されていたルールから
芸術性の比重が上がり、
表現力が重要視されることとなりました。
『芸術に正解はない』ということを
念頭に置いた上で、私が表現に対して
感じ続けていることを、ひとつひとつ、
言葉に魂を込めながら制作いたしました。
この本の記載内容が、
全て正解だということはありません。
表現とは『心』が発信源です。
表現の方法は、一人ひとりの髪色や目の色、
性格が違うように、十人十色であると私は考えています。
大会の優勝者やオリンピックに出場できる選手は
極わずかでも、順位や点数に関係なく、
踊り手の心が溢れ出る演技は
素晴らしく見る人を惹きつけます。
自分を表現しようとすることこそが
大きな一歩であると思います。
私にとって、新体操を続ける原動力になっていた
「表現する喜び、踊る楽しさ」を、
一人でも多くの方々に感じていただくことができれば、
大変嬉しく思います。
新体操を愛する方や、表現を必要とする
様々なジャンルの方にとって、
この本がきっかけや力、
助けとなりますように。
藤岡 里沙乃
◆◇◆ 主な目次 ◆◇◆
☆ Part1
なぜ今、表現力が求められるのか
≪藤岡里沙乃インタビュー≫
☆ Part2
「表現力豊かな演技」を可能にする体づくり
☆ Part3
「基礎手具技術」を表現に見せる工夫をしよう
☆ Part4
ここで差がつく!ステップの魅せ方
☆ Part5
手具の投げ受けを伴う表現にチャレンジ!
☆ Part6
「芸術」での減点を減らすには
☆ Part7
曲の世界観を大切にした演技構成を学ぶ
池波正太郎生誕100年企画として、歌舞伎界の大看板・松本幸四郎を「鬼平」こと長谷川平蔵役に迎え、
映像化、ドラマ化。
「鬼、新時代。」が始まります!
21世紀の国民的時代小説ともいえる「鬼平犯科帳シリーズ」全24巻の【決定版】は、
カバーデザインも見どころで、全巻揃うと圧巻の広重の世界となります。
第14巻には、密偵・伊佐次との別れを描き、話題騒然となった「五月闇」ほか、
「あごひげ三十両」「尻尾の長右衛門」「殿さま栄五郎」「浮世の顔」「さむらい松五郎」の全6編を収録。
解説:常盤新平
都市の中で放置されていた水辺を楽しめる空間に変えていく動きが各地で起こっている。水辺テラス、街なかクルージング、アートフェスなど、実践者自らの経験を交えながら国内外の事例を紹介。規制緩和やマネジメントの仕組みを知り、水辺再生のアイデアを探る本。官民連携で戦略的な展開を実現した水都大阪の全貌も初収録。
◎chapter1 水辺へのアプローチ
◎chapter2 水辺を変えるアクション
【見つける】
1 水上に出かける
2 アートで掘り起こす
3 川からまちを巡る
【伝える】
4 ムーブメントをおこす
5 物語を届ける
6 シンボルをつくる
【設える】
7 居場所にする
8 光で演出する
9 水際をデザインする
【育てる】
10 プロセスを踏まえる
11 ルールを共有する
12 スキームを活用する
【広げる】
13 境界をまたぐ
14 マネジメントの仕組みをつくる
15 水辺から計画する
◎chapter3 水都大阪の水辺ブランディング
0 STAGE 川を使いこなしていた都市から川に背を向ける都市へ
1 STAGE 水都大阪のスタート
2 STAGE 水都大阪2009で行政・企業・市民が一体に
3 STAGE 民間ディレクターチーム発足、市民参加推進
4 STAGE 新たな民間推進組織設立、イベントから日常へ
◎chapter 4 水辺が変わればまちが変わる
夢を追うべきか、諦めるべきか。
「小説すばる新人賞」史上最年少受賞でデビューを飾った若き才能が、青春の難題を真っ向から描く!
●あらすじ
二〇一九年、無名のアーティストが歌う『凪に溺れる』という曲が、突如ネット上で拡散され始めた。その曲は多くの人々を魅了するが、後日、公式サイトにて、ボーカルの霧野十太(じゅった)が一年前に亡くなったことが発表される。なぜ今になって『凪に溺れる』が注目を浴びているのか。霧野十太とは何者なのかーー。
一人の天才音楽青年と、彼が作った歌を軸に、夢と現実との狭間で藻掻く六人を描いた著者渾身の青春小説。
夫と死別し、神とは何かを求めてパリに飛び立った私。極限の信仰を求めてプスチニアと呼ばれる、貧しい小さな部屋に辿り着くが、そこは日常の生活に必要なもの一切を捨て切った荒涼とした砂漠のような部屋。個人としての「亡命」とは、神とは、宗教とは何か。異邦人として暮らし、神の沈黙と深く向きあう魂の巡礼、天路歴程の静謐な旅。
著者を敬愛する芥川賞作家石沢麻依による解説を巻末収録。
……私は、内部からパアッと照らしだす光の中にいた。生まれて以来、何処にいても、居場所でないと感じつづけた、わけが、わかった。わかった、わかった。と、何かが叫んでいた。逆なのです、わたしたちすべて、人間すべて、あちらからこちらへ亡命してきているのです。あちらへと亡命するのではなく、この亡命地からあちらへ帰っていくのです。かつて、そこに居たのですから。”──本文より
芥川賞作家石沢麻依さん大推薦! 待望の文芸文庫化。
「『亡命者』は私にとっても思い入れの深い作品です。初めて読んだ時は、それまでの作風との違いに困惑したものの、最後のページにたどり着く頃には、深い白と青の光景に言葉を失くしました。入れ子構造の巡礼世界に、こんな領域まで言葉がたどり着けるのか、と畏れも感じた覚えがあります。そして、現在、自分がドイツにいることにより、個人としての「亡命」とは何なのかを考えさせられています。」
コスプレJKのえちえちラブコメ最新刊!!
コスプレするとキャラに“なりきってエロいこと”してしまう成瀬ちゆり!!
コスイベで出逢った神レイヤー・レイに気に入られ、大型撮影会に呼ばれた同好会メンバー!!
“なりきらない”自分での撮影に不安を抱えながらも、メンバーに支えられ挑むちゆりだが…!!
新たなバージョンのちゆりが爆誕!?!
一方で、九条くんへの気持ちを自覚してしまった幼馴染のまりあ!!
恋もコスプレも波瀾万丈どっきどきな第4巻!!
人と自然の関係が変わる!
生態系を回復させ、温暖化まで止める
「奇跡のカーボン・ファーミング」とは?
有効な温暖化対策「カーボン・ファーミング」としていま脚光を浴びるリジェネラティブ(環境再生型)農業。その第一人者による初のノンフィクション。
4年続いた凶作の苦難を乗り越え、著者が自然から学んだ「土の健康の5原則」。そこには、生態系の回復や カーボン・ファーミングのエッセンスが凝縮されている。地中の生態系のはたらきを阻害さえしなければ、あらゆる土が真に「生きた土」に変わる。さらに、やせた土地の回復は、農業の衰退、食料危機、環境破壊、気候変動問題などの対策にもつながるのだ。
21世紀のさまざまな課題解決の糸口となり、自然への見方が変わる、野心的な〈土壌のバイブル〉!
各氏絶賛!
米アマゾンで1000を超える5つ星レビューを獲得!
「土は生命現象の産物、そして生命のゆりかご。土から始まる環境革命の実践書」福岡伸一(生物学者)
「人が土を育て、土が人間を育てる。土をケアする営みは、こんなにも奥深く切実で面白い」森田真生(独立研究者)
〈目次〉
日本版に寄せて
はじめに いちばんの師
第1部 道のはじまり
第1章 絶望からの出発
第2章 自然をよみがえらせる
第3章 リジェネラティブの目覚め
第4章 牛が牛でいられるように
第5章 次世代に引き継ぐ
第6章 “自然そだち”
第2部 理想の「土」を育てる
第7章 土の健康の5原則
第8章 カバークロップの偉大な力
第9章 土さえあればうまくいく
第10章 “収量”よりも“収益”を
おわりに 行動を起こす
日本初の全文訳・訳註付『赤毛のアン』シリーズ第5巻
アン25歳、グリーン・ゲイブルズの果樹園で、ギルバートと結婚。
フォー・ウィンズ(Four Winds)の海辺で、夢の家に暮らす。
運命に翻弄される美女レスリー、昔の恋人を想い続けるジム船長、男嫌いのミス・コーネリアと心を通わせ、迷える人々を照らす灯台となる。そして母になるアンの喜びと哀しみ、永遠の別れ……。人を愛する心の尊さを描く大人の傑作小説。
・特徴1)日本初の全文訳
英国詩人ブルックの詩「旅人の歌」に始まる初の全文訳。
従来訳で省略、改変された文章を、モンゴメリの原書通りに翻訳。
・特徴2)訳註
小説に描かれる397項目について訳者が解説する注釈付。作中に引用される英米文学と聖書、登場人物の民族、宗教、地理、歴史、政治、衣服、手芸、料理、園芸、諺、当時の風習、方言。
・特徴3)写真と地図
小説の舞台フォー・ウィンズの内海、ジム船長の灯台のモデル、モンゴメリが本作を書いた部屋など、訳者がカナダで撮影した作品ゆかりの写真12点を収載。
フォー・ウィンズ周辺とカナダ東部の地図2点も掲載。
・特徴4)あとがき……小説をより深く、楽しく読むために
一、モンゴメリの初期から中期の作品
二、小説の舞台フォー・ウィンズFour Winds
三、海辺の物語
四、登場人物は大人……ジム船長、ミス・コーネリア、レスリー・ムーア、スーザン
五、構成、シェイクスピア劇の影響、五つの物語の同時進行、詩的な散文
六、モンゴメリの怪奇趣味
七、本作のキリスト教〜長老派とメソジスト、天地創造と進化論、信仰復興運動
八、スコットランド系・アイルランド系・ウェールズ系のケルト、野蛮なゲルマン人
九、カナダ二大政党(保守党と自由党)の対立、総選挙で十八年ぶりに自由党が勝利
十、執筆時のモンゴメリの日記、四十代の牧師夫人、出産と死産、第一次大戦の後方支援
十一、夢の家は「災いある世界」を照らし、人々を導く灯台
・アンとギルバートの結婚式
「陽のあたる古い果樹園で、アンとギルバートは、昔なじみの友の愛のこもった優しい顔にかこまれて結婚した。アラン牧師が式をとりおこなった。ジョー牧師は、のちにリンド夫人が力説した言葉によると、今まで聴いたなかで「もっとも美しい婚礼の祈り」を捧げた。九月に鳥はあまり鳴かないものだが、ギルバートとアンが永遠の誓いをくりかえす間、一羽の小鳥がどこかの見えない枝から美しく歌った。アンはそれを聞いて、胸がときめいた。」
『アンの夢の家』第4章「グリーン・ゲイブルズ初の花嫁」
『その日、私は運命に出会ったーー。』
恋をしたことがないOL・日向かしこは、「何でもするから、泊まらせてほしい」と話す、
身分不詳の美少女・レイカに出会う!はじまる二人の共同生活、剥き出しの真愛がここに。美麗筆致で送る、愛と狂気の百合物語、開幕!!
〈「アートは難しい、わからん」から「わからない。だから興味がわく」へ。〉
〈アートはわからない!と思っている人にこそ触れてほしい「対話型鑑賞」。〉
1980年代後半ニューヨーク近代美術館(MoMA)で開発された対話型の美術鑑賞法(VTC)は、その後派生したVisualThinking Strategies(VTS)をふくめ、日本では「対話型鑑賞」として徐々に広まりました。近年、この鑑賞法は美術鑑賞のみならず教育現場や医療、サイエンスの分野でも評価され、さらにビジネス界にも普及しつつあります。本書は各分野の専門家が対話型鑑賞の現状を把握し、問題や課題を浮き彫りにした上で、対話型鑑賞の可能性を見つめ直す一冊です。
※2022年夏に開催されたフォーラム「対話型鑑賞のこれまでとこれから」をもとに書籍化。
文庫版特別篇「書くことがないということについて」を加筆。
解説は山崎ナオコーラさん!
誰かと暮らしたい。「結婚」がしたい。
でも、恋愛風のやりとりを経るのは面倒にもほどがあるーー。
20年近いひとり暮らしの果てに、
自分の世話をしない自分を許せなくなった著者は、
同居相手をもとめて「偽装結婚」を思い立つ。
さて、どうするか?
ほぼ初対面のゲイの男性にSNSで接触をはかったところ、
おもいがけない好反応がかえって来て……。
異色かつ壮大な試みのすべてを記す話題の書が、
待望の文庫化!
文庫化にあたり加筆した特別篇も必読です。