右手は義手、ギラリと光る鋭い目つきで全身黒づくめの男は、依頼主に惚れ込んだ時だけ仕事をする。そして「絶対に中を覗くなよ」と言い残し、小屋にこもり最後のひと彫りをしたその時、目の前で起こるのは世にも不思議な現象だった。旅籠を窮地に追い込む悪党や高飛車な家老など、世の悪をおのれの「みぎて」で黙らせる時代小説。「天下一の彫り物職人、左甚五郎たぁ、俺のことだっ!」
ときに英知の結晶の重みに粛然とし、ときに寸鉄人を刺す切れ味に感嘆し、ときに洒脱なユーモア感覚あふれる面白さに哄笑し、ときに鮮やかに世界を凝縮した詩句に心を酔わせるー史書、詩文、随筆、小説、俗諺等々から精選した、時代を超えて生き続ける三六六の名言を、一年各日に配して明晰な解説を付す。日々の暮らしを彩る、教養と実用を兼ねた一冊。
駿太郎が夏風邪をひいた。幸い大事には至らなかったが、そんな折、小籐次は公儀の筋から相談を持ちかけられる。駿太郎の看病で研ぎ仕事がおろそかになり、御用の手助けは控えたかったが、すでに外堀は埋められているようだ。久慈屋の娘おやえと番頭の浩介の祝言が迫るなか、小籐次が巻き込まれた大事件とは?
おこんに異変が……。
磐音、どうする!?
江戸・深川の六間堀で浪人暮らしの坂崎磐音は
八月十五日の早朝、六間湯の一番客となった。
江戸を代表する両替商・今津屋吉右衛門とお佐紀の
祝言の日を迎え、花嫁行列の先導という大役を果たすためだ。
和やかな祝言から暫くが経ち、磐音は奥向き女中のおこんの様子が
どこかおかしいことに気付く。
友人医師らに相談した磐音は、ある決意を固め……。
ふたりの関係が大きく変化するシリーズ第17弾!
【本屋大賞翻訳小説部門第1位】
【Twitter文学賞海外編第1位】
【ゴンクール賞最優秀新人賞受賞】
【リーヴル・ド・ポッシュ読者大賞受賞】
世界の読書人を驚嘆させた傑作、待望の文庫化!
HHhHとは「ヒムラーの頭脳はハイドリヒと呼ばれる」を意味する符丁である。〈第三帝国で最も危険な男〉とも〈金髪の野獣〉とも呼ばれた、ユダヤ人大量虐殺の首謀者ハイドリヒ暗殺計画がプラハに潜入した二人の青年によって決行された。それに続くナチスの報復、青年たちの運命……。ナチスとは、いったい何だったのか? ハイドリヒとは何者だったのか? ビネは史実を題材に小説を書くことの本質を自らに、そして読者に問いかける。小説とは何か? 待望の文庫化!
奈緒、旅立ちのときーー
吉原にいる白鶴太夫こと奈緒が山形の紅花商人に身請けされることになった。それを阻止せんとする不穏な動きありとの噂に、坂崎磐音の胸はざわつく。
ある絵師は磐音に言った。「未来永劫、未練の糸を断ち切れないのが男と女です」と。覚悟を固めた磐音の手を、おこんは黙って握り返すのだった。
やがて、吉原の罪なき禿(かむろ)が殺される。過ぎし日の許婚を守るため、磐音は吉原へ急ぐ!
クラゲに乗って家出をしたさかなの女の子・ポニョは窮地で自分を救ってくれた人間の少年・宗介に恋をし、人間になることを願う。一度は海に戻されながらも、父・フジモトの阻止を乗り越え、ポニョはふたたび人間の世界へとむかう。宮崎駿が、原作・脚本・監督を担当し、大ヒットした作品の全シーン・全セリフを一冊に収録。
1943年、太平洋南方ガダルカナル島。
かつて乗艦する度にその船が沈み、
廃軍人と言われた菱垣少尉は、
この島で極秘任務を命じられる。
それは日本兵撤退作戦において不都合な
同胞・三蔵の暗殺という過酷なものだった。
だが真に過酷なのは、この死島の現実と
標的・三蔵との邂逅と壮絶な旅路……!!
圧巻の描写で迫る壮絶戦争譚、ここに開幕‼
経済学は世界をどう変えてきたか。ノーベル経済学賞全受賞者を取り上げ、その功績や影響から現代経済学の流れを一望する画期的試み。解説 瀧澤弘和
「犬」にちなんだペンネームに改名(!?)した5名の人気作家が、「犬」をテーマに読切短編を競作。いっぷう変わった小説アンソロジー。
勉強ができるようになるためには、変身が必要だ。
勉強とは、かつての自分を失うことである。
深い勉強とは、恐るべき変身に身を投じることであり、
それは恐るべき快楽に身を浸すことである。
そして何か新しい生き方を求めるときが、
勉強に取り組む最高のチャンスとなる。
日本の思想界をリードする気鋭の哲学者が、
独学で勉強するための方法論を追究した本格的勉強論!
文庫本書き下ろしの「補章」が加わった完全版。
わたしが恋をしたのは、壁の向こうの隣人でした。
ふたりを隔てるのはアパートの壁一枚・・・・・・だけじゃない!?
距離は近くても道のりは険しい、王道の恋愛小説。
自室の鍵を紛失し途方に暮れていた紗子は、帰宅してきた隣人の男性から思いがけない提案をされる。「よかったら、うち泊めますけど」普段であれば潔癖症と真面目な性格ゆえに断るところだが、彼が話す雰囲気から、下心が無いことと清潔な人物であることを直感しこの申し出を受け入れる。これを機に始まった交流の中で、紗子は彼に恋心を抱くのだがーー。ふたりを隔てるのはアパートの壁一枚……だけじゃない!? 隣人への片思いを描いた王道の恋愛小説!
明治初年の東京を舞台に、「最後の木版浮世絵師」となった
小林清親の半生を描く傑作時代小説。
失われつつある江戸の情景への愛惜、一世を風靡した「光線画」の凋落。
時代の激動に呑み込まれて沈みゆく人々と自身へのやるせなさを噛みしめる清親の、優しさゆえの苦悩と新時代へかける想いが交錯する。
第100回直木賞受賞作。
「いかにも好もしい男」--解説・田辺聖子
目次
新橋ステンション夕景
東京新大橋雨中図
根津神社秋色
浅草寺年乃市
解説・田辺聖子
幼稚園や保育園で言葉や行動や少し「気になる子」はいませんか?
落ち着きがない
ずっとボーっとしている
「わからない」が多く、会話が成り立たない
すぐウソをつく
他の子や保育者をベタベタ触る……など
そのような気になる行動や言葉を発する子どもたちのサポート法を
多数の声かけ例とともに丁寧に解説。
また、「気になる子」の周りの子どもたちにも焦点をあて、
周りの子どもたちや親御さんへのフォローや対応策のほかに
クラス全体が過ごしやすくなる環境づくりのアイデアを提案します。
そのほか、園でのスムーズな連携の仕方や有効的な記録の取り方など、
今すぐ実践したい保育で役立つ情報を豊富に収録。
保育学生さんや新米保育士さんだけでなく、
改めて「気になる子」のサポートについて考えたいベテラン保育士さんなど
多くの方にぜひ手に取っていただきたい一冊です。
付録カードの使い方
<付録>声の大きさ&時計カード
<付録>シチュエーションカード
本書の使い方
第1章 気になる子からのSOSサイン
Column1 「ボーッとする時間」も子どもにとっては大切
第2章 気になる子の保護者へのサポート
Column2 「決めつけ」や「分かったつもり」には要注意!
第3章 周囲の子を含めた包括的な支援
Column3 外国にルーツを持つ子どもたちへの対応と支援
第4章 園・地域での受け入れ体制と連携
Column4 子育てを支えるファミリー・サポート・センター事業
第5章 知っておきたい子どもの障害・特性
Column5 心が繊細すぎる子どもたち、「HSC」とは?
おわりに
施設やお金に頼る福祉の現場で感じた疑問から、本来の豊かさを求める夫婦の旅は始まった。ネイティブアメリカンの集落での気付き、密やかに守られてきた野菜の種との出会い、それを守るために手さぐりで始めた農業、レストラン開業、そして地域との連携事業へ。身近な人の喜ぶ顔を思って作る野菜には、人をつなぐ力がある。
■1 伝統野菜の種との出会いが、未来へのヒントをくれた ここに探していた答えがあった(ネイティブアメリカンとの出会い) 伝統野菜を探して日本全国へ 埋もれていた大和伝統野菜 自分たちで作って食べる家族野菜 伝統野菜は地域文化そのもの 足元の伝統野菜を求めて(清澄の里との出会い) 地域の種と文化を継ぐ(NPO法人「清澄の村」立上げまでの経緯) 美味しい笑顔を運びたい(レストラン開業のきっかけ) 予約の取れない店に。姉妹店もオープン 五ヶ谷営農協議会と地域ブランディング(地域との連携) 人をつなげる地域のコミュニティビジネス(プロジェクト粟がめざすこと) ■2 大和伝統野菜と人をめぐる旅 家族野菜のおすそわけ 椿尾ごんぼ(奈良市) 自家採取がおいしさの秘訣 八条水菜(奈良市) 復活に掛けた若手農家の挑戦 今市かぶ(奈良市) 住民たちが名付け親 片平あかね(山添村) 復活を遂げた伝説の野菜 結崎ネブカ(川西町) 物語を伝えるブランディングの手法 味間いも(田原本町) 山仕事の元気の源 野川きゅうり(野迫川村) 女性が始めた食農教育と加工品づくり 下北春まな(下北山村) 山間地域は希少な野菜の宝庫 十津川えんどう(十津川村) ふるさとの野菜 祭り豆(東吉野村) ■3 小さな種からはじまる豊かな暮らし 各4P程度? いま、「プロジェクト粟」が注目される訳 小さな農業で日本的スローライフ 懐かしく新しい未来の暮らし 家族野菜の種を蒔こう
みなさんは、「落語」を知っていますか?
落語はおもしろい話をひろうして、観客を楽しませる「話芸」です。大笑いできるこっけい噺や、ほろっと感動できる人情噺など、さまざまな「噺」があります。
そのみりょくは、欠点や失敗などもふくめて、人間のおかしさや、陽気に生きるたくましさをえがいているところ。個性豊かな江戸っ子たちによる、おもしろおかしい噺がたくさんあり、登場人物はダメな部分がありながらも、どこかどこかにくめないキャラクターとして表現されています。
落語家は、たった一人で座布団に座り、観客の想像力をかきたてながら、物語を語って楽しませます。
この本では、落語の歴史や、衣装と小道具、動き(しぐさ)に加えて、人気の演目のあらすじをしょうかいします。
この1冊で、きみも「落語」がわかる!
落語家 柳家喬太郎氏のインタビューも収録。
(学校・公共図書館用の書籍です。)