生産と組織のフレキシブル化、金融化の進行、労働として動員される「生」。1960-70年代以降の激動がもたらしたポスト・フォーディズムは、非物質的なものをめぐって旋回するー現代のグローバルな趨勢「認知資本主義」を、様々な事例を取り上げ、政治経済学的な視角から分析。
ヨーロッパのラテン語・ギリシア語とインドのサンスクリット語に共通の祖となる、失われた起源の言語ーー。そんな仮想の言語の話し手として「アーリヤ人」は生み出された。そして、それは瞬く間にナチス・ドイツの人種論に繋がる強固な実体を手に入れる。近代言語学の双生児「アーリヤ人」は、なぜこれほどまでに人々の心を捉えて離さないのか。
言語学誕生の歴史から、「すべての起源」インドに取り憑かれた近代ヨーロッパの姿が克明に浮かび上がる!
「インド学」はインドで発達した学問ではない。18世紀末からサンスクリット語文献を集めてきたヨーロッパを中心に発達してきた。私たち日本人が抱く「インド」イメージもまた、近代ヨーロッパという容易には外しがたい眼鏡を通して形成されている。
植民地インドで「発見」された古典語サンスクリットの存在は、ラテン語やギリシア語との共通性から、ヨーロッパとインドに共通する起源の言語の存在を想像させた。類稀な語学の才に恵まれたイギリス人ウィリアム・ジョーンズ(1746-94年)によるこの「発見」によって、近代言語学は誕生する。同時にオリエンタリズムがヨーロッパを席巻し、『シャクンタラー姫』をはじめとするサンスクリット語文献が次々にヨーロッパで翻訳された。
その奔流のなかで『リグ・ヴェーダ』を英訳したのが、ドイツ出身で英国オックスフォード大学に職を得たフリードリヒ・マックス・ミュラー(1823-1900年)である。彼は比較言語学の成果から、『リグ・ヴェーダ』の成立年を紀元前1200年頃と推定し、「アーリヤ人の侵入」を紀元前1500年頃とした。日本の教科書でもよく知られる記述の源は、ここにある。
19世紀ヨーロッパで言語学とともに誕生した「アーリヤ人」は、20世紀にはナチス・ドイツによるユダヤ人迫害を生み、さらにはインダス文明が発見されたインドに逆流して、考古学的成果と対峙しながらさらなる波紋を生んでいくーー。
近代言語学の双生児「アーリヤ人」は、なぜこれほどまでに人々の心を捉えて離さないのか。なぜ言語は常に民族という概念を呼び寄せずにいられないのか。言語学誕生の歴史をひもとくことで「起源」というロマンに取り憑かれ、東洋を夢見た西洋近代の姿を克明に描き出す。インドの実像に目を開く一冊。(原本:『新インド学』角川書店、2002年)
【本書の内容】
第1章 インド学の誕生ーー十八世紀末から十九世紀初頭のインド・カルカッタ
第2章 東洋への憧憬ーー十九世紀前半のヨーロッパ
第3章 アーリヤ人侵入説の登場ーーー十九世紀後半のヨーロッパ
第4章 反「アーリヤ人侵入説」の台頭ーー二十世紀のインド
第5章 私のインド体験ーーー多様性との出会い
補 章 出版二十年後に
第1章 インド学の誕生ーー十八世紀末から十九世紀初頭のインド・カルカッタ
第2章 東洋への憧憬ーー十九世紀前半のヨーロッパ
第3章 アーリヤ人侵入説の登場ーーー十九世紀後半のヨーロッパ
第4章 反「アーリヤ人侵入説」の台頭ーー二十世紀のインド
第5章 私のインド体験ーーー多様性との出会い
補 章 出版二十年後に
かれらはなぜ壮絶な破壊力を身に着けたのか
地球上でほかに類を見ないほど、多様性に富み、万能かつ精巧で、しかも非常に危険な進化の秘密
ほかの生物から毒液を盗み取るアオミノウミウシ
霊長類で唯一の毒液生物スローロリス
ゴキブリをゾンビ化させ操るエメラルドゴキブリバチ
毒液を防腐剤として扱うトガリネズミなど
世界中に生息する20万種以上の毒液生物たちの驚異の生態と多様性、毒からわかる進化の巧みさ、そしてそれらの破壊力の謎に迫る!
さらには、成人やシャーマンになるための通過儀礼としての毒物の利用や、伝統医療における奇想天外な治療法、毒液を利用した医療薬の開発経緯など、紀元前から続く毒液と人間の密接な関係の歴史にも迫る。
豊富な図版と美しい写真で毒液の世界がよくわかる、かつてない「生物毒」の入門書!
目次
第1章 自然界の究極の武器
第2章 毒液の恐るべき多様性
第3章 毒液の威力を探れ
第4章 毒液の威力を分析せよ
第5章 進化する毒液
第6章 文化、治療、似非療法、美容品
第7章 毒液の世界の縮図
※本書は2018年9月に発行した『生物毒の科学』を修正のうえ再編集したものです
カラーコーディネーター検定試験®は、色の性質・特性など色彩の知識を身に付けることで、色の持つ効果を日常生活はじめビジネスシーンに生かせるよう、実践的なカラーコーディネートの知識を学ぶことを目的とした検定試験です。
本書はカラーコーディネーター検定試験®アドバンスクラスの唯一の公式テキストであり、カラーの知識を生かした仕事に携わる人、また、カラーコーディネーターとしての専門職を主な対象としています。
本書により、色が持つ情報と与えるイメージを理解し、色を正確に捉えるための手法、そして、色をより効果的に使うための配色実例が学べます。また、これからの製品開発・デザインに求められる「色覚の多様性」に対応したカラーユニバーサルデザインの知識、すべてのビジネスパーソンと学生に必須なプレゼンテーションに役立つビジュアルデザインの知識が学べます。さらに、ファッション、メイク、インテリア、工業製品、環境という色の知識と専門性が求められる各分野について、製品開発の歴史的背景、色の知識・データを生かした製品開発、トレンドの捉え方、最新技術を活用した製品開発・プロモーションなど、実務経験者ならではの知識が得られます。
各章本文では図表と写真を豊富に盛り込んだビジュアルでわかりやすい解説と、章末には理解を確認するための検定試験を模した演習問題を収録しています。
ゲノム解析が医療や健康科学における必須の基盤になった現在において、集団遺伝学の重要性はますます高まっている。本書は、世界的に定評のある教科書:A Primer of Population Genetics and Genomics 4th ed. の全訳。医学、農学、生態学などの遺伝データを扱うすべての学生・研究者にとって有用である。基礎から説明し、演習問題も豊富なため、講義のテキスト、独習書としても最適。
はじめに
訳者まえがき
第1章 遺伝的多様性
1.1 遺伝学と分子生物学の基礎/1.2 多型の主要なタイプ/1.3 アレル頻度と遺伝型頻度/1.4 集団とモデル
第2章 遺伝的多様性の構成
2.1 任意交配/2.2 X連鎖遺伝子/2.3 複数の遺伝子:連鎖と連鎖不平衡/2.4 自然集団の連鎖不平衡
第3章 近親交配と集団構造
3.1 近親交配があるときの遺伝型頻度/3.2 近交係数/3.3 家系図を使った近縁係数の計算/3.4 規則的交配システム/3.5 有限集団における遠戚交配
第4章 突然変異、遺伝子変換、移住
4.1 突然変異/4.2 合祖/4.3 遺伝子変換/4.4 移住
第5章 大集団における自然選択
5.1 ハプロイドの自然選択/5.2 2倍体生物の自然選択/5.3 変異と選択のバランス/5.4 配偶子選択と分離比のゆがみ/5.5 その他の自然選択
第6章 小集団にける遺伝的浮動
6.1 遺伝的浮動による分集団の分化/6.2 拡散近似/6.3 固定確率と固定待ち時間/6.4 アレル頻度の平衡分布
第7章 分子集団遺伝学
7.1 塩基置換率/7.2 サイト頻度スペクトルの解析/7.3 多型と種間変異/7.4 人口動態の歴史/7.5 人類集団の研究における古代のDNA/7.6 トランスポゾン
第8章 複雑形質の集団遺伝学
8.1 複雑形質における表現型変異/8.2 遺伝子と環境/8.3 人為選択/8.4 近縁者間の類似性/8.5 離散値をとる複雑形質
第9章 自然集団における複雑形質
9.1 遺伝的多様性と表現型進化/9.2 複雑形質に影響する遺伝子の探索/9.3 進化的適応における複雑形質/9.4 種分化における複雑形質
索 引
新進気鋭の若手生態学者が考える生態学の体系をシリーズ化。森林生態学をめぐる膨大な知識をコンパクトに体系化。学生だけでなくプロの研究者も必読の一冊。
本書は製品の生産・販売、各種サービスの提供などの企業活動を促進する財務活動を念頭に置いて、財務に関する意思決定問題を体系的に学び、考えるための入門書である。そのため、本書は、コーポレート・ファイナンスを初めて学ぶ方たちが、理論の基礎となっている知識から始めて、中級、さらには先端的な話題に取り組む基盤を提供している。
三年前に盗まれた時下二億円のエメラルド<森の妖精>の行方を追う特捜刑事・香月功は、犯人と目される男の愛人に近づくため、新宿歌舞伎町に潜入する。暴力団蠢く裏社会で香月が辿り着く衝撃の真相とは!?
江戸後期から現代にかけて成立した謙譲語について、個々の成立事情とその特徴、背景にある論理とはどのようなものか。各形式はどう変化し、今後どういう方向を辿るのか。本書では補語(敬意対象)への働きかけと被影響の内実について丁寧に分析・検討しつつ、参与者の関係の多様性もふまえた体系的記述を試みる。統計解析の手法も用いて近代以降の謙譲語の成立とその展開に焦点を当てて論じた、初の研究書。
「下降の時代」を楽しく幸せに暮らすための処方箋。デザイン、統合、接点…「持続可能性」を超えるための原理と道筋。
有機農業に取り組む農家(経営体)は現在、全国に約6万9000戸(2020年センサス)。しかし、その63%は65歳以上で、うち7割は後継者がいない。一方で、新規就農者の約20%が有機農業に取り組んおり、先駆者の知恵や技術が失われてしまう前に有機農業技術を伝承することは喫緊の課題である。
本書は「共通技術編」「作物別編」の2巻セット。執筆者は合計350名を超え、所属は農林水産省はじめ、各都道府県の農業試験場、普及センター、各市町村役場、大学や農研機構、日本有機農業研究会、日本有機農業学会、民間稲作研究所、自然農法国際研究開発センター、そして農家も100名以上登場!農文協の機関雑誌『現代農業』に登場する農家たちにも、試行錯誤して磨き上げた農業技術を紹介していただく。
有機農業にはさまざまな農法や考え方があるが、本書はそれらの違いを乗り越えた1冊。ベテランも新人も、農法の違いも関係なく、循環型で持続可能で生物多様性で脱炭素を目指す、すべての農家が有機的に繋がる本という思いを書名に込めた。
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目次
2分冊・内容
第1巻 共通技術編(約1100頁)
■第1部 有機農業とは何か
■第2部 有機農業と炭素貯留、生物の多様性
■第3部 有機農業の共通技術
■第4部 農家の有機資材
■第5部 減農薬の技術
■第6部 話題の有機栽培
*付録 天敵に影響の少ない農薬一覧/有機JASで使える資材一覧/有機農業の推進に関する法律ほか
第2巻 作物別編(約1100頁)
■水稲
■畑作・転作作物
■野菜・花
■果樹
■茶
■畜産
*索引
解説動画で自学自習をサポート!
日常学習から共通テスト準備まで使える問題集!
「要項(重要事項のまとめ)」「用語CHECK」「例題」「基本〜標準的な問題」の4段階構成で,無理なく着実に実力UP。思考問題も充実しているので,基本を学びながら思考力を鍛えることもできます。また,巻末には,大学入学共通テストの出題傾向を反映した「巻末チャレンジ問題」を収録しているので,共通テスト対策も万全。さらに,紙面上のQRコードから,すべての例題の解説動画(10個)や章末総合問題の解説動画(15個),重要用語の確認テスト(全4章分)を配信し,自学自習を徹底的にサポート。豊富な問題演習とコンテンツで入試に繋がる基本を身につけたい人にオススメ。
「地図よりコンパスを」「安全よりリスクを」「強さよりレジリエンスを」……追いつくのも困難な超高速の変革がデフォの世界で生き残るには、まったく発想の異なる戦略が必須だ。屈指の起業家とジャーナリストによる必読のイノベーション/ビジネス・マニュアル。
姉妹本『大学生のキャリアデザイントレーニング』で自己と社会の理解を深め、本書ではさらにキャリアデザインに必要な「仕事理解」を深めることを狙いとする。
「働く」ことの理解、就職活動の理解と業界・企業研究の進め方、情報収集や就職活動の進め方を解説。
自分のキャリアの可能性、「やりたいこと」を考えるために必携の書。
プロのエコノミストが解き明かす。アームズレングズ価格をいかに導出するか。個別性の極めて強い争点を産業別。ケース別の視点から詳解。
漢字、特に近代以降の漢字新語、訳語の創出、普及に関する最新研究。翻訳論、文体論から漢字訳語の造語法、新漢語の語構成、「牛津」「剣橋」「恋愛」「難民」などの個別語誌まで多角度からアプローチし、近代語形成の諸問題を漢字文化圏における言語接触・語彙交流というバックグランドにおいて考察する論文集である。
序
序説:言語接触研究の過去・現在・未来
近代漢字訳語の研究について
ロプシャイト英華字典と英和対訳袖珍辞書
意訳地名「牛津」「剣橋」の発生と消長
近代訳語「恋愛」の成立とその意味の普及
七曜日における伝統から近代への軌跡
「難民」とフィルモア大統領国書の翻訳
近代韓国語における外来の新語新概念の導入について
「世界史地」と「国際法」知識及び近代東アジア
漢訳聖書における音訳語の継承と創造
西洋料理と近代中国語
『唐話纂要』の不均質性
語構成パターンの日中対照とその記述方法
日中二字法律用語の語構成特徴にみえる影響関係
現代中国語にどれくらいの日本借用語があるのか
国字(日本製漢字)と誤認されてきた唐代の漢字
あとがき
なぜ「インド(ビジネス)は難しい」のか
◆複雑と言われる法制度・税制度にインドの「リアルな姿」から迫る。多様性に満ちた国・インドの魅力を描き出す道案内の書
◆インドへの進出を検討している企業やそうした企業を支援する金融機関、インドへの投資を考えている企業などのビジネスパーソンにとって必読の1冊
【主要目次】
序 章 本書の目的
1 複数の小皿からなる「ターリー」/2 本書の目的
第1章 インドへの誘い
1 地理、気候/2 人口、民族/3 歴史/4 州ごとの格差/5 州、都市
第2章 インドビジネスへのまなざし
1 市場の求心力/2 経済の急成長/3 経済成長の特徴/4 ビジネス環境整備
第3章 インドビジネスを検討する
1 統治体制が及ぼす影響/2 文化的側面が及ぼす影響/3 ビジネスにおいて直面する課題
第4章 インドビジネスに関する法務
1 大陸法とコモン・ロー/2 インドにおける主な法令・法制度
第5章 インドビジネスに関する課税
1 直接税/2 間接税
第6章 ビジネスを支えるその他の知識
1 インド人との交渉/2 駐在生活における留意点/3 駐在するために必要となる手続
第7章 トラブルに対処する
1 インドの司法制度/2 インドにおける紛争解決手段/3 撤退戦略の検討/4 現地完全子会社を設立していた場合の撤退戦略/5 インド企業と合弁会社を設立していた場合の撤退戦略/6 法人格を有さない事業所の清算
第8章 インドビジネスの時代
1 「自立したインド」/2 インドビジネスの展望/3 インド社会が抱える課題(日本企業にとってのビジネスチャンス)
第9章 インドで成功するために
1 ジュガードの6原則/2 成功のためのエッセンス
序 章 本書の目的
1 複数の小皿からなる「ターリー」/2 本書の目的
第1章 インドへの誘い
1 地理、気候/2 人口、民族/3 歴史/4 州ごとの格差/5 州、都市
第2章 インドビジネスへのまなざし
1 市場の求心力/2 経済の急成長/3 経済成長の特徴/4 ビジネス環境整備
第3章 インドビジネスを検討する
1 統治体制が及ぼす影響/2 文化的側面が及ぼす影響/3 ビジネスにおいて直面する課題
第4章 インドビジネスに関する法務
1 大陸法とコモン・ロー/2 インドにおける主な法令・法制度
第5章 インドビジネスに関する課税
1 直接税/2 間接税
第6章 ビジネスを支えるその他の知識
1 インド人との交渉/2 駐在生活における留意点/3 駐在するために必要となる手続
第7章 トラブルに対処する
1 インドの司法制度/2 インドにおける紛争解決手段/3 撤退戦略の検討/4 現地完全子会社を設立していた場合の撤退戦略/5 インド企業と合弁会社を設立していた場合の撤退戦略/6 法人格を有さない事業所の清算
第8章 インドビジネスの時代
1 「自立したインド」/2 インドビジネスの展望/3 インド社会が抱える課題(日本企業にとってのビジネスチャンス)
第9章 インドで成功するために
1 ジュガードの6原則/2 成功のためのエッセンス
エコノミストたちが格闘してきた「危機の資本主義」-経済理論、経済史、社会史、地政学、経済政策を俯瞰する教養としての経済思想。
国の第六次環境基本計画のCOP28・COP29への対応と課題……………………木村ひとみ
地方自治体の気候変動対策関連計画におけるCOP28への対応と課題……………一原雅子
国および地方自治体の脱炭素をめぐる法政策と課題………………………………山本紗知
国および地方自治体の脱炭素の取組事例──その動向と本質的課題……………中山敬太
脱炭素の国及び地方自治体における財政措置………………………………………小祝慶紀
【判例評釈】
稲敷市における土砂埋立てに伴う土壌汚染による財産被害等責任裁定申請事件(公調委裁定令和5年10月31日判時2594号19頁)……………………………………………黒坂則子
【国際判例研究】
気候変動と国際法に関する小島嶼国委員会により付託された勧告的意見(国際海洋法裁判所勧告的意見2024年5月21日(第31号事件)……………………………………岡松暁子
【外国判例研究】
Verein KlimaSeniorinnen Schweiz and Others v. Switzerland 事件(ヨーロッパ人権裁判所判決2024年4月9日(application no. 53600/20))…………………………井上秀典
【報告】
合成生物学と生物多様性保全に関する国際ワークショップに参加して………江原菜美子