戦時下の「文化工作」は、いかに手塚治虫を育んだのか?
戦後に花開いた日本映画の担い手たちは、元をたどれば共通の歴史的・文化的体験を有している。東宝が映画を用いて行った戦時下の「文化工作」もその一つであり、あの手塚治虫もまた、それら先鋭的な映画理論やロシア・アヴァンギャルド運動を貪欲に吸収した人物であった。本書では、種々の新史料の発見を通じて、手塚をそれら戦時下のメディア理論の文脈から新たに捉え直すことで、彼の戦後の営みを再解釈せんとするものである。執筆にあたり助力を得た映画史家・牧野守氏の貴重なインタビューや、氏が執筆したTVアニメ『鉄腕アトム』幻の第一話脚本も収録。
西洋美術ファン必携のヴァザーリ『芸術家列伝』。ルネサンス期の芸術家たち人生をスキャンダルも交えながら描きだした同書をイラストや追加の文章を加えて易しく読めるようにしたシリーズの第2弾。今回は、ボッティチェリとリッピをとりあげます。
特集 進化する小石原焼
「小石原焼」をご存じだろうか? 民藝ブームによって知られるようになった、飛鉋や刷毛目が施された素朴であたたかみのあるやきものを思い浮かべる人が多いかもしれない。小石原焼は、福岡空港から車で1時間半ほどの場所に位置する、福岡県朝倉郡東峰村小石原で作られている。標高1000メートル級の山々に囲まれた、小さな村の中に窯元が40軒以上ある。この地から現代日本を代表する陶芸家が生まれた。2017年、福島善三が小石原焼の重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定された。その作品は褐釉、月白瓷、青瓷など、多岐にわたる釉薬の展開が特徴である。一般的な小石原焼のイメージとは異なるが、福島は小石原焼の窯元・ちがいわ窯の十六代目で、鉄分の多い土など地元の素材を用い、小石原焼に多彩な表現があることを示している。そもそも小石原では、豊臣秀吉の朝鮮出兵の際に連れ帰られた朝鮮人陶工を始まりとする茶陶の高取焼が作られていた。その子孫が小石原地区中野に陶土を見つけて開窯し、中野焼が生まれた。そして昭和に入って小石原焼と呼ばれるようになる。本特集では、福島善三をはじめ、現代の作家たち15名と、その知られざる歴史を紹介する。
特集 みやびなる京焼
2023年春、文化庁が東京から京都へと移転する。明治以来、初となる中央省庁の移転となる。これを機に、京文化を継承する現代の「京焼」について見直してみたい。華やかな色絵が施された京焼は、誰もが憧れる京都のイメージを体現する、優雅で洗練された雅な表現で注目できる。近年、石川・九谷の細密絵付が話題になっているが、京焼はそれに拮抗する色絵の魅力に満ちあふれている。本特集では、京焼の伝統を受け継ぎつつも、独自に新たな創造を芽吹かせる現代作家と、野々村仁清や尾形乾山といった京焼のイメージを確立させた江戸時代の名工の作品を取り上げる。と同時に、典雅な茶道具だけではなく、時代の要請により様々に姿を変えてきた京焼の歴史まで紹介する。
人間活動が地球環境に重大な影響を与える「人新世」の時代が到来、さらにその次にどういった時代が来るのか、そうした時代に美術論がどういったものになるのか。
気鋭の美術評論家が語るポスト「人新世」の美術論。
本書の目的は、人間と自然の関係を軸とした美術史を構築することである。アーティストはいかにして自然と対峙しながら創作してきたのか、作家の自然をめぐる認識がどのような形で過去の芸術作品に表出しているのか。人文科学の領域のなかでは、しばしば「芸術」や「美」の観念はあたかも人間の専売特許のごとく扱われてきた。しかし「なにかを見たり聞いたりしたときに感じる経験」としての美意識には、動物や植物と共通の基底が存在することを近年のいくつかの研究は明らかにしている。本書は、美術史や文化研究で支配的な人間を中心に据えた視点を脱却し、人類という種を相対化した目線から芸術の歴史を捉え直す。それによってまったく新しい展望を開くことを目論んでいる。
年に1回、上野の美術館で開催されていた読売アンデパンダン展。それは、出品料さえ払えば誰でも出品できる無審査の展覧会で、1960年代には絵の具とガラクタと青年たちの肉体と頭脳とが灼熱した坩堝だった。当時、出品作家でもあった著者が、目撃者として、作品や読売アンデパンダンで培養されつつあった不確定性の芸術〈ハプニング〉について描く。
志望校攻略に欠かせない大学入試過去問題集「赤本」
風土論・宗教論・国家論までも包含した形で呈示する、芸術国家・日本の新しいすがた。
日本に伝わる美術・音楽・文学の傑作を紹介しつつ、独自の視点で日本像そのものを再構築する、壮大な文明論。
第一章 日本の「古典主義」の基礎
第二章 天平のミケランジェロ・公麻呂
第三章 聖武天皇は芸術の都・奈良の大パトロンであった
第四章 奈良の都のオーケストラ
第五章 大画家・光源氏
第六章 親鸞はルターに先駆けている
第七章 運慶と鎌倉「バロック」期の巨匠たち
第八章 日本の大学は西欧より進んでいた
詩画に造詣が深く、自然の情景を描いた作品が絶賛される従来の与謝蕪村(1716〜83)のイメージを大きく覆し、線描や形のぎこちなさや、そこから生まれる親しみやすさ、かわいらしさに注目して紹介する。府中市美術館で開催される同名展覧会の公式図録兼書籍。
特集 越境陶芸 日本で活躍する外国人作家
土や木などの天然の「素材」を用い、伝統を踏まえた高い「技術」で作る日本の陶芸は、他の国にはない独創的なものとして、高く評価されている。日本陶芸の革新的な表現は、外からの刺激も受けて育まれてきた。近代においては、イギリス出身のバーナード・リーチがスリップウェアなどの西洋陶器と東洋陶磁器の技術を融合させた作風を確立し、日本の陶芸家たちに刺激を与えた。近年は、日本の美術大学などで学ぶ留学生が増えてきている。彼らは、なぜ来日して陶芸を学び、そして日本で制作を続けているのだろうか? 本特集では、帯状にした土で、オブジェから器や茶陶まで無限の形を生み出し、国内外で注目されているハンガリー出身のアーグネス・フス、轆轤で成形した端正なフォルムに彫りを入れ、表情豊かな刻文を施した青白磁・白磁で日本の伝統美を追求するアメリカ出身のピーター・ハーモン、そして陶芸のみならず絵画や版画の制作も手掛け、色彩に満ちた自由な作品世界を作り上げるスペイン出身のラファエル・ナバスをはじめ、20代から60代までの10名の作家を紹介する。境界を越えて融合する、新時代の「越境陶芸」の魅力に迫ると同時に、日本の陶芸・文化の魅力を再発見する。
ソビエトの心理学、児童学、精神病学、障害学、教育学、言語学、文芸学などに大きな影響を及ぼした、
レフ・セミョーノヴィチ・ヴィゴツキー(ロシア語: Лев Семёнович Выго?тский, tr. Lev Semenovich Vygotsky)
(1896-1934)の『芸術心理学』を全訳。
「情動的矛盾の発展過程を経て、感情の昇華『カタルシス』が生じる」。
現代心理学の基礎理論から、文学、心理学、教育学等幅広い分野への示唆に富む名著。
特集 大きな陶芸 みなぎる造形力
特集 大きな陶芸 みなぎる造形力
井上雅之
井上雅之のやきものはなぜ大きいと呼べるのか
文・藤井 匡(東京造形大学教授)
秋山 陽
「完璧な未完」がもたらす内と外の往還
文・米田晴子(姫路市立美術館学芸員)
三輪龍氣生
切実なる自己の探求ー三輪龍氣生の時空的スケール
文・外舘和子(多摩美術大学教授)
星野 曉、吉川正道、川口 淳、八代清水六兵衞、中井川由季
齋藤敏寿、南野 馨、五味謙二、塩谷良太、小笠原 森
「古典と現代」青磁2
若尾 経
古典から派生する「現代青磁」
フォーカス・アイ 中里浩子
植物の「いのち」をかたちに表す
文・高田瑠美(菊池寛実記念 智美術館学芸員)
期待の新人作家 高島聡平
現代工芸の作り手たち 第24回 ガラス 神代良明
変容する「極み」のかたち
文・土田ルリ子(富山市ガラス美術館館長)
時代でたどる日本の陶芸 第15回 昭和時代中期3
文・外舘和子(多摩美術大学教授)
展覧会スポットライト ホモ・ファーベルの断片 人とものづくりの未来
文・入澤聖明(愛知県陶磁美術館学芸員)
展覧会スポットライト 安倍安人展 思考する備前
文・重根弘和(岡山県立博物館学芸員)
展覧会スポットライト 静中動:韓国のスピリットをたどる 開かれた陶のアート
文・ハイ 洙淨(滋賀県立陶芸の森 陶芸館学芸員)
展覧会スポットライト 丹波焼誕生 はじまりの謎を探る
文・松岡千寿(兵庫県立考古博物館学芸員)
展覧会スポットライト 止原理美展 現在形の陶芸 萩大賞展5大賞受賞記念
文・柿添康平(山口県立萩美術館・浦上記念館専門学芸員)
展覧会スポットライト 73 中田ナオト 松藤孝一
文・大西佑一(瀬戸市新世紀工芸館企画展担当)
陶芸公募展レポート 第14回現代茶陶展
文・伊藤嘉章(愛知県陶磁美術館総長・町田市立博物館館長)
陶芸公募展レポート 第4回瀬戸・藤四郎トリエンナーレ 瀬戸の原土を活かして
文・坊田智寿瑠(瀬戸市美術館学芸員)
陶芸実践講座 陶でつくるいきもの造形 第7回 キリン
講師・のぐちみか
陶芸マーケットプライス
展覧会スケジュール
HONOHO GEIJUTSU English Summary
他
特集 焼締め陶の未来
焼締め陶とは、土を高温で焼締め、素材そのものを活かしたやきものである。釉薬を掛けたり、装飾を施したりはしないが、土の種類や焚き方による表情の違い、薪窯焼成による木の灰が溶けた「自然釉(自然降灰釉)」など、実は見どころに富んでいる。近年はデザイン的な作品が増え、現代陶芸の新しい傾向として受容される一方、土本来のあたたかみや、焼成によって表れた焼締め陶の表情に惹かれ、器として使ったり、花をいけたり、生活の中に取り入れたいという声も強くある。焼締め陶の持つ力強さや優しさは、我々を癒してくれる。また、焼締め陶は日本のみならず海外にもファンがおり、普遍的な魅力を持っている。信楽や備前など「六古窯」として知られる窯業地での薪窯による伝統的な焼締めをはじめ、それ以外の土地でガス窯や電気窯も用いながら、作家が自由に土を構築していく造形もあり、焼締め陶の表現がいま豊かに広がりつつある。本特集では、東北から九州まで日本各地で焼締め陶に取り組む作家の作品を通して、現代において土を焼締めるという原初的な技法で制作することの意味を探り、焼締め陶の未来を考える。
特集 変幻自在の織部
織部(焼)は、桃山から江戸時代にかけて、美濃で焼かれた斬新奇抜なやきものとして知られている。同心円状の単純な丸ではなく、歪みがあったり、あるいは扇や千鳥などの形のバリエーションを持ち、そこに幾何学文や吉祥文が生き生きと描かれている。そして、その多くに緑の釉薬が掛けられている。やきもの愛好家をはじめ、料理人や海外のコレクターなどファン層は幅広く、志野と並んで人気のある様式(技法)である。作り手は美濃や瀬戸を中心に全国におり、現代の織部に取り組んでいる。即興的に見える織部の文様に制作論理を見出す者、緑釉を現代的な感覚で捉え直す者、自由さを自分なりに表現する者など、多彩な解釈による現代の織部表現を紹介する。また織部は、武将茶人・古田織部の好みを反映して、同時代に生産されたものだと言われるが、その通説を再考する。
公務員試験は受験する試験種に応じて、広範な学習科目に当たらなければなりません。そのなかで、教養試験において配点が少ない科目に過分な時間を掛けることは、学習時間のロスにしかなりません。満点を狙うような勉強は必要ありません。必要最低限、おおむね6〜7割の点数をクリアすればよいのです。
そこで本書では、「思想・文学・芸術分野」について、出題実績に基づいて、合格に必要な知識のみを集約し、持ち歩きに便利なサイズにまとめました。
「過去問チェック」でパターンを知り、「穴埋め問題」などで知識の定着の確認をすることで、他の受験生が確実に得点してくるようなレベルの問題を、学習時間のロスなくこなすことができます。一般知識科目について、短期間で仕上げたいという方はもちろん、直前期の確認用にも効果を発揮する1冊です。
芸術を愛する花騎士カルセオラリア、リシアンサス、ユリ、サフランの四人は飛行船の事故に巻き込まれロータスレイクに不時着してしまう。そこで物語、芸術を愛する憲兵隊長ハバネロに出会い、すぐに意気投合する彼女達。しかし、ハバネロは周囲や芸術に否定的な親友ジョロキアを気にして趣味を隠していた。ところが、そのことをジョロキアに知られてしまい、二人の友情に亀裂が入ることに!? 憲兵隊長ハバネロが加入するシリアルコード付き!
志望校攻略に欠かせない大学入試過去問題集「赤本」