「客観的」である文章やコミュニケーションが良しとされる風潮のなか、本当に人のこころを動かすのはいつだって誰かの「主観」である。自分のこころがふるえていなければ相手のこころはふるえない。自分の「主観」がどこにあるのかを掘り下げ、コミュニケーションで素直に表現する方法を、コピーライターとして多くの言葉を生み出し、そして文章講座の講師も担当する著者が指南。「主観」を鍛えれば、言葉はきっと強くなる。
フェニキア人は商才にたけた海洋民族で、地中海沿に住む人々との取引が盛んだった。そういった交易とともに彼らの文字は海を渡り、この地域に広く伝えられていったのである。
この本では、誰とでも心の通い合う会話のキャッチボールができる「言語化力」を学びます。「言語化」とは、雑念のように脳みそに浮かんでいるイメージ、考え、思い、アイデア、感情を的確な言葉に変えて口に出すこと。「伝える」だけでなく「伝わる」ことが大切です。なぜなら、相手と意思の疎通がスムーズにできるようになって、初めて言語化力が向上したといえるからです。
しかし、 相手のことを考えて言語化するのはすぐには難しいでしょう。それ以前に、どうやって自分の考えをまとめ、言葉にするかもわからない。だから、見たもの聞いたものに対して、 「ヤバい」とか「ウザい」とか、形容詞で受動的に反応することしかできない人が多いのではないでしょうか。大丈夫、心配いりません。簡単なことから始めていけば、必ずあなたの言語化力は向上します。誰とでも心地よく「会話のキャッチボール」ができるようになります。
テーマは大きく分けて次の3つになります。
●言語化力の基本の「き」--「思い」を「言葉」にする基礎力強化
●相手に伝わる「言語化力」--「話す」ではなく「聞いてもらう」
●言語化力とは表現力ーー相手が身を乗り出して聞きたくなるコツ
仕事がいやになった部下のために、働く楽しさを伝えるなら、どうすればいいか。広く世の中のために、このメッセージを伝えるには、どう言えば拡散するのか。誰かのために、と考えると、言葉の方向性が定まります。何が的確な言葉か、見えてきます。伝わったときの喜びは格別です。そして、人のために動けば動くほど、自分に返ってくるものなのです。人のことを考えることが、自分のことを考えることにつながります。それが「言語化力」を高める奥義だと心得てください。
結婚、葬儀、ビジネス、地域や学校、日常のおつきあい…あらゆる場面ですぐに役立つ文例1500。
日本人のコミュニケーション下手が言われて久しいが、加えて昨今はメールやSNSなどの普及によって、相手に面と向かって対峙したときの「伝達力」がさらに劣化している。著者は、一九七〇年代から様々な国際交渉の場に通訳者として立ち会ってきたが、そのなかで得てきた、言語を超えたコミュニケーションの普遍的「法則」を紹介する。相手が外国人であっても日本人であっても、単に「発言する」だけでなく、しっかりと相手に「伝える」ためには、なにが必要なのか。「話す・聞く」のプロが、国内外の著名人との貴重なエピソードをまじえながら「心を伝える」極意を語る。
情動が及ぼす影響と効果について具体的な事例を挙げながら解説。芸術と言語への新しいアプローチを提示。〔内容〕美的判断の脳神経科学的基盤/芸術における色彩と脳の働き/脳機能障害と芸術/音楽を聴く脳・生み出す脳/アプロソディア
要領を得ない説明、いつまでも堂々巡りの議論ー非効率なミーティングは、コミュニケーション・スキルの不足が原因だ。会議の「問題場面」を取り上げ、すぐに活用できる具体的な解決策を解説する。
「日常の多言語化」現象
多言語状況はたんに記述されるためにあるわけではない。本書では、日本社会の過去・現在の現象や制度に埋め込まれている意識やイデオロギーの内実を注視し、いかなる多言語社会を目指すのかを考察する。
大きな文字で読みやすい。簡単フリガナで即答可能。カラフル図解で徹底解説。アイコンが示す重要会話。便利な英語付。必須単語充実の巻末辞書。
ヨーロッパ諸言語で使われるラテン文字、コーランとともに広まったアラビア文字、多様なバリエーションを見せるインド系文字、そして、東アジアで独自に展開した漢字…言語を通して世界を再発見!今まで気がつかなかった言語とそれを話す人々の歴史がよく見えてくる。
「話す前に準備運動をする」「新聞を音読する」「ストップウォッチで時間を計りながら話す」--簡単にできるエクササイズで、話す際に相手に与える印象はガラリと変わります! 大学で講義をし、TVのコメンテーターも務める「言葉のプロ」が紹介する話し方、聞き方、悪いクセの直し方。在宅でも役に立つリモート会話で気持ちを伝えるコツも充実。文庫化にあたり、リモートでの会話のコツもまるまる一章分追加! 30のテクニックであなたも今日から会話上手に!
第1章[エクササイズ編] 〜いきなり話し始めるから失敗する〜
準備運動をすると口がよく回る/胸を大きく開くと声が出やすくなる/尺八を吹くように息を長くゆるく吐く/新聞を音読すると実用日本語が身につく/緊張感を持って音読すると眠っていた力が出せる
第2章[話し方編] 〜手短に、ポイントを絞って〜
挨拶は着地点を作って1分以内に/要点を整理すると言葉に詰まらない/繰り返しを防ぐために頭の中にメモするように話す/時間を気にしながら話すと、キレがよくなる/言葉に詰まったときは、即座に相手に主導権を渡す
第3章[聞き方編] 〜体全体で共感しながら聞く〜
体全体で反応すると「覇気」のある会話になる/リアクションがいいと相手は喜んでくれる/相手の会話のキーワードを見つけて軽く驚く/話している人にヘソを向けて聞く/テレビから新しい情報を得ると話題に困らない
第4章[会話編] 〜会話を止めないための5つのコツ〜
自慢話は失敗談とセットで話す/「なるほど、なるほど」と二回の相づちが若々しい/「そうそう、そういえば」は万能選手/「今の話で思いだしたんだけど」で新しい話題に入る/7対3で相手に話してもらう
第5章[NG編] 〜これを直せば10歳若く見られます〜
言葉が思いだせなくても会話は続くもの/話をまとめようとすると年寄り臭い/物事を決めつけると頭まで固まった感じがする/本当のことと否定的なことは言ってはいけない/苦手な人とは会わない、話さない
第6章[リモート編] 〜オンラインでの会話のコツ〜
リアクションは手の動きを添えて/「つかみはOK」失敗を恐れず場を和ませる/話すときに時間を計る癖をつける/段取りをあらかじめ作っておく/「書いて見せる」ことでイメージを共有する
[コラム]
心にしみる『論語』の言葉/スピーチは「1分」または「15秒」/微笑みながら相づちを打つ/身につけた教養を人に話してみる/ムカつく相手には「ほめディフェンス」/イタリア人に学ぶ「手の表情」
【著者略歴】
齋藤孝(さいとう たかし)
1960年静岡県生まれ。東京大学法学部卒業。明治大学文学部教授。専門は教育学、身体論、コミュニケーション論。2001年『身体感覚を取り戻す』で第14回新潮学芸賞受賞。同年刊行の『声に出して読みたい日本語』はミリオンセラーとなり、日本語ブームを巻き起こした。
好かれる人仕事ができる人の話し方は、感じがよくてわかりやすい。リモートでは、一層好かれる会話が求められます。雑談、報告、会議、プレゼン、説明など仕事や人間関係がうまくいくかは、話し方次第!
第1章 立場・価値観の違う相手と、感じよく会話する。 第2章 「相手」が関心のある話題を、話す。 第3章 「相手」の表情から、気持ちをくみ取る。 第4章 会話の最初と最後に「メリハリ」をつける。 第2章 感性こそ、ロジックで伝える。
名詞(連体)修飾表現は世界の諸言語の研究において最も研究されてきた言語現象の一つである。本論文集は東から北東・中央・西・東南・南までを含むアジア諸言語、ヨーロッパ言語の名詞修飾表現に関する26本の論文を収録している。対照言語学・類型論的観点から「内の関係」(所謂「関係節」)のみならず、通言語的研究の少ない「外の関係」の名詞修飾表現に関しても分析を広げており、名詞修飾表現に関心を持つ読者にとって必読の文献である。
まえがき
1 東アジア言語
主題構文としての日本語の名詞修飾節構文 益岡隆志
日本語の相対名詞連体修飾の意味的特性 大島資生
中級日本語学習者の名詞修飾節使用における母語の影響 大関浩美
日本語を母語とする幼児による「ノ」の過剰一般化ー修正属格仮説ー 木戸康人
韓国語の直接引用修飾節に関する一考察 金廷ミン
ダパ語の名詞修飾表現と名詞句標識 白井聡子
ゾゾ語(若柔語)の体言化と連体修飾構造 宮岸哲也
2 北東・中央アジア言語
コリャーク語における関係節構造ー名詞句接近可能性階層及び主名詞配列タイプに着目してー 呉人惠
サハ語の連体修飾節ー内容節での補文標識挿入に関する日本語との対照ー 江畑冬生
現代ウイグル語の名詞修飾節についてー形動詞節を中心にした考察ー 新田志穂
キルギス語の名詞修飾節ー日本語連体修飾節「内/外の関係」の観点からー 大崎紀子
3 東南アジア言語
カパンパンガン語の名詞修飾ー日本語の「内の関係」「外の関係」との比較ー 北野浩章
クメール語の名詞修飾節 上田広美
クメール語の「外の関係」の名詞修飾現象ー日本語との対比を通じてー 堀江薫、ハイ・タリー
トイウ補語節とwâa補語節ー発話動詞起源の名詞補語節標識の日タイ対照ー 高橋清子
ティディム・チン語の名詞修飾表現 大塚行誠
ジンポー語の名詞修飾表現 倉部慶太
4 南・西アジア言語
メチェ語の名詞修飾表現の体系と日本語との対照 桐生和幸
カトマンズ・ネワール語の名詞修飾 松瀬育子
伝統文法から見たヒンディー語の名詞修飾ー語彙的体言化に焦点を当ててー 西岡美樹
マラーティー語の名詞修飾表現ー体言化理論の観点からー プラシャント・パルデシ、柴谷方良
シンハラ語の名詞修飾表現 岸本秀樹、Dileep Chandralal
スィンディー語における名詞修飾の特徴 萬宮健策
テルグ語の名詞修飾表現 児玉望
ブルシャスキー語の名詞修飾表現 吉岡乾
アルメニア語の非定形名詞修飾表現の特徴ー日本語・英語との対照を通してー クロヤン・ルイザ、堀江薫
索引
執筆者紹介
受けてよかったと思える研修や一人ひとりの意見が反映される有意義な会議にするために、進行役であるファシリテーターに必要な智恵と工夫と実践が満載。みんなの力を引き出し、人間関係を豊かにしてくれる17日間の基礎講座。
まえがき
1日目 なぜ、あなたはファシリテーターをめざすのか?
──なぜ、私はファシリテーターなのか? ちょんせいこの場合
2日目 言葉の説明──カタカナでごめんなさい。できたら覚えてください
3日目 まずはアイスブレイクから始めましょう──これがないと怖くて始められません
アイスブレイクの効能/イメージトレーニング──アイスブレイクをやってみよう!/アイスブレイク活用術
4日目 私のファシリテーター度チェック1
ファシリテーターのまなざし/がんばらない、あきらめない
5日目 私のファシリテーター度チェック2
話す。聴く。あなたはどちらが得意ですか/共感。言葉や態度で示していますか
6日目 私のファシリテーター度チェック3
わかりやすい言葉で話す
7日目 私のファシリテーター度チェック4
自分のキャラクターを活かす
8日目 ワークショップの設計図1
ゴールを決める/参加者(対象者)とニーズ
9日目 ワークショップの設計図2──ゴールとニーズの有機的なつながりとエンドユーザー
ゴールとニーズを書いてみる
10日目 ワークショップの設計図3
ワークショップのサイズと流れ
11日目 ワークショップの設計図4
会場デザイン/準備物
12日目 ワークショップの設計図5
タイムスケジュール/イメージトレーニング・講座や会議のアクティビティ
13日目 会議を工夫しよう
25のチェックシート/時間を守る/会場デザインの工夫/スコアをつくる
14日目 ファシリテーションがうまくいく6つのコツ
15日目 やってみよう、ファシリテーション!
16日目 固有のニーズをもつ人と共に歩む──聴覚障がい者編
17日目 集団の力が高まる研修や会議をめざして
おまけ・アプロとファシリテーションの歩み
あとがき
見出し語総数472。特定の単語や表現の訳し方だけでなく、「原文の順序どおりに訳す」「時制に気をつける」「セミコロンの訳し方」「全体から細部へ」「文脈で訳し分ける」といった、翻訳の基本的作法として注意してほしいことも盛り込んだ。
有限の手段を無限に用いることによって無数の言語表現を作り出す人間精神の働きこそが言語の本質であると指摘したフンボルト、行動主義心理学に基づく言語研究を徹底的に批判し、心・脳がもつ内在的言語能力の研究としての言語学を提唱したチョムスキー、言語の生物学的研究に関する総合的枠組みを提示したレネバーグを取り上げる。
序文 …………… 福井直樹
イントロダクション …………… 渡辺 明
人間の言語構造の多様性と人類の精神的発展におよぼすその影響について …………… ヴィルヘルム・フォン・フンボルト/遠藤健樹・佐藤 駿[訳]
書評 B・F・スキナー『言語行動』 …………… ノーム・チョムスキー/梶浦真美[訳]
言語発達の生物学的理論を目指して …………… エリック・H・レネバーグ/梶浦真美[訳]
参考文献
索 引
簡単なのに効果バツグン!楽しくてクセになる!イヌ、カラス、ネコ、ヒツジ、お経など「声まね」の課題をこなすだけで、強く安定した声を出せるようになります。
説明に関する本を読むと、「比喩を使う」「図表を使う」「ジェスチャーを交える」「噛み砕く」などということが書いてあるが、そもそもそんなアドバイスなど何の意味も持たない。そもそも土台の表現がまずければ、どんなに工夫したところで、相手にはうまく伝わらないのだ。ベストセラー『落ちこぼれでもわかる経済学』シリーズで絶大な支持を集める著者が、満を持して書き下ろした「分かりやすい説明本」の決定版!