カルノー28歳、わずか1篇の論文『火の動力』で、熱力学の基礎を確立した。イギリスに誕生した蒸気機関は、フランスで効率改良の理論研究が進められ、彼は熱の生む動力の絶対的な制約を見いだす。だがその理論は巨視的自然の究極の真理に触れるラディカルなもので、技術者にも物理学者にも受け入れられることなく長く埋もれる運命となる。第2巻は、熱力学草創期。熱素説の形成と崩壊、そして熱力学第1法則、エネルギー原理の確立と進む。さらに議論は熱力学第2法則とエントロピー概念の形成へとのぼりつめていく。欧米にも類書のない広がりと深さに裏づけられた、迫力ある科学史。
一見複雑な物理の世界をシンプルに表したのが公式。放り投げたボールの着地点の予測から、リニタモーターカーが走る原理、ICカードで改札口を通れるしくみまで、高校物理の公式で理解できてしまうのです。
本書では、まず水素そのものについて基礎知識をやや詳しく述べた後に、金属ー水素系の物性と応用を幅広く説明する。全体にわたり、材料としての応用を念頭に置きながら、その基礎となる物性を理解してもらえるように解説している。
業界のタブーも恐れぬ交渉で、数々の本を甦らせてきたエピソードと、出版界のニッチをビジネスにした血と汗と涙?のストーリー。日経インターネットアワードも受賞し、不況といわれる出版業界のなかで唯一成功したベンチャーの仕掛けとは。
本書では、実際の自然現象の抽象化と数理的単純化、モデル化のプロセスとその意味を見ていく。物理法則や公式がなぜ必要で、いかに使われ、どのように役立つかがわかるだろう。「物理の役割は、森羅万象を相手にして自然界の真理、つまりものごとの成り立ち、仕組みとはたらきを明らかにすることだ。このとき、論理性、実証性と柔軟な方法論が武器となる。」パリティ誌の好評連載を単行本化。
化学工学は化学工業の発展とともに進歩した。現在ではひとつの総合工学に生長した。したがってその学習にさいしては、広い範囲の実際問題を例にとり、演習に取り組むことが大切でありながら、手頃な演習書が少ない。本書は演習を担当されている多くの執筆者の経験を生かし、既刊「解説化学工学」の姉妹書としてまとめられたものである。
熱の疑問をカラー図解でスッキリ解消!あらゆる分野で縁の下の力もち的な働きをする熱について、分野別に素朴な疑問を解き明かす。特に日常的に熱を扱うキッチンまわりを含め、衣食住と熱との関係にフォーカスしている。