生活の安定を目指して、人々は自然界を支配する神に祈りを捧げ、それを形にしようとさまざまな祭祀を創出してきた。豊穣祭祀や除厄祭祀などである。そうした祭祀には、神への感謝の意が、モノとして明確に示されねばならなかった。人々は神への供物を用意し、代わりにその恩恵に預かろうとしたのである。
私は東豆川、松炭、群山で、家族から離れて暮らした女たち、一人で泣いていた女たち、無念に死んでいった女たち、ともに抵抗した女たち、悲しみを荒々しさの中に紛らしながら生きた女たちを忘れることができない。ここにも人が生きているということを社会に知らせ、一つの時代と歴史の中で彼女たちの人生に何が起きたのか、いまこの国の基地村で何が起こっているのか、語り続けたい。
原田信男著『なぜ生命は捧げられるかー日本の動物供犠』の姉妹編。南島におけるシマクサラシの性格、ハマエーグトゥと沖縄の動物供犠、牛はなぜ捧げられるのかー琉球列島殺牛祭神の系譜、からなる共同研究論集。
近代と国家の呪縛から歴史を解き放つ。歴史は誰のために、そして何のために語られ続けてきたのだろうか。開かれた歴史を論じた明快な議論。
庶民の健康の保持増進に貢献した僧侶から、医学・医療の進歩・発展に顕著な功績を残した医学者まで、日本の医と健康の歴史を彩る100人を選び出し、その仕事と人物を描く。
アメリカ、オーストラリアで生活してきた著者が長らく離れていた故郷を歩く。身近な世界で生きる「他者」との出会い/再会から、見慣れたはずの岡山の風景が異なったイメージをともない立ち上がっていく。3・11以降の日本社会を3・11以前から問い直し、「夢」みることのできる地域社会の条件について考える。
この本は、2013年11月16、17日に開催した日中韓女性史国際シンポジウム「女性史・ジェンダー史からみる東アジアの歴史像」の諸報告と、2014年3月22日開催の総合女性史学会大会「女性史・ジェンダー史からみる東アジアの歴史像ー女性史の新たな可能性を求めて」における諸報告を再構成し、1冊にまとめたものです。
ハワイ日系人はどう生きてきたか。日系社会ウォッチャーの本音トーク。その労働・起業・教育・交際・メディア・娯楽・性…戦前戦後のハワイ日系社会を縦横に語り尽くす。日系人概略史、詳細な注や年譜・年表付き。
人々に影響を及ぼす一杯のお茶を理解するため、工程、品種、産地、成分などを、お茶の知識とともに詳しく解説。さらに、お茶を入れるための技法や道具、世界のお茶のレシピもあり、お茶に合う食べ物やお茶を使ったカクテルにいたるまで、幅広く満足いただける内容になっています。