教育における選択の自由と機会の平等の調和点をリベラリズムの立場から具体的に提示する。
国連の「世界幸福度レポート」から内閣府による生活の質・幸福度調査、各企業における社員の幸福度向上の試みまで広く注目され基礎教養になっているウェルビーイング。その日本での中心となるウェルビーイング学会の監修のもと、日本版だけの特別な編集がなされた本邦初の本格的な体系的テキスト。
日本語版序文
緒言および要約
第1部 なぜウェルビーイングは重要なのか
1 主観的ウェルビーイングとその重要性
2 社会的目標としてのウェルビーイング
第2部 人間の本質とウェルビーイング
3 行動はウェルビーイングにどのように影響を与えるか
4 思考はウェルビーイングにどのように影響を与えるか
5 身体と遺伝子とウェルビーイング
第3部 経験がウェルビーイングに与える影響
6 ウェルビーイングの格差ーー基本的なエビデンス
7 ウェルビーイングを説明するための手法
8 ウェルビーイングを説明するーー最初の考察
9 家族、学校教育、ソーシャルメディア
10 健康と医療
11 失業
12 仕事の質
13 所得
14 コミュニティ
15 物理的環境と地球
第IV部 政府とウェルビーイング
16 政府がウェルビーイングに与える影響
17 ウェルビーイングが投票に与える影響
18 費用対効果と政策選択
謝辞
解説
参考文献
目次
有機農業技術を体系化したハンドブック。67品目、127の栽培技術や食べ方の知恵を収録。資料として、「日本有機農業研究会」「日本有機農業研究会結成趣意書」がある。50音順索引付き。
本書は臨床医がPCAによる鎮痛法を施行できるように、現場に即した解説書とした。そのため出来うる限り、多くの図表や写真を用いて、読者が理解しやすいようにする。また各論においてはいくつかの症例呈示を行い、それを丁寧に解説する。これらのことにより、より臨床感のある解説書になるようにした。
少子高齢化、家族構造の変化、雇用の不安定化、格差の拡大……変容する日本社会において社会保障制度が担う役割は極めて大きい。「成長」ですべてが解決するのか。消費増税の使い道は、社会保障の充実なのか。短期的な「成長」思考を越えて、環境・福祉・経済が鼎立する「定常社会」という新たな日本社会の姿を考える。
農林業の魅力と専門職大学を3分野の「教育」、「ビジネス」、「地域」について各部で論じた。第1部の「教育」では、農林業経営、農業階梯、食と健康、ICT教育を取り上げた。第二部の農林業ビジネスでは、静岡の特徴を意識してメロン、イチゴと林業、畜産を章として立てた。第3部では幅広い論点の中から、在来植物、地域社会との関わり、農福連携を取り上げた。
序章 静岡で始まった新しい教育
第1部 農林業教育の実際
第1章 これからの農林業経営のプロ
第2章 農業階梯における専門職大学の役割
─畜産を中心として─
第3章 農林業教育としての食と健康
第4章 ICTと農林業教育
第2部 人材を活かすこれからの農林業ビジネス
第5章 イチゴ品種の開発・普及から得た
「実践型」の学び
第6章 これからの温室メロン生産
第7章 森林・林業と木材産業ビジネスの可能性
第8章 畜産の原点はやはり動物とのふれあい
第3部 農林業を取り巻く地域
第9章 在来作物の豊かな世界
第10章 文化的景観と世界かんがい施設遺産
第11章 農福連携による農山村地域の活性化
第12章 専門職大学における研究と国際交流について
終 章 耕土耕心
民主主義は必ずしも持続可能な発展を保証しないし、民主主義が持続可能な発展の不可欠の前提条件というわけでもない。それどころか、ときとして相互に敵対しさえする。民主主義の制度の下で、民主主義の正規の手続きに則って、持続可能な発展を阻害する近視眼的な公共政策が次から次へと決定され実施されることがあるという、民主主義の「病理」をどうすれば克服することができるのか。本書は、この難問に挑戦しようとしたものである。
トーマス・クーン以降の科学論を総括し、21世紀を展望する。先端医療や環境問題など現代の科学と社会をめぐる問題群は、体制対反体制、加害者対被害者の単純な対立図式だけではわりきれない。科学の相対化をめざす科学論から社会的な意思決定の場に貢献する科学論へ。
1979年「養護学校設立義務化」をピークに日本各地で展開された,「がっこの会」「青い芝の会」などの共生教育運動.この闘争が提起した「障害」や「分けない授業」をめぐる真摯な試行を,当時の運動資料や取材から再発見する本書は,今日のインクルーシブ教育を照射する.
失語症や認知症の研究において、いま最も注目されているテーマ「進行性失語」を取り上げ、各症候についてさまざまな視点から解説した!
本書は、2018年12月に神戸で開催された日本高次脳機能障害学会学術総会サテライト・セミナーでの講演に、いくつかの項目を新たに追加しまとめられた。
進行性失語の詳細な障害メカニズム、臨床診断や病理診断への鍵を担う下位分類の診断、介入方法などについて、本領域について精通した著者が詳しく解説している。
介入法までを含めた進行性失語の全体像を把握できる、これまでにない一冊である。「進行性失語」に対する理解が深まる必携書。
第1章 進行性失語の概念と認知症の言語症状
1. 進行性失語の概念と歴史 大槻美佳
2. アルツハイマー病と前頭側頭型認知症の言語症状 繁信和恵
3. 変性疾患診療における言語評価の意義 松田 実
第2章 進行性失語の臨床型
1. 進行性非流暢性失語(PNFA) 小森憲治郎
2. 意味性認知症(SD) 川勝 忍,小林良太
3. Logopenic型進行性失語 船山道隆
4. 3類型以外の進行性失語 松田 実
第3章 評価とリハビリテーション(言語聴覚士の立場から)
1. 評価とリハビリテーション 中川良尚
2. 心理的支援と社会的支援 中島明日佳
異なる文化的背景、ジェンダーやセクシュアリティ、障害など、学校で学ぶ子どもたちの多様性は高まっている。多様性を対処すべき問題ではなく、強みとして捉え、これからの教育をどう構築するのか。本書は世界の教育政策・実践とともにその手がかりを提供する。
グローバル化と急速なテクノロジーの進展により、言語教育も多様な課題への対応を迫られている。本書では、言語には多方向から作用するダイナミクスがあることを認め、様々な地域や文化の言語教育の実践事例を通じて、複合的な視点を持つことの重要性を強調する。
「論文」としては活字にできなかった論考や思い。日本語教育・日本語学の「これから」を考える、著者渾身のエッセー集。
英語偏重の傾向にあるわが国の外国語教育を再考し、様々な言語の学習によって多極的な世界観について学ぶ重要性を説く。
変形性膝関節症(膝OA)は痛みや腫れ,可動域制限などの症状によりQOLを損なう,ロコモティブシンドロームの代表的な疾患の一つである.本ガイドラインは,2010年・2015年に公開された日本語版OARSIガイドラインから内容を刷新し,欧米の最新のガイドラインを踏まえ,Mindsの推奨する作成基準に沿って膝OAの疫学・病態・診断,生活指導や薬物療法から手術療法およびリハビリテーションまで多様な治療法を詳細に分析し推奨度を示した.
時代の変遷とともに、衰退の一途を辿る地場産業ー。そんな中、地方ならではの強みを活かし、安定成長を続ける老舗木工家具メーカーがある。廃業寸前の赤字企業からV字回復を果たした経営者が明かす「稼ぐ企業」になるための改革とは。
戦後日本の貧困の実態、その貧困から脱出する方法の模索、そして新たな社会問題の発見ーー。半世紀以上前に行なわれた複数の社会調査の個票をデジタル復元し、その統計分析と各種史資料とを検討することにより、戦後期日本社会の世帯・家族と福祉の実像を再構成する。
まえがき(佐藤 香)
序章 戦後日本社会の世帯と福祉を復元二次分析から解読する(相澤真一)
第I部 戦後の貧困へのまなざしーー1950年代・1960年代の貧困はいかなるものだったか
1章 社研所蔵社会調査の由来と特徴ーー復元二次分析の可能性(岩永理恵)
2章 「調査員」を中心に社会調査を描きなおすーー神奈川調査シリーズにおける民生委員の役割に着目して(堀江和正)
3章 戦災母子世帯の戦後(渡邊 勉)
4章 「ボーダー・ライン層」調査の復元二次分析ーーデータから見る1960年代前半の低所得層(相澤真一)
第II部 人びとはいかに厳しい状況からの脱却を図ったかーー生業・教育・医療・住宅
5章 高度経済成長期の福祉貸付ーー昭和30年代の世帯更生資金貸付(生業資金)の位置と効果(角崎洋平)
6章 高度経済成長初期段階の進学支援とその意味(白川優治)
7章 福祉貸付と医療保障ーー療養資金の機能と「ボーダー・ライン層」の健康(坂井晃介)
8章 既存持家の改善からみる住宅資金の歴史的意義ーー住宅事情および政策の棲み分け(佐藤和宏)
9章 福祉資金の利用にともなう恥の規定要因ーー民生委員による伴走支援に注目して(石島健太郎)
第III部 マージナルな人びとのライフコースーー主婦・子ども・高齢者
10章 耐久消費財の普及は妻の家事時間を減らしたのか(渡邉大輔・前田一歩)
11章 団地のなかの児童公園ーー高度経済成長期の外遊びをめぐる生活時間データの分析(前田一歩)
12章 1960年代における高齢者の生活の実相ーー「老人問題」の諸相(羅 佳)
13章 戦後日本型労働・雇用 - 保障体制の手前における高齢者の働き方と子からの自立生活意識(渡邉大輔)
付録(復元作業過程・調査票)
あとがき(佐藤 香)