特集 世界で輝く日本陶芸
海外では、日本の現代陶芸への関心が高まっている。土や木などの天然の物質を素材にして、高い技術を駆使し、偶然性や歪みを生かす作品には、日本独自の美が映し出されていると考えられている。本特集では、国際的なコンペティションで大賞を受賞した稲崎栄利子、発表の大半を海外におく川端健太郎をはじめ、国内外のギャラリストが推薦する、世界で活躍する陶芸家に注目する。また、展覧会やアートフェアなども紹介し、日本の現代陶芸の未来を考える。
特集 井戸茶碗
朝鮮半島で作られた高麗茶碗の一つである「井戸茶碗」は、日本においては茶碗の最高峰とされ、武士や茶人をはじめ、多くの人に愛されてきたやきものである。大ぶりで豪快ながら、手にするとふわりと柔らかい。多くの伝世品に付けられた「銘」は、一つひとつが個性豊かであることを示している。しかし「井戸」という名称の由来や、朝鮮半島の陶工がどのような用途のために作ったのか、どのようにして日本にもたらされたのかなど、いまだ謎が多い。分からないがゆえに、現代の陶芸家たちは井戸茶碗に“浪漫”を抱き、推論を立てて自分自身の力で積み上げていく。本特集では、国宝《喜左衛門》をはじめ、日本に伝わった井戸の名碗、近年の韓国での窯跡研究を紹介する。長崎・対馬に生まれ育ち、何度も井戸の故郷である韓国に渡っている武末日臣、井戸に適した土を求めて兵庫・淡路島に移住した大前悟をはじめ、それぞれのやり方で井戸を探究する、現代作家たちの浪漫と足取りを追う。
「自分の眼」でものを見る力を養う39のヒント!おすすめの美術館リスト100。
「あいちトリエンナーレ」騒動、新型コロナウイルス、学術会議問題…、社会における文化芸術のあり方を問う!ジャーナリスト・津田大介氏と劇作家・平田オリザ氏が日本の大問題を考察。
幼少期から新作まで。世界的芸術家・草間彌生の全て
本書は現時点における、もっとも包括的な草間彌生作品集である。
絵画からパフォーマンスやインスタレーションまで、草間の芸術についての探求、そして草間と批評家やアーティスト仲間との対話、さらには近年の活動についても豊富な図版とともに検証。
インタビュー/サーベイ/フォーカス/アーティスト・チョイス/アーティスト・ライティング/アップデート
国際的に著名なアニメーション歴史家が、世界のアニメーション史に、細田守とその作品群、制作拠点であるスタジオ地図とは何ものなのかを、初めて体系付ける。
生い立ちからキャリア初期を語った細田守のインタビューを収録するとともに、『時をかける少女』『サマーウォーズ』『おおかみこどもの雨と雪』『バケモノの子』『未来のミライ』から、最新作『竜とそばかすの姫』まで、監督作品をめぐる数百点におよぶスケッチ、絵コンテ、背景画、キャラクターデザインを紹介する。
細田守の初期/時をかける少女/サマーウォーズ/おおかみこどもの雨と雪/バケモノの子/未来のミライ/竜とそばかすの姫
アイルランド中流階級の長男として生まれた主人公スティーヴン・ディーダラス。藝術家に憧れた彼の幼年時代からアイルランドを離れるまでの魂の軌跡を、彼の言語意識に沿って描いたモダニズムの代表的傑作。1、イエズス会系学校での寄宿生活。2、一家の没落、転学、娼婦…。3、犯した罪の意識と懺悔。4、贖罪、聖職を選ぶ葛藤。5、藝術家として飛翔の決意。
アートは、より頭脳的に進化する。もはや“アート”は、“芸術”ではない。では、今のアートは、何を表現しているのか。内外の最新の動向を踏まえ、21世紀のアートの新しい見取り図を明晰に語る。
録音は、ロックをどう変えてきたのか。
〈一発録り〉から〈AIビートルズ〉まで半世紀の変化と、必聴盤150枚を解説。
ワールドスタンダード・鈴木惣一朗がみずからの音楽観をまとめた集大成。
音楽の録音は、〈一発録り〉から〈AIビートルズ〉へとこの半世紀で大きく変化していました。その変化はロックとミュージシャンをどう変えてきたのでしょうか。本書では、ミュージシャンで文筆家の鈴木惣一朗さんが自身の体験をふまえながら、録音芸術としての〈ロック〉をガイドしていきます。
「稀有な録音物は、分け隔てなく、それぞれの人の「こころの奥のポスト」に、あたたかい手紙を送ります。そして、その手紙を開けば、聴く人は、必ず〈諍いのない世界〉へと導かれる。改めて、音楽を聴くという行為は、「素晴らしい体験」だと思うのです。」(「はじめに」より)
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【目次】
はじめに
オリエンテーション
第1回 アナログレコーディングの世界の充実
1970年代とはいつのこと?/「空白」とは「そら・に・しろい」/すかすかな空気をうめるように/録音のはじまり/天使を信じた農夫の歌/音とともに残すもの/音とは空気振動のこと/むかし、エンジニアはまずマイクを立てた/「その人らしさ」をどう記録するか/こころによりそう「そっとつぶやく」歌い方/音楽とは計り知れないもの
【ディスクガイド 1970s】
第2回 デジタルレコーディングの世界の事始め
世界は、ずーっと1980年代/ピカピカのデジタルサウンド/1980年代をつづけたい人たち/確かにノイズはなくなったけれども/積極的なあきらめ/「絶対」を信じた時代から離れて/1980年代のレコーディング風景/1980年代のマスタリングの風景/デジタル疲れの音楽家
【ディスクガイド 1980s】
第3回 デジタルレコーディングの世界の完成
記憶のなかの終末/大量に消費される音楽たち/音楽のアバ化/「標題音楽」と「絶対音楽」/メッセージではなく、ファッション/コンピューター時代の耳がほしがったノイズ/音楽を聴きましょうよ/音響という地平線の上で/「渋谷系」の音楽に核はあったのか
【ディスクガイド 1990s】
第4回 コンピューターの中だけで作られた自由な音世界
録音に革命がおきている/ロックダウンとベッドルームポップ/異空間へいざなうテクノロジー/21世紀のあたらしいひびきはどこにある?/いま・ここをあなたと共有するための音/ブラジルの音楽の海の底へたどりつく/偶発的で、小さな欠陥/ひとり遊びの世界/大きな魚をつかまえよう
【ディスクガイド 2000s-2020s】
おわりに
謝辞
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2025年のNHK大河ドラマ「べらぼうーー蔦重栄華乃夢噺」の主人公、蔦屋重三郎とは何者か。日本美術史と出版文化の研究者による決定版解説書。サントリー学芸賞受賞作。
江戸中期の出版界に彗星のごとく登場し、瞬く間に頂点にまで上り詰めた版元・蔦屋重三郎、通称「蔦重」は、作家や絵師の才能を見抜く眼力と、独創的企画力を併せ持ち、山東京伝、滝沢馬琴、喜多川歌麿、東洲斎写楽らを育て、黄表紙、狂歌絵本、浮世絵等に人気作を連発、時代の寵児となった。浅間山の噴火と大飢饉、田沼意次と松平定信の抗争などを社会背景に、天明・寛政期に戯作文芸や浮世絵の黄金期を創出した奇才の波瀾の生涯を追う。
作家、画家、版元仲間などのさまざまの人間模様を描き出し、この時期の文芸の展開を社会史的に捉えた意欲作にして、必読の定番書。「単なる出版「業者」ではない「江戸芸術の演出者」としての蔦重の歴史的役割を明らかにしてみせた。」(高階秀爾氏、サントリー学芸賞選評)。図版も多数掲載。新版刊行にあたり、あらたに池田芙美氏(サントリー美術館学芸員)が巻末に解説を執筆。
〔原本は日本経済新聞社、1988年刊。2002年に刊行された講談社学術文庫版の新版〕
目次
プロローグ
一 吉原時代ーー創業
二 通油町進出
三 黄表紙出版と筆禍事件
四 美人画の制覇ーー喜多川歌麿
五 役者絵への野望ーー東洲斎写楽
六 次代を透視してーー死
学術文庫版あとがき
解説(池田芙美)
プロローグ
一 吉原時代ーー創業
二 通油町進出
三 黄表紙出版と筆禍事件
四 美人画の制覇ーー喜多川歌麿
五 役者絵への野望ーー東洲斎写楽
六 次代を透視してーー死
学術文庫版あとがき
解説(池田芙美)
全てのミュージシャン、エンジニア、
音楽クリエイターに贈る。
名盤・名曲の肝は、
ドラム・サウンドだった!!
ビジュアルと共に、
伝説的サウンドの背景を、
ドラム音に焦点を当てつつ
探求する初の書籍。
いい”ドラム音”とはなにか。
50年〜80年代初期にかけて、名盤を手掛けたレコーディング・スタジオや手掛けたエンジニアを多数紹介。
また、いかにしてその名盤・名曲にドラムのサウンドが寄与しているのかを、ビジュアルと共に解き明かす。
この名盤でドラム・サウンドを体感せよ!
ディスクガイド付きで分かりやすい!
雑誌『リズム&ドラム・マガジン』(リットーミュージック)の
人気連載を元に待望の書籍化!
■CONTENTS
第1章 ルディ・ヴァン・ゲルダー・スタジオ
〜モダン・ジャズ黄金期を彩ったRVGドラム・サウンド
第2章 アビイ・ロード・スタジオ
〜ザ・ビートルズ・サウンドの発信源
第3章 オリンピック・スタジオ
〜ブリティッシュ・ロック黄金期のドラム・サウンド
第4章 ジョン・ボーナムのレコーディング・サウンド
〜レッド・ツェッペリンの心臓、永遠のリズム&グルーヴ
第5章 スタックス・スタジオ
〜サザン・ソウルの殿堂、アル・ジャクソンJr.の歴史的ドラム・サウンド
第6章 トム・ダウドのレコーディング・サウンド
〜アレサ・フランクリンの名盤を創った名エンジニアの技
第7章 モータウン・サウンド
〜ヒッツヴィルU.S.A.、ファンク・ブラザーズの珠玉の音像
第8章 マイルス・デイヴィスの作品におけるドラム・サウンド
〜20世紀ポピュラー音楽のイノヴェーター、革新的サウンドの秘密
第9章 モービル・スタジオ
〜英国の移動式録音スタジオがもたらした歴史的ドラム・サウンド
第10章 ウッドストック・サウンド
〜大都会を離れたアーティスト・コロニー、ザ・バンドの“歌”が聴こえる
第11章 ハンザ・スタジオ
〜冷戦下、デヴィッド・ボウイらを魅了したドイツ・ベルリンの名門
第12章 フェイム&マッスル・ショールズ・サウンド・スタジオ
〜黄金のドラム・サウンドを生み出したアメリカ文化の象徴
第13章 名ライヴ盤のドラム・サウンド
〜熱気溢れるリズム&グルーヴ、空気感を捉えたライヴ・レコーディング
風土論・宗教論・国家論までも包含した形で呈示する、芸術国家・日本の新しいすがた。
日本に伝わる美術・音楽・文学の傑作を紹介しつつ、独自の視点で日本像そのものを再構築する、壮大な文明論。
第一章 日本人はどこから来たか 列島で何を見たか
第二章 日本は「芸術国家」である
第三章 「形象」で語る日本「文化」史
第四章 縄文土器・土偶はすでに芸術である
第五章 中国と異なる巨大文明の発生
第六章 日本の神々の偶像崇拝の禁止
第七章 聖徳太子が世界の宗教を融合した
第八章 仏像が人間と宗教を統一した─「ほと・け」と法隆寺
日本の文芸術は「歌」から始まる。そこから技を磨いていった。歴史と想像入り混じる「虚実皮膜」で遊ぶ近松・南北・秋成、「私小説」というジャンルを築いた四迷・独歩・花袋。日本文学を案内する第一弾!
前口上
第一章 詠む/写す/代わる
橋本達雄編『柿本人麻呂』一五〇〇夜
松尾芭蕉『おくのほそ道』九九一夜
高浜虚子『虚子五句集』一五九七夜
第二章 虚実をまぜる
紀貫之『土佐日記』五一二夜
近松門左衛門『近松浄瑠璃集』九七四夜
鶴屋南北『東海道四谷怪談』九四九夜
上田秋成『雨月物語』四四七夜
直木三十五『南国太平記』三六四夜
石川淳『紫苑物語』八三一夜
五味康祐『柳生武芸帳』三五二夜
半村良『産霊山秘録』九八九夜
小松左京『日本アパッチ族』一七一三夜
五木寛之『風の王国』八〇一夜
第三章 「私」がはぐれている
二葉亭四迷『浮雲』二〇六夜
国木田独歩『武蔵野』六五五夜
富永太郎『富永太郎詩集』九二二夜
梶井基次郎『檸檬』四八五夜
中島敦『李陵・弟子・名人伝』三六一夜
梅崎春生『幻化』一一六一夜
古井由吉『槿』一三一五夜
つげ義春『ねじ式・紅い花』九二一夜
吉本ばなな『TUGUMI』三五〇夜
第四章 少しエロチックにする
田中貴子『聖なる女』六五六夜
宮田登『ヒメの民俗学』五三七夜
井原西鶴『好色一代男』六一八夜
泉鏡花『日本橋』九一七夜
川端康成『雪国』五三夜
吉行淳之介『原色の街・驟雨』五五一夜
水上勉『五番町夕霧楼』六七四夜
鈴木いづみ『鈴木いづみコレクション』九四三夜
松浦理英子『ナチュラル・ウーマン』一〇六二夜
村田沙耶香『コンビニ人間』一七四三夜
追伸 日本文学を勝手に読み分ける
都市に“トマソン”という幽霊が出る!?街歩きに新しい楽しみを、表現の世界に新しい衝撃を与えた“超芸術トマソン”の全貌が、いまここに明らかにされる。多くの反響を呼んだ話題の本に、その後の「路上観察学」への発展のプロセスと、新発見の珍物件を大幅に増補した決定版。
世界各地で興ったキリスト教芸術の受容と昇華。祈りの芸術を通して,信仰と布教の歴史を読みとく。貴重カラー図版65点掲載。
祈りのための聖書や祈祷書,キリストや聖母マリアを描いた聖画像,それらは信仰の証として,ときに権力の象徴として豪華に装飾され,高い芸術性を有した。信仰の基盤となる聖書写本にはじまり,中世ヨーロッパの信徒を支えた時祷書,15世紀の印刷技術の革新がもたらした宗教改革への影響,非キリスト教圏への布教活動における印刷本の役割など,世界各地で制作された祈りの道具を広く紹介し,信仰と布教の歴史をたどる。
【2017年秋季特別展図録/西南学院大学博物館・年2回刊】
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祈るという行為は,あらゆる宗教において重要な儀式である。キリスト教では,祈るために,祈りの言葉が記される聖書や祈祷書,そしてイエス・キリストや聖母マリアを描いた聖画像などの様々な道具が生み出された。それらは,信仰の証として,ときには所有者の権力の象徴として豪華に装飾され,その中には高い芸術性を有するものもある。世界に展開するキリスト教圏では,道具を彩る装飾様式の変遷が,ひとつの芸術の歴史を物語る。本展覧会では,キリスト教の歴史的な流れとともに,世界各地で制作された祈りの道具をご紹介し,その芸術性に込められた意味や役割について理解を深めていただければ幸いである。
ご挨拶 西南学院大学博物館館長 後藤新治
開催概要/凡例
第1章 信仰の芸術─聖書写本と祈祷書
第1節 聖なる書
【コラム】伝承されるヘブライ語聖書 佐藤友梨
第2節 祈りの書
【コラム】ベリー公の時祷書の世界─『トリノ=ミラノ時祷書』─ 山尾彩香
第2章 思想の広がり─印刷技術の発明と改革
第1節 活版印刷と宗教改革
【コラム】宗教改革と聖書 藤川学園非常勤講師 下園知弥
【コラム】イギリスの宗教改革と英訳聖書 佐賀大学美術館学芸員 出口智佳子
第2節 対抗宗教改革と布教活動
第3章 受容のかたち─世界の聖画像
第1節 東方正教会の聖画像
【コラム】イコノクラスム(聖像破壊運動)を越えて 西南学院大学博物館学芸調査員 宮川由衣
第2節 布教活動と聖画像
用語解説/キリスト教史年表
論 考
「もの」としての聖書,「もの」としてのイコン 東北学院大学教授 鐸木道剛
祈りの道具にみる聖と俗─時祷書を中心に 西南学院大学博物館学芸員 内島美奈子/藤川学園非常勤講師 下園知弥
無原罪の御宿りにみる対抗宗教改革と布教のかたち 西南学院大学博物館学芸研究員 山尾彩香
出品目録
青磁 自然を映す青
青磁は青いやきもので、玉や空などの自然の色を理想として作られたと考えられている。わずかに鉄分を含んだ釉薬を厚く掛けて還元焼成することで、奥行きを持った青になる。その色合いは実に多彩で、「天青」(空のような淡い青)、「翡色」( 翡翠のような青緑)など、様々な言葉で表される。中国で生まれた青磁は、日本では高級舶来品「唐物」として平安時代以降、受容されたが、江戸時代に肥前でようやく生産できるようになった。その後、主に宋代の青磁を目標として、多くの陶芸家たちが青磁の制作に取り組んできた。近年は絵付や象嵌を施したもの、造形的なフォルムを持つものなど、作家たちが目指す青磁の幅が広がってきている。本特集では、今後を担う60歳以下の作家を通して、現代青磁の多彩な様相を紹介する。作品と共に「自身の考える青磁の定義、現代を生きる作家としてどのような青磁を作りたいか」についての作家コメントも掲載する。