国家か、市民か、民衆か。「流産した二月革命」に投げ込まれたプルードンが獄中から語る、ブルジョワジーへの激越な批判と、己が迷妄への痛切な懺悔。破綻しつつある中央集権思想を彼方より撃つ。
精神医学は精神的な疾患とその治療に関する学である。その出発点をなすのは精神障害の本質の科学的認識である。未開民族では精神疾患は敵意のある悪鬼の影響にされるのが常で、東洋では今日でも精神疾患者は神に烙印を捺された人ということになっている。古代ギリシャの医師たちはすでに、狂気の座を脳に置き、精神疾患をある種の身体的障害と結びつけるほどに進化していた。それに対して中世は、一方ではスコラ哲学的、他方では宗教的・迷信的な推測を押しつけ、自然科学的理解の既存の芽を急速に排除した。民衆は狂人を聖者として崇め、魔女裁判の判事は推測上の妄想的な罪のために狂者を尋問室や火刑台の上で罰させた。
科学の復興と特に医学の発展とともに、次第に医師たちの興味はまた精神疾患者に向けられはじめた。ただ、精神障害は医学的見地からのみ正しく追究され認識されうるのだという明らかな知識が一般に通用するに達するまで一世紀を要した。精神医学はその時から、強い困難にもかかわらず、医学の一つの力強い分枝にまで目ざましく急速に発展してきた。
今ではわれわれは、精神疾患においては精神現象の形が多かれ少なかれ、脳、特に大脳皮質の精細な変化を呈示するのだということを知っている。こうした知識によって精神医学は、自然科学的な手段と原則にもとづいて邁進する確固たる明らかな目標を獲得したのである。(原著第一巻、緒論より)
セインと娘アンナが119単語の意味と使い方を伝授。
歴代一と謳われる星占の力を恐れられ、ルラウ国の姫巫女の座を追われたリァーラ。失意にくれる中、隣国の皇太子・イリスに求婚されてしまう。信じられず拒絶するが、強引に彼のもとに攫われて!?濃密な愛撫と優しい口づけ、そして「初めてあったときから、君に運命を感じていた」という真摯な囁き。-彼は、私を姫巫女ではなく一人の少女として見てくれていた人。イリスと共に甘い日々を過ごすうち、頑なだった心が解けていく。だが、リァーラを狙う者が現れて…?
食物を介して、世界は繋がっている!食べ物がたどってきた道は、世界各地の文化、交易、気候や地理と深い関わりがある。豊富な地図や写真とともに語られる、世界の食材と味わいの物語。
逮捕歴のあるガチクズである私が、釈放から3ヵ月で国立医学部再受験に成功した理由。一浪二留の東大卒ニートが逮捕、釈放を経て三か月で国立大学医学部再受験を成功させるまでの体験を赤裸々告白。
妻の肉体を次々と客人に提供するという衝撃的な小説三部作『歓待の掟』(1953-60年)で欲動の共同体を望見したクロソウスキーが、フランスにおける有力なニーチェの翻訳者・研究家の一人として68年5月直後のフランス思想界に投じた、驚嘆すべきニーチェ論。人格の同一性の下にざわめく言語以前の無数の欲動、すなわち強度の解放という本書の提示した光によって、ニーチェの悲劇的生と思想はまったくあらたな相貌を明らかにする。大小の断片を積み重ね、自在な引用をつむいでゆく、それ自体破天荒で啓示的な反ー論述は、21世紀の今も誇らしく異端的な地位を失っていない。優れた翻訳による、みずみずしく真に独創的なニーチェ論の蘇り。
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本書は、社会心理学者が社会的な相互関係の複雑性を解き明かすために用いてきた理論や研究を、看護に沿ってわかりやすく紹介するものである。社会心理学者が日常の相互関係を分析し説明するために用いているツールをナースに提供し、そのことによってそうしたツールを看護の対人的な相互関係、最も重要なナースー患者関係だけでなく、ナース間の関係、ナースー医師関係をより効果的に発展させるために応用できる。さまざまな相互関係についての社会心理学者のこれまでの探求を紹介し、読者がそれと結びつけながら、看護を構成する健康とケアに関連する業務を考えていけるよう本書は構成されている。
「自然は隠れることを好む」。ヘラクレイトスの謎の箴言から、25世紀にわたる西洋世界の自然探究が始まる。慎しみ深く身を隠す女神の真の相貌をめぐって、古代哲学から中世の神秘主義、ルネサンス以降の機械論的世界観からゲーテ、ニーチェやハイデガー、そして現代科学にいたるまでの人間の知が繰り広げてきた思索の営みの物語。フーコーの信頼厚かったフランスの古典学者アド、初の邦訳。