人間と猫の体が入れ替わったなら…。猫とはなんと人間臭い生き物なのだろう。たくましくも美しく生きぬく猫たちを主人公に綴られる、猫と猫好きのための小説&エッセイ6篇。
きし君は魔法のタクトを取りに、こわ〜い魔女のいる音楽室へ、ヤモリ、消しゴム、ちびっ子悪魔をおともにして乗りこみますが…。子どもの創造する世界を楽しく描いたお話。
人間は、いろいろな場面で、そして、いろいろなときに、いろいろな人から、学んだり、おしえられたり、あるいは示唆をうけながら、生きているものです。…目の不自由な母が、ぼくに教えてくれたこと。全日本バレー元監督、松平康隆の少年時代。
スキッパーがサムの家にやってきたのは、サムの6さいのおたんじょう日の少し前でした。赤ちゃんのころから犬が大すきだったサムは大よろこび。でもスキッパーがどんどん、どんどん大きくなるにつれ、こまったことがもちあがります。スキッパーはわざといたずらしているわけじゃないんです。でも、サムの家でスキッパーをかうのは、もうむりなのです…。犬がすきな人に、そうでない人にも読んでほしい、心あたたまるものがたり。6さいから。
ナイーブな自分にいらだちとまどう男の子の心の軌跡を、カラッと明るいユーモアで描く。オーストラリア傑作児童文学。
あのころは、わたしも子どもだった……わたしたちの時代が、カズフミさんの時代に追いつくには、やはり44年かかったのです。戦争がはげしくなるにつれて、敵国人として国外へ追われた人びと。日本画を学んでいたフランス人のギベーラさんと孫のマリーは、そのころ、ある屋敷にひっそりとかくれて暮らしていた。そのギベーラさんも、肺炎と心労がかさなって亡くなり、まったくの孤児になってしまったマリーは、それから…。ひみつの時間がつなぐ、ふしぎな出会いの物語。小学校上級から中学生向き。
なぜ、男の子は女の子が好きになるのか。白いワンピースに赤いベルトの阿倍マリ子に会ってから、ぼくはたえず夢に思いえがくようになった。ある日ぼくは…。東京と大分県杵築をむすぶロマンによせて、男の子の“愛のかたち”を描く。小学校高学年から。
ぼくは純。この犬の名は、トラマル。トラマルは、病気でたおれていたのを、ぼくがひろったんだ。それから、ぼくとトラマルは、大、大、大のなかよしになった。…だけど、ぼくは大好きなトラマルと別れる決心をした…。小犬のトラマルと少年のこころあたたまる愛の物語。
すでに日本の敗色の色濃い狂乱の第2次大戦下。その厳しくも空しい自分なりのありのままを生きた一介の元、指物師の遊び人、政っつぁんこと荒巻政五郎なる人物を主人公とした、ある種の小説的(?)画文集とでもいっておこうか…。限りない郷愁をこめて贈るご存じ泥鰌庵こと滝田ゆう書下し画文集。
世界の野球少年をコーチする王貞治。おなじ東京下町で生まれ育った写真家栗原達男が、つづる王貞治と下町野球少年との青春記。小学校中級以上。
ぼく、ジャック。ぼくんちには、かいじゅうがいるんだ。そいつは、あばれたり、おもちゃをちらかしたり、なんでもぐちゃぐちゃにしてしまう。でもね…。おさない子の気もちのゆれをあたたかく見つめるスーザン・バーレイ。どこのお家でもおこっているようなできごとが、すこしふしぎに描かれています。
1991年東京。前世の記憶を共有する7人の高校生がいた。彼らは過去それぞれの任務を持って、月基地から地球を観測していたのだ。前世の因縁を重く背負ったまま転生して、自らの存在自体に疑問を抱き、悩む彼らの今後は…。連載第1回から第61回まで、3年余にわたって描かれたイラストのほとんどを収録。さらに遊佐未森のイメージポエム、作者自身の作品解説等も掲載した、イラストで綴る充実・迫力のスーパー近未来サスペンス。