旧知の先輩から突然届いた一通のメール。彼のせまる死を前に若き日のボート部の記憶が鮮明に蘇った。東京医科歯科大学ボート部黄金期の立役者のひとりだったコックスにして名軍師KN。自らを生き切ったという人当たり柔和にして苛烈なほどの統率力を誇ったKNと、自らの秘めた劣等感を資質と見極め、KNのなかにもその僅かな匂いがなかったかと心で思いを巡らせた〈私〉の邂逅を描く。
かつてヨーロッパ史において、中世は文化的にも経済的にも停滞した「暗黒時代」だと見なされてきた。そうした通俗的理解に対し、著者は、実はこの時代に後の産業革命にも匹敵するような大転換が生じていたことを、庶民や賎民の視点から丹念に描き出してみせた。貨幣経済の浸透は、人と人との関係を根底からくつがえし、人びとの日常生活や社会構造、さらには倫理や世界観をも大きく組み換えていく。ドイツ・ニュルンベルクを舞台に、民衆たちの生活世界をたどることで、そのダイナミクスを浮き彫りにする阿部史学の白眉。大佛次郎賞受賞。
100年にわたる乱世が統一へと向かっていた安土桃山時代、織田信長による天下布武を影で支える男がいた。本能寺の変により消えかけた夢を羽柴秀吉が受け継ぐと、その男、黒田官兵衛の活躍が天下統一をさらに加速させてゆく。激動の時代を知略と信念で駆け抜け、最強のナンバー2と言われた男の生き様とは?上巻では出生から秀吉による天下統一まで、謎の多い前半生を描く。
みなさんは、「落語」を知っていますか?
落語はおもしろい話をひろうして、観客を楽しませる「話芸」です。大笑いできるこっけい噺や、ほろっと感動できる人情噺など、さまざまな「噺」があります。
そのみりょくは、欠点や失敗などもふくめて、人間のおかしさや、陽気に生きるたくましさをえがいているところ。個性豊かな江戸っ子たちによる、おもしろおかしい噺がたくさんあり、登場人物はダメな部分がありながらも、どこかどこかにくめないキャラクターとして表現されています。
落語家は、たった一人で座布団に座り、観客の想像力をかきたてながら、物語を語って楽しませます。
この本では、落語の歴史や、衣装と小道具、動き(しぐさ)に加えて、人気の演目のあらすじをしょうかいします。
この1冊で、きみも「落語」がわかる!
落語家 柳家喬太郎氏のインタビューも収録。
(学校・公共図書館用の書籍です。)
わたしが恋をしたのは、壁の向こうの隣人でした。
ふたりを隔てるのはアパートの壁一枚・・・・・・だけじゃない!?
距離は近くても道のりは険しい、王道の恋愛小説。
自室の鍵を紛失し途方に暮れていた紗子は、帰宅してきた隣人の男性から思いがけない提案をされる。「よかったら、うち泊めますけど」普段であれば潔癖症と真面目な性格ゆえに断るところだが、彼が話す雰囲気から、下心が無いことと清潔な人物であることを直感しこの申し出を受け入れる。これを機に始まった交流の中で、紗子は彼に恋心を抱くのだがーー。ふたりを隔てるのはアパートの壁一枚……だけじゃない!? 隣人への片思いを描いた王道の恋愛小説!
R-1グランプリ、女芸人No.1決定戦THE Wの決勝戦常連として話題の芸人・紺野ぶるまが綴る初めてのエッセイ集。「しくじり先生」や「アメトーーク!」などでも紹介された、高校中退後の引きこもり生活からピン芸人となるまでの知られざる半生とは? その独自の恋愛観や、下ネタにこだわるお笑い論なども語ります。
北条氏を討伐し、秀吉による天下統一が最終段階に入ると、官兵衛孝高は嫡男の長政に家督を譲り、『如水』と号して隠居する。ところが、朝鮮出兵、秀吉の死、そして徳川を中心とした覇権争いと、時代はまだ如水を必要としていた。乱世に翻弄されながらも、したたかに生きた男が最期に遺したものとは?下巻では、隠居から九州席捲、関ヶ原の戦いへと続く波乱万丈の晩年を描く。
【本屋大賞翻訳小説部門第1位】
【Twitter文学賞海外編第1位】
【ゴンクール賞最優秀新人賞受賞】
【リーヴル・ド・ポッシュ読者大賞受賞】
世界の読書人を驚嘆させた傑作、待望の文庫化!
HHhHとは「ヒムラーの頭脳はハイドリヒと呼ばれる」を意味する符丁である。〈第三帝国で最も危険な男〉とも〈金髪の野獣〉とも呼ばれた、ユダヤ人大量虐殺の首謀者ハイドリヒ暗殺計画がプラハに潜入した二人の青年によって決行された。それに続くナチスの報復、青年たちの運命……。ナチスとは、いったい何だったのか? ハイドリヒとは何者だったのか? ビネは史実を題材に小説を書くことの本質を自らに、そして読者に問いかける。小説とは何か? 待望の文庫化!
1941年12月8日、日本軍は真珠湾を奇襲攻撃した。なぜ「必敗の戦争」を始めたのか。9カ月に及ぶ熾烈な外交交渉の内幕、その果てに訪れた開戦の日の24時間の詳細な推移とは。膨大な公刊資料、証言、日記などを元に、東京、ワシントン、ホノルル、マレー半島と舞台を移しながら、克明に記録した傑作ドキュメント。解説・砂川文次(芥川賞作家・元自衛官)
「昭和史の語り部」が遺した、もうひとつの「日本のいちばん長い日」
ーー精緻に記録された「開戦の日」
付録[主要人名索引]を特別収録!
その安全のために、あるいは国益という名の打算行為から国家がなりふり構わず立ち上がることは、これからもありうるのである(「あとがき」より)
『日本のいちばん長い日 決定版』好評発売中!
プロローグ 9
第一部 ハル・ノート 43
第二部 開戦通告 125
第三部 輝ける朝 251
第四部 捷報到る 457
エピローグ 487
あとがき 497
参考文献 502
解説・砂川文次 506
主要人名検索 522
画家、科学者、軍事顧問、舞台演出家など多彩な顔を持ち、光学、幾何学、解剖学などを独自に研究。様々な分野に革命的インパクトをもたらし、普遍の価値を持つ名画を遺したーー。ルネサンスを代表する”万能人”レオナルド・ダ・ヴィンチは、なぜ不世出の天才たり得たか。稀代の伝記作家が、全自筆ノートを基にその秘密に迫る。
人類初の「創造者(イノベーター)」は何者だったのか?
『スティーブ・ジョブズ』著者が7200枚の自筆ノートを読み解いた決定版評伝!
なぜレオナルド・ダ・ヴィンチを描くのか。それは私が伝記作家として一貫して追い求めてきたテーマを、彼ほど体現する人物はいないからだ。芸術と科学、人文学と技術といった異なる領域を結び付ける能力こそが、イノベーション、イマジネーション、そして非凡なひらめきのカギとなる。(本文より)
夏を迎えた江戸深川。浪人、坂崎磐音は同じ長屋に住む婀娜っぽい女を行き掛かりで助けたことで、思わぬ“女難”を招き、一騒動に。そんな折、今津屋の内儀お艶が倒れた。病気平癒を祈るため、相州・雨降山大山寺詣でに発った今津屋一行を襲う不逞の輩。危機に相対し、磐音の剣が唸る!
2019年5月17日の映画「居眠り磐音」公開を記念して、初版に限り、主演の松坂桃李さんのスペシャルインタビューを収録したリーフレットを封入しています。息のあった共演者への思いや、静かにして迫力ある殺陣への意気込み、そして「磐音」と原作の魅力を語り尽くします。