かつて仕えた森藩の呼び出しに応じ、旧主・久留島通嘉と面会した小籐次は、思いがけず若き日の悪さ仲間だった松野藩藩主・松平保雅の窮地を救うよう依頼された。保雅と再会した小籐次は、保雅がお家騒動に巻き込まれ、嫡男が人質になっていることを知る。旧主と旧友の信頼に応えるべく松野へと急ぐ小籐次を、敵が迎え撃つ。
性行為の歓喜が心身の力を極限まで高め、究極の智恵をもたらすという理論を根拠に、修行に導入された「性的ヨーガ」。不正義の人が悪事を成す前に、浄土に送り届けることは救済にほかならないという思想に基づく「呪殺」。チベット密教には、いまだ秘匿された教義が数多く存在する。なぜそうした奥義がチベットで歓迎されるに至ったのか。その背景を解き明かしつつ、知られざる神秘に迫る。国や地域と時代を問わず、宗教にあまねく内在する暴力とエロティシズムの原理にまで鋭く切り込んだ一章を増補。宗教の本質を抉り出す驚異の密教入門書。
郡司正勝、本田安次らの後は未着手のままであった初期歌舞伎研究を中心に、近世初期の芸能(歌舞妓・能楽・琉球芸能)と絵画・工芸・文芸を縦横に行き来し、日本文化史を図像学の観点から捉えなおす。時を超え意匠から鮮やかに蘇える近世期ー珠玉の日本文化論。
はじめにー日本文化のこころに触れる図像学
第一章 込められたものがたりの始まりはー鯉と恋と「扇の的」《阿国歌舞伎・遊女歌舞伎》
一 「柳橋水車図屏風」が放つ金色の妖気
二 「遊女柳橋扇面流図屏風」を解く「鍵」はー七面の絵扇
第二章 あらわれた柳の大樹の“謎”-宇治の橋姫と『歌舞伎図巻』「鐘聞」
一 どうして柳の木があるのー柳は夢か幻か。「鐘聞」の“謎”
二 「月」が導く“時(時代)の意匠”
三 江戸時代の表象世界を読み解く〈鍵〉はーたとえ時が移ろうとも……波に洗われた千鳥の足跡は永遠に残る
第三章 舞踊図:画にとどめられた一瞬の舞姿ー初期歌舞伎舞踊の「型」の成立と「舞踊図」の誕生《遊女歌舞伎》
一 描かれた「舞踊図」の謎ー江戸時代初期に花開いた女性の舞踊姿とは
二 意匠が伝える由来ー鳳凰の表された意味は
三 国宝 琉球国王尚家伝来紅型衣裳と左三つ巴紋ー海を越えた意匠
第四章 藤の花枝に込められた想いはー大津絵「藤娘」のこころと若衆歌舞伎
一 大津絵「藤娘」の“謎”-あなたは誰?
二 〈謎解き〉のスタートー解く“鍵”「藤の花枝」
三 黒紅地小袖の“娘”-描かれた“踊衣裳”
四 藤娘と“恋の縁結び”-藤の花を折りて……(在原業平)
五 「笹を藤に持ち替えて」の謎ー飛び出た藤の花・“絵姿”・記された“ことば”
第五章 洛陽の時と別れー画に響くのは謡の詞「誰が袖図屏風」に込められた能のものがたり《若衆歌舞伎・野郎歌舞伎》
一 配された情景に物語が流れ出すー日本美術における“御所解模様”
二 画に響くものは謡の詞章ー根津美術館蔵「誰が袖図屏風」
第六章 軒端の梅と朝露の花ー歌謡と芸能、琉球宮廷舞踊と大和文化
一 軒端の梅と朝露の花ー世阿弥作「東北」(仕舞)と玉城朝薫・「かぎやで風」
二 琉球に伝えられた京の都の“淀の川瀬の水車”-「江戸下口説」
三 琉球宮廷舞踊 古典女踊り「諸屯」と大和の宮廷文化
四 『古今和歌集』と琉球芸能の幕開け祝儀舞踊ー若衆踊「若衆特牛節」
五 “楽童子”はなぜ元服前の少年であったのかー琉球宮廷舞踊 古典女踊り「柳」
六 琉球に伝えられた“小野小町”
七 咲くやこのはなー琉球宮廷芸能に咲いた“藤の花”
図版典拠・映像一覧
あとがきー図像学と生きる深さ
母親の都合で引っ越してきた高2の楓。新しい家の近所には、死神と呼ばれる風変わりな老女が住んでいた。今にも死にそうな犬を連れた死神。興味を持ち声をかけた楓が気づいた死神の正体とは…。テストを放棄した少年、迷子の小学生、失くしたお守りの行方、そして死神の秘密ーー日常に転がる小さな謎と思春期の少女の葛藤を描いた青春ミステリ。第5回文芸社文庫NEO小説大賞受賞作。
おこんに異変が……。
磐音、どうする!?
江戸・深川の六間堀で浪人暮らしの坂崎磐音は
八月十五日の早朝、六間湯の一番客となった。
江戸を代表する両替商・今津屋吉右衛門とお佐紀の
祝言の日を迎え、花嫁行列の先導という大役を果たすためだ。
和やかな祝言から暫くが経ち、磐音は奥向き女中のおこんの様子が
どこかおかしいことに気付く。
友人医師らに相談した磐音は、ある決意を固め……。
ふたりの関係が大きく変化するシリーズ第17弾!
駿太郎が夏風邪をひいた。幸い大事には至らなかったが、そんな折、小籐次は公儀の筋から相談を持ちかけられる。駿太郎の看病で研ぎ仕事がおろそかになり、御用の手助けは控えたかったが、すでに外堀は埋められているようだ。久慈屋の娘おやえと番頭の浩介の祝言が迫るなか、小籐次が巻き込まれた大事件とは?
文春オンラインで大反響!
港区女子が嵌っていく夜の闇を描いたビターな現代寓話、第1巻。
「港区の夜にはさぁ 歪んだ男もいるってこと」
SNSで見るきらびやかな「東京」に憧れて上京してきた女子大生のさちこ。
詐欺DMをきっかけに、同級生のリオナに誘われて港区で「ラウンジ嬢」バイトを始める。
ずっと憧れていた場所には、想像もしなかった恐ろしい闇が潜んでいてーー。
【※大学などの授業用テキストにつき、解答・訳・参考書等はいっさい販売しておりません。】
オールイングリッシュの映像付レベル別コースブックの中級編(CEFR A2-B1)。映像は様々な話題を取り上げ,文系理系のクラスを問わず無理のないクラス運営が可能。映像と書き下ろしのReading Passage(250語前後)を軸に,学習した内容・表現・文法などをSpeaking,Writingの力を高めながら強化していく。DiscussionやRetellingのアクティビティも配備し,インプットとアウトプットを両立した主体的な学習活動にも配慮した。
A Day on a Film Set / Jobray the Artist / Horseback Library / Arctic Football / Can a Computer Write a Musical? / Volunteer Hairdresser / Truths About Common Illnesses / Shona Faces Her Fears / Alternative Shopping: Vintage Markets / Transformer Boy / Reaching for the Stars / Bionic Hand / Life Afloat / Bengaluru Eco Office / My Italian Town (全15章)
佐伯泰英×谷原章介 特別対談を収録!
平成最大の人気シリーズ「居眠り磐音」〈決定版〉。
第3巻「花芒ノ海」は、安永二年、深川の夏祭りをめぐって、
地元の親分の間で起こった諍いから始まります。
浪人暮らしを続ける坂崎磐音は権造親分への借りを返すために
一働きすることに。
そして、国許の豊後関前藩では、磐音と幼馴染みたちを襲った
悲劇の背後にうごめく陰謀がだんだんと明らかになる。
父までもが窮地に陥ったことを知った磐音は、
決意を胸に江戸を発つーー。
2019年5月17日に公開される映画「居眠り磐音」を記念して、
巻末には、今津屋吉右衛門を演じた谷原章介さんと
著者・佐伯泰英さんの対談も収録。
老いは自然に受け入れよう!
身体各部56カ所への開き直り方を伝授する抱腹絶倒エッセイ。
年を重ねると、身体は段々と意のままにならなくなってくるもの。
お茶にゲホッとむせやすくなっても、写真を撮ると目の下に影ができて
「子泣きじじい」になっても、身体の変化を自然に受け入れて
アンチエイジングにアンチでいよう!
脇腹、鼻の下、足の小指、へそ、加齢臭、尿もれ……56カ所の部位について
ユーモアたっぷりに描いた抱腹絶倒エッセイ。
本書を読んで笑ってほっこりして、来たる老いを迎えいれましょう!
〈老いを実感するとき〉
◎手のシミが北斗七星に…
◎テレビの女性の甲高い声が「るれるれるらるら」と聞こえる…
◎せんべいをかじる口のまわりに皺が…
◎背丈は縮むのに、鼻の下はのびる…
80余りの名作建築を広大な敷地周辺と共に、木の葉や屋根の表情まで微細に再現した図集。敷地周辺図に占める建物図の割合を0.1%から50%へ徐々にズームアップし、地形図から詳細な間取りへと見せ所を変えながら、建物と敷地の関係を多様な広がりで捉え直した。見方のヒントとなる課題を解きながら新たな発想を得るワークブック。
第99回オール讀物新人賞受賞作「首侍」を含む
デビュー作品集が待望の文庫化!
(単行本『首ざむらい 世にも怪奇な江戸物語』を改題)
叔父を訪ねて江戸から大坂へ向かった池山小平太の前に、
突如空飛ぶ生首が現れる!
この生首、名を斎之介(ときのすけ)といい、
武士として功名を立てたがったかと思えば、
縋る目で酒をねだる。
いつしか二人は戦のただ中にーー。
風変りすぎる友情と若者の成長を描いた
オール讀物新人賞受賞作ほか、
「よもぎの心」孤蝶の夢」「ねこまた」の
全四篇を収録。
怪異あり人情あり、笑いと涙が止まらない傑作集。
カバー画・三木謙次
文庫解説・大矢博子
首ざむらい
よもぎの心
孤蝶の夢
ねこまた
娯楽がない鎌倉時代、人々に刺激を与えたのは踊り念仏だった。家族も財産もすべてを捨てて阿弥陀仏の導きに従う一遍は、念仏を唱えて日本全国を行脚する。一遍とともに僧達が床板を叩く足音のリズム、次第に加速する念仏、上昇する心拍数を表すかのような鉦の音。時衆が繰り広げる激しいパフォーマンスは、見る者の心を鷲掴みにする。念仏はロックだ! 破天荒かつ繊細な捨聖、一遍の物語。
音大付属中学に通う嶋幸紀・15歳。ピアノ一筋の人生が暗転し、冬の夜に自転車で家出する。道に迷いヤンキーに追いかけられた先で遭遇したのは、夜空にギラギラと輝く25歳のホスト、弥勒。酔っぱらった弥勒に縋り部屋に転がり込むとそこは……。それぞれに問題を抱え行き場のない二人が織りなす胸キュン書き下ろし小説。