電子技術時代の日本語表記と印刷・伝達形式を考えるとともに、コンピューター以前の書き言葉のあり方を見なおし、新しい技術を歴史的文脈において評価する。
サハリン島で見られる維管束植物の最新「国勢調査」のモノグラフ。ロシアと日本の間での学名見解の違いも明らかにした。自生植物1,186種,分類に課題がある18種を「検討種」として解説し、保全生物学につながる絶滅危惧種・外来種の現状も取り上げた。「調査」は,日本側に残されている戦前の樺太(主に南サハリン)標本,2000〜2007年におこなった北サハリンを含む日ロ共同サハリン島調査での採集標本,そしてロシア側に保管されている標本や,これまでの日本・ロシアから出されたフロラ・レヴィジョン・図鑑・論文などに基づいておこなった。採集年・採集者名、採集地の和名・ロシア名・場所、サハリン州の絶滅危惧種のリストも追加した。北方地域に興味を持つ植物のみならず動物や昆虫の研究者必携の書。大学図書館や地域の博物館・標本庫、天然記念物保存・調査に関わる文部行政「機関」や教育委員会にも必要不可欠な書。
Plate
要約
Summary
はじめに
第1章 サハリン島の自然環境
1.地理・地形と地質・地史
2.気候環境
第2章 サハリン島の植物
1.植物研究史
2.地域フロラ
3.種数と多様性
4.島内の植物地理区
5.植生・植生史
第3章 サハリン島の維管束植物リスト
凡例
シダ植物
裸子植物
被子植物・基底群
被子植物・単子葉類
被子植物・真正双子葉類
第4章 サハリン島の植物分類地理
1.植物調査の量,密度と範囲
2.地理分布
3.染色体数と分子系統地理
4.保全生物学:「絶滅危惧種」と「外来種」
Appendix
Appendix1 サハリン島の維管束植物標本採集者記録
Appendix2 サハリン島の植物標本採集地名索引
Appendix3 サハリン州(サハリン・千島)の絶滅危惧植物リスト
Appendix4 Plateデータ一覧
引用・参考文献
おわりに
事項索引
和名索引
学名索引
去る6月6日に成立し13日に公布された金融商品取引法改正は、金融・資本市場の競争力強化のため、プロ向け市場の創設、上場投資信託等の多様化、証券会社・銀行間のファイアー・ウォール規制の見直し、利益相反管理体制の構築、課徴金制度の見直し等を柱としている。立案担当者が各改正条文について解説する。
身近な問題から地球規模の問題まで、多様な環境問題に対する法的な理解を深め、発展著しい国際環境法の全体像の把握に迫る。過去の典型的紛争の判例・事例のほか、新しく登場した環境問題や、変化の激しい分野について多くの最新情報を盛り込んだ教科書。第2版!
第一部 総 論
1章 国際環境法の形成と展開 国際環境法の形成/国際環境法の基本原則/国際環境法の特徴
2章 持続可能な発展 「持続可能な発展」とは何か?/持続可能な発展の内容/新たな動きと持続可能な開発/発展目標
3章 予防原則・予防的アプローチ 国際法における予防原則とその展開/実定法における予防原則の規定/予防原則をめぐる論点/潜在的リスクの管理ーー予防原則の制度化と合意形成
4章 国際環境法における手続的義務 手続的義務とは何か/条約上の手続的義務/一般国際法上の手続的義務/効用と限界
5章 国際環境法における履行確保(国家報告制度、不遵守手続など) 国際環境法における情報の共有と管理の枠組み/遵守手続
6章 日本における国際環境条約の実施 国際環境条約の目的実現過程/国際環境条約の国内実施
第二部 各論ー個別の環境問題への対応
7章 気候変動(地球温暖化) 気候変動枠組条約の法制度/京都議定書の法制度/パリ協定の法制度/気候変動の国際制度の意義と課題
8章 オゾン層保護 オゾン層保護をめぐる論争とウィーン条約/オゾン層破壊物質に関するモントリオール議定書/締約国会合の果たした役割/オゾン層を破壊しない物質の規制
9章 海洋汚染 海洋汚染をめぐる問題状況、国際法の対応・展開/国連海洋法条約による海洋環境の保護および保全/船舶による海洋汚染の防止/廃棄物の海洋投棄の規制
10章 海洋生物資源の保存 UNCLOSの一般規則を枠組みとする国際法制度/より効果的な資源管理に向けた制度の展開
11章 生物多様性 生物多様性条約/カルタヘナ議定書/名古屋・クアラルンプール補足議定書/名古屋議定書
12章 稀少野生動植物種 採択の経緯/規制の概要/条約実施機関/条約の実施/評価と課題
13章 有害廃棄物の越境移動 有害廃棄物の越境移動をめぐる問題状況/バーゼル条約による有害廃棄物の越境移動の規制/1995年のBAN改正の採択/有害廃棄物の越境移動をめぐる国際法の展望
14章 貿 易 環境保護のための貿易規制/環境保護と貿易促進の間の緊張関係
15章 国際河川 国際河川の非航行的利用に関する法の発達/実体的義務/手続的義務
16章 宇 宙 宇宙条約の環境保護規定/スペースデブリを規制する国際宇宙法/デブリ以外の宇宙汚染防止・低減措置
倒産寸前だった中小企業はいかにして再生できたのか?
旧態依然とした斜陽産業で慢性赤字に陥っていた企業がわずか半年で黒字化に成功。
創業100年を迎えた老舗企業の復活の軌跡から企業再生のヒントを解き明かす。
ニーズの多様化、人口減少、産業構造の変化……。
時代の移り変わりに対応できず、旧態依然とした斜陽産業においては、
急速に淘汰が進んでいます。しかし、淘汰が進む業界においても、
長期にわたって着実に成長を遂げている企業もあります。
SANDO TECH(旧・山東鐵工所)は現在、国内で染色整理機械一式を製造している
唯一のメーカーです。かつては戦後の経済成長を支える存在だった繊維産業は
アジア諸国の台頭に押されて競争力を失い、
1991年をピークに下降の一途をたどり始めました。
現在は繊維製品の出荷額および繊維事業者数は1991年と比べ4分の1ほどにまで
落ち込んでいます。そして、繊維産業の衰退に伴って繊維染色機械メーカーも
多くが経営に行き詰まり、次々と撤退していきました。
そんななか、SANDO TECHも2005年にはまさに倒産の危機に瀕していました。
しかし、2006年6月に経営陣を刷新すると、わずか半年で黒字化を達成したのです。
人事体制の見直しや不採算部門の縮小・撤退などを断行したことに加え、
繊維染色の領域で培ってきた技術を応用し、フィルム加工をはじめとする数々の
新規事業を展開してきました。2008年のリーマン・ショックも黒字で乗り切り、
以降黒字を継続して今もなおさらなる成長を続けています。
著者は取材を通して、この企業再生の軌跡から「エネルギー」「ポテンシャル」「ニーズ」
という3つのキーワードが浮かび上がってきたといいます。
組織改革で社員の不満を成長へのエネルギーへと転換し、
先行投資で自社の技術のポテンシャルを引き出し、
多様化する社会のニーズを見極めて事業を展開するという、
王道ともいえる経営改革によってSANDO TECHはよみがえったのです。
本書では、SANDO TECHが数々の困難を乗り越えながら成長してきた軌跡をまとめ、企業再生のヒントを解き明かします。
小企業の経営者にとって、逆境を乗り越え会社を成長へと導くアイデアやヒントを示してくれる一冊です。
ダーウィンの『種の起源』刊行から150年以上、進化論のエッセンスは日常に浸透している。変化できるものだけが生き残る。こんな言葉を一度は耳にしたことがあるだろう。しかし、生物の進化はそんなにシンプルなのか。すべての進化は生存に役立つ。否、偶然による役立たない進化もある。生存競争に敗れれば絶滅。否、生存競争から逃れることもある。複雑だけども面白い生物の進化。本書ではその仕組みを最新研究も交えて解説する。
日本人にとってのコメをめぐる環境と思想は、どのような歴史をたどり、現代の食文化や農耕のあり方にどのような問題を投げかけるのか。東南アジアのコメの文化・思想も視野に入れながら、民俗学・神道・植物学・農業従事者などコメの現場に携わる様々な立場の識者が、コメをめぐる環境・思想の多様性について追究、そのあるべき未来を提言する。
本書は,理論物理学における一般相対性理論・ゲージ理論・超弦理論と密接に関わる,部分多様体幾何学や各種の部分多様体のモデルを与えるリー群作用の軌道幾何学を扱う,貴重な解説書である。
擬ユークリッド空間(ユークリッド空間,および特殊相対性理論において時空として取り扱われるローレンツ空間を一般化した空間)内の曲線論・超曲面論,および内在的に定義される多様体の理論という基礎理論の略説から始め,一般相対性理論において時空として取り扱われるローレンツ多様体を一般化した概念である擬リーマン多様体の理論,超弦理論において重要であるカラビ・ヤウ構造の擬リーマン対称空間上での構成法,ゲージ軌道の研究において必要不可欠となる無限次元部分多様体論へと到達する。理論物理学と密接に関わる微分幾何の諸概念を概観できる構成となっている。
1.生物にとって環境とは何か 2.気候と生物 3.地形と生物 4.植生と植生遷移 5.植生と動物の関係 6.水域生態系における生産者と分解者 7.生物的環境 8.生態系における撹乱 9.景観生態学的要因 10.人間による環境改変1:都市化 11.人間による環境改変2:農村の場合 12.人間による環境改変3:河川の改変とその生物への影響 13.生物多様性の考え方 14.生物の進化1:種分化と種間関係 15.生物の進化2:孤立した生物生息場所が持つ意味
生物のそれぞれの個体を取り巻く環境は、生物の生息のありようを大きく左右する。環境の構成要素として非生物的な条件がもっぱら認識されるが、周囲にいる他の生物も環境の構成要素である。というのは、生物はほとんどの場合単独では生きておらず、同種あるいは他種の生物と密接な関係を保ちながら生きているからである。本書では、生物の生息に影響を及ぼす環境条件について、生物的条件や景観に関わる条件なども含めて解説する。さらに長期的な視点に立った場合に、環境が種分化や進化にどのように関わるのかの概要も紹介する。
1.生物にとって環境とは何か 2.気候と生物 3.地形と生物 4.植生と植生遷移 5.植生と動物の関係 6.水域生態系における生産者と分解者 7.生物的環境 8.生態系における撹乱 9.景観生態学的要因 10.人間による環境改変1:都市化 11.人間による環境改変2:農村の場合 12.人間による環境改変3:河川の改変とその生物への影響 13.生物多様性の考え方 14.生物の進化1:種分化と種間関係 15.生物の進化2:孤立した生物生息場所が持つ意味
実用面を意識したASRに関するコンクリート診断,および基盤技術としての骨材の岩石学的評価を記した専門書.
主にASRについて詳細に解説しているが,ASRと区別するために,塩害や中性化などのほかの劣化機構についても解説している.
また,ASR劣化をより正しく分析し,原因解析するために必要な岩石学的評価についてまとめた,初の書籍である.多数の岩石の顕微鏡写真を収録したCD-ROM付き.
第I部 ASRに関するコンクリート診断学
1章 ASR研究の系譜と展望
2章 ASR劣化に対する維持管理
3章 ASR診断のフローの実際と詳細
4章 骨材のアルカリ反応性評価と抑制対策
5章 新しい方法の提案
第II部 ASR診断に必要な基盤技術と専門知識
6章 ASRの作用機構
7章 多様化する骨材に起因するさまざまな問題
8章 コンクリートと骨材および混和材の詳細分析・評価方法
9章 骨材の岩石学的評価
10章 骨材の地質学的産状とASR の可能性
近年,自然科学には社会への貢献が強く求められるようになり,生物多様性および生態系サービスに関する社会的要請が年々高まっている。では,どのようにして,生態系サービスを享受できる自然共生社会を作ればよいのだろうか。そのためには,現在の人間活動によって生態系がどのように壊れてしまっているのかという個々の問題を理解する必要がある。そこで,人間活動と生態系に関する諸問題について,応用生態学の分野で活躍する17名の研究者が基礎から応用的側面まで含めて概説したものが本書である。今後の生態学は,基礎的な生物学に留まらず,人間社会を扱う境界領域が発展していくことが予想される。本書はこの領域の充実に寄与し,生態学の社会貢献を加速するための一助となるだろう。
1. 人間活動の歴史
2. 生物多様性の危機
3. 都市の自然環境
4. 二次的な自然環境
5. 生息地の分断化
6. 農業の特性と生物の応答
7. 林業の特性と生物の多様性
8. 漁業の特性と生物の適応
9. 環境汚染と生態影響評価
10. 外来生物の生態学
11. 野生生物資源の管理と持続的利用
12. 生態系の保全と再生
ビッグデータという新語が流行している。だが、日本人は統計の新語や数字にいつもふりまわされるだけで、その本当の意味がわかっていないのではないか。実は日本人は数字の使い方が下手なのだ。本書では、数字や統計学との正しい向き合い方を紹介。「商談での交渉に」「やりたい企画を通すとき」「重要な決断で」数字を使う方法。
日本経済再生のヒントは、「グミ」にある!?
コンビニの棚を席巻する大ヒットの謎に迫る
飲食料品の世界で起きた、四半世紀ぶりの“大逆転劇”。
2021年、グミがチューインガムの市場規模を上回った。
グミは日本で発売されて40年ほどの歴史しかないが、いまや老若男女問わず愛されるお菓子に成長した。
グミとは何者なのか。グミには5つの顔がある。
1 「幸せ感」につながる小腹満たし・気分転換ニーズを満たす
2 「コスパやタイパ」につながる代替ニーズを満たす
3「楽しさ」につながるバラエティーの豊かさ
4「期待感」が高まる相次ぐ新商品の登場
5「つながっていることを実感」できるコミュニケーションツール
様々な顔を持つグミの魅力に惹きつけられたファンたちが集う「日本グミ協会」という団体が生まれたり、「グミ文化祭」というイベントが開催されたりしていることにも注目だ。
人口減少が進む日本で、グミがヒットしたひみつとは?
元・日経新聞記者で、あらゆる小売業の動向を長年追いかけてきた著者が、マーケティングの観点からわかりやすくひもとく。
はじめに
◆第1章 グミの歴史と人気
・グミの起源はドイツ
・日本は「明治」が先陣切る
・2021年にグミ市場がガム市場を逆転!
・コロナ禍が後押しした市場拡大
・小売り側の反応
・物価高騰のなかでも支持を集めるグミ
・コラム かむことと健康の関係
◆第2章 消費者の声から読み取る「グミ」とは
・グミは誰が食べているか?
・人口が減少するニッポンで、なぜグミは成長しているのか
・「タイパ」と「代替需要」
・Z世代とグミ
・消費者が持つ「グミ」のイメージ
・情緒的価値が大切なベネフィット
・コンセプトが商品の命
・グループインタビューから見えてきた消費者インサイト
・グミを形づくる5つの要素
・コラム マーケティングコンセプトハウスの山口博史社長の分析
◆第3章 メーカー各社の戦略
・グミの持つ多様性と技術
・明治
・カンロ
・UHA味覚糖
・ハリボージャパン(ハリボー日本法人)
・コラム グミ市場を支える地方メーカーと菓子卸
◆第4章 企業と生活者による「共創」
・ヒットの法則とグミ人気
・ファンがブランドを育てる
・ファンマーケティング
・勝手連がグミを応援
・オタクとは違う「推し活」
・コラム 「グミ文化」を目指す(日本グミ協会の武者慶佑名誉会長の寄稿)
おわりに
日本社会に増えつつある海外からの様々な移住者の背景の理解を深めるため、在日コリアン女性、中華民国(台湾)系華僑、アメラジアン、フィリピン系日系人、中国帰国者など移住者のルーツのみならず、当事者の経験にも焦点をあて、多文化共生の議論に歴史を振り返る視点を提供する。
時代を駆け抜け、時代をリードし、世界のポピュラー音楽を牽引した405人のミュージック・ヒーローたちーその歴史と全容、始まりつつある変容を追う。
人の最良の友であり、相棒となった飼い犬たち。
そして、その祖先であるオオカミや野生の犬たちの
美しい姿を収めた貴重な1冊。
世界中に生息する野生の犬たちの貴重な姿はもちろん
人をどこまでも愛してくれる、多種多様なかわいい飼い犬たちも紹介。
さまざまな犬種に分かれた犬たちの姿や習性を
かれらの人間とのかかわりと共に紹介し、犬種の成り立ちや驚きの生態を解説。
美しい写真とともに、愛し愛される犬たちの秘密にせまります。
■Contents
野生のイヌ 愛すべき相棒の原点
狩猟犬 人類と共に歩んできたハンターたち
使役犬 ヒトの社会に寄り添う仲間たち
愛玩犬 愛し愛されるヒトの伴侶たち
子犬 幼く可愛いころから社会性を学ぶ
イヌの習性 多様なコミュニケーションと社会性
一般相対論は重力の理論であり、また時間と空間を結びつける理論でもあるが、数学の立場からは物理現象をリーマン多様体の理論に基づく考察によって定式化する理論ともいえる。本書は筆者の講義をもとにして、数学の立場から書かれた、一般相対論の骨子であるアインシュタイン方程式が内包する幾何学への入門書である。まず、多様体上における微積分の準備をテンソルを介して行い、次に特殊相対性理論を扱う。その後、アインシュタイン方程式の導出をし、非真空アインシュタイン方程式、コーシー初期値問題としての定式化、シュバルツシルト時空、ハミルトン形式との関係などを解説する。最後には、いわゆるブラックホールのホーキング・ペンローズ理論を解説する。
本書は、20世紀に目覚しい発展を遂げ、現在では数学に限らず、物理学など他分野と関わりながらその重要性を増している代数的トポロジー(または代数的位相幾何学)とよばれる幾何学の1部門を解説した入門書である。
希少野生動物を育む生息環境をより深く理解し、存続するために。生物多様性を育む自然界の仕組み、奄美群島国立公園の自然と動物たち、未来に残したい奄美の自然。