第164回直木賞候補作。
ひたひたと忍び寄る恐怖
ぬるりと変容する日常
話題沸騰の「最恐」ミステリ、待望の文庫化。
閉鎖空間に監禁された
デスゲームの参加者のような切迫感。
──彩瀬まる
平穏に夏休みを終えたい小学校教諭、元不倫相手を見返したい料理研究家……
きっかけはほんの些細な秘密だった。
保身や油断、猜疑心や傲慢。
内部から毒に蝕まれ、
気がつけば取返しのつかない場所に立ち尽くしている自分に気づく。
凶器のように研ぎ澄まされた“取扱い注意”の傑作短編集。
国民的トップアイドル・音羽光。
人気絶頂を誇っていた彼女は、帰り道に凶刃に襲われる。
彼女の死の真相は?売春婦としての顔はなぜ暴かれたのか?
両親との深き溝…彼女の願いは、果たされる事はあったのかーー。
人間を抉る偶像娼婦ヒューマンドラマ、終幕!!
眉月との再会、そして酒匂一派との最後の決戦へ!
長崎の地で福岡藩黒田屋敷の剣道場に加わり、
稽古を繰り返す坂崎空也。
そこに薩摩の眉月から、
江戸へ戻る途中に長崎に立ち寄るとの文が届く。
心待ちにする空也だが、
一方で、酒匂兵衛入道の嫡男・太郎兵衛が
鹿児島の屋敷から姿を消し、
長崎に向かった可能性が浮上する。
どこに逃げようと、酒匂一派から逃れることはできない。
覚悟を決めた空也がひとり、向かうのは……。
“誰かのために”戦っていた父は、“英雄”となりーー殺された。
人類の傲慢さが生み出した人殺しの獣・メタルにより人類は地上を追われ、生き残るために空に浮かぶ島へと逃げ出した時代。
“貴族殺し”の罪を犯して故郷を追放され傭兵となった少年・ムジカは、傭兵団の団長によって学園都市セイリオスへ強引に入学させられる。
対メタル用空戦機動兵器“ノブリス・フレーム”の搭乗者・ノーブルとして、戦う義務を背負った“貴族”の子供たちに彼は問うーー
「教えてくれよーーお前たちの言う“ノーブル”って何だ?」
突然現れたメタルの大群により、セイリオスが存亡の危機に陥る中、ムジカは決断を迫られて……
己の誇りと覚悟を問うロボットファンタジー、開幕!
--“ノブリス・オブリージュ”なんて、クソ食らえ。
水道橋博士さん推薦!
「難しいことを難しく言うヤツは馬鹿。
松岡先生は難しいことを簡単に
そして面白く話す数学者です」
知らないままではもったいないーー
4千年以上の歴史から、数のヒミツや抽象と具体、無限、
そして、文明の発展から社会への応用、数学的感性、数学的発想力、
数学的思考力、目に見えない世界、高次元の世界 etc.
人生を変える「教養の玉手箱」を開けてみようーー
(「はじめに」より)
数学は、文明の発達だけにかかわってきたわけではありません。
たとえば、デカルトの4つの規則(心得)は日常生活全般に役立ちますし、抽象的な思考や確率的な見方、この世界の仕組み(ヒミツ)や私たちの文明が得たもの失ったもの、そして自然とのかかわり等々。
これらを知ることで、数学へのイメージが変わり、世界の見え方が変わり、世の中を見る目が広がる……。
そう、数学は私たちの心までも、豊かなものに変えてくれる力を持っているのです。
目次より
プロローグ 数学は実は見えない世界だった!
第1章 古代ギリシャから現代の数学は始まった!
第2章 世の中、数が満ちあふれていた
第3章 「無限」があるから、現代の文明がある!
第4章 広く深く抽象的に、数学は進化してゆく
第5章 なんて不思議な4次元の世界!
プロローグ 数学は実は見えない世界だった!
第1章 古代ギリシャから現代の数学は始まった!
第2章 世の中、数が満ちあふれていた
第3章 「無限」があるから、現代の文明がある!
第4章 広く深く抽象的に、数学は進化してゆく
第5章 なんて不思議な4次元の世界!
人を惑わす悪玉が踊り狂い、現役の政治家たちがメッタ斬りにされる。大胆で自由すぎる黄表紙の世界
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江戸中期、商業重視の田沼政治により江戸の町は繁栄し、農村部にも貨幣経済が広まった。しかしその反面賄賂がはびこり、農産物の供給量が減少することに。状況を打開すべく老中についた松平定信は倹約を命じ、風紀を取り締まった。黄表紙作家たちはこれに対抗して政治を徹底的に諷刺。結果、作品は大ベストセラーに。しかし作家たちは罰せられ、その後黄表紙の作風は単に可笑しさを追求したものや、敵討ちなどのストーリー性を持つものに変わっていく。本巻には筆禍事件を招いた『鸚鵡返文武二道』等3作品をはじめ、歌舞伎「三社祭」の悪玉踊りの元ネタ『心学早染草』等、計16作品を収録。
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忖度一切なし!
政治と下のハナシは恰好の茶化しネタ
筆禍事件を招いた発禁作をはじめ16作品を収録
悦贔屓蝦夷押領(よろこんぶひいきのえぞおし) 恋川春町作・北尾政美画
文武二道万石通(ぶんぶにどうまんごくとおし) 明誠堂喜三二作・喜多川行麿画
拝寿仁王参(おがみんすにおうさん) 芝全交作・北尾政美画
鸚鵡返文武二道(おうむがえしぶんぶのふたみち)恋川春町作・北尾政美画
奇事中洲話(きじもなかずわ) 山東京伝作・北尾政美画
天下一面鏡梅鉢(てんかいちめんかがみのうめばち) 唐来参和作・栄松斎長喜画
照子浄頗梨(かがみのじょうはり) 山東京伝作画
心学早染草(しんがくはやそめくさ) 山東京伝作・北尾政美画
即席耳学問(そくせきみみがくもん) 市場通笑作・(北尾重政画)
十四傾城腹之内(じゅうしけいせいはらのうち) 芝全交作・(北尾重政画)
敵討義女英(かたきうちぎじょのはなぶさ) 南杣笑楚満人作・歌川豊国画
初登山手習方帖(しょとうざんてならいじょう) 十辺舎一九作画
无筆節用似字尽(むひつせつようにたじつくし) 滝沢馬琴作・(北尾重政画)
?太平記向鉢巻(きゃんたいへいきむこうはちまき) 式亭三馬作・歌川豊国画
稗史億説年代記(くさぞうしこじつけねんだいき) 式亭三馬作画
化物太平記(ばけものたいへいき) 十返舎一九作画
第10集は、日本の行草書の名筆“李〓(きょう)雑詠・伊都内親王願文・離洛帖”を渉猟する。
入省三年目の麻薬取締官・城戸久美子(26)はやさぐれていた。意気揚々と入省したものの、現実は歯抜けのジャンキーや半グレの相手をさせられるばかりの日々。そんな久美子の唯一の癒しは、華やかで見目麗しい芸能人たちを推すこと。特に今の最推しは今をときめく気鋭の俳優・江崎曽蘭。 妄想の中で“推し”に癒され前向きになった久美子は新たな仕事に取り掛かる。しかし、その被疑者のリストの中になんと絶賛どハマり中の【最推し】江崎がおり…。
龍巳瑛人、29歳。
「こんな国吹き飛んじまえばいい」が口癖の若者は、一発逆転を賭けて闇バイトに手を出すが、
そこで手にしたのは、決して触れてはならない圧倒的‘‘禁忌‘‘だった…!?
パンドラの箱が空いた時男の人生は一変し、己を舐めた全てに対し、男の中の核が爆ぜる…!!
怒涛の展開続く超陰謀サスペンス、堂々開幕!!
★学長選挙に暗躍するダーク・ヒーローあらわる!
『月まで三キロ』『八月の銀の雪』など
科学をテーマにしたエンタメ小説の書き手として注目の高まる
伊与原新が放つ異色のミステリ登場。
舞台は学長選挙の迫る地方国立大学。
候補者をめぐる怪情報が飛び交い、
権謀術数のうずまく学校に赴任してきたのは
准教授の“フクロウ”こと袋井。
昼はいつも眠たげで無気力なのに、
夜になると活動を始める“夜行性”のフクロウは
学内で次々と起こるトラブルに首を突っ込み、
思わぬ方法で有力教授のスキャンダルを暴きだす。
果たして彼の目的とはーー。
袋井の暗躍によって選挙のゆくえは二転三転。
ラストまで油断厳禁!
あなたは何回ダマされる?
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ここは、とある町のはずれにある
ちょっと不思議な古本屋。
あなたが読みたいと思う本が、
きっと見つかります。
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1話10分で完結するアンソロジーシリーズ!
第5弾は「裏切り」をテーマに、人気児童書作家さんによる書き下ろし作品を収録!
◆夏期講習の最終日、勉強漬けの夏休みの思い出にと誘われ、近所のおんばりょ山へ行くことになった。
絶対に足を踏み入れてはならない“キンソクチ”で遭遇したのは、この世のものとは思えない怪物──。
「友だちを見つけたら、わしを呼ぶがいい。そうすれば、おまえだけは助けてやろう」
それって、つまり……友だちを裏切ったら、ぼくだけは助かる……?
◆今日の星座ランキング、最下位は、なんとわたしのてんびん座。「裏切りには注意してね」って言われても……。
なかよしの理子ちゃん、一緒に走る約束をしたのに、マラソン大会の今日に限って遅刻なのは、もしかしてずる休みする気なのかな。
それとも、わたしの恋バナを応援してくれてた七海ちゃん、じつは同じ男の子を好きなのかも。
ほんとに占いが当たるなんて信じてない、けど……やっぱり気になっちゃう!
◆「好きな人ができた」ママの十三回忌に、パパにとつぜんそう言われた。
……は? ガチで? 毎朝、ママの写真に手を合わせているくせに!
ふたりの気持ちは永遠に変わらないって、ママと誓ったくせに!
それって裏切じゃん! わたし絶対に許さないから!
友情、恋愛、家族、SF、ホラーなど、さまざまな“秘密”にまつわる9つの作品が掲載!
1話10分完結なので、朝読書やちょっとしたすきま時間にも最適です。
小学3年以上の漢字にはふりがなつき。
【もくじ】
悪魔の取引(伊藤クミコ)
キンソクチ(緑川聖司)
占いなんて、当たらない?(花里真希)
かんけり1号(嘉瀬陽介)
エターナル(宮下恵茉)
推し色と歴史新聞(すず きみえ)
サヨナラスイッチ(七ツ樹七香)
ブルーの手紙(嘉成晴香)
七匹目の子やぎ(山本省三)
昭和15年〜20年、空前の戦雲、戦火ー。黙々と処した精神の軌跡。
死の商人と呼ばれた男の真実とは!? 大成建設、帝国ホテルなどを設立し、一代で財閥を築き上げた大倉喜八郎の生涯を熱く描く長編小説。
1946年から51年まで、沖縄はケーキ(景気)時代と呼ばれていた。誰もがこぞって密貿易にかかわる異様な時代。誰にも頼れないかわりに、才覚、度胸ひとつで大金をつかむことができた時代であった。彼らから「女親分」と呼ばれた夏子は、彼らの上に君臨したわけではない。貧しかったが夢のあった時代の象徴だった。十二年におよぶ丹念な取材で掘りおこされた、すべてが崩壊した沖縄の失意と傷跡のなかのどこか晴れ晴れとした空気。大宅壮一ノンフィクション賞に輝いた占領下の沖縄秘史。
夢に現れた飛行機設計家・カプローニに導かれるようにして、設計家への道を歩んだ二郎は、関東大震災で助けた少女・菜穂子と軽井沢で再会し、愛を育む。だが、戦争と菜穂子の病いが、二人の人生に暗い影を落とす。実在の航空技術者・堀越二郎を主人公のモデルにした本作は、青年の飛行機にかける情熱と妻への深い愛を描く。全シーン・全セリフを一冊に収録!
朝鮮剣術家とむすぶ奇縁とは⁉
眉月に縁がある高麗の陸影を望む
対馬へと辿り着いた空也。
坂崎磐音の嫡子だと知った対馬藩の重臣から、
藩士の剣術指導を請われ、
道場でともに稽古をすることになる。
しかし、朝鮮の剣術家と立ち合う案を断ったことで、
藩からの追跡を受ける身に。
山越えの途中に立ち寄った杣小屋で偶然に出会った、
江戸弁を話す小間物商の男と同道することになるが……。
1:明日を向いて
2:道を歩けば
3:ふるさと
4:Amazing Grace
5:タイムリーパー
6:すべてのもの
7:1/6の夢旅人2002
8:明日へ
9:Body Beats
10:気ままな日曜日
11:A Whole New World/ホールニューワールド
12:■作者・編曲者からのメッセージ
本書は、教職課程における「教育の基礎的理解に関する科目」の一つに位置付けられている「教育の理念並びに教育に関する歴史及び思想」を学習するためのテキストである。
理想の教育を追求するうえで、その理念が重要であることは言を俟たないが、「理念」について学ぶことは実は難しい。私たちは目の前の教育実践を観察することはできても、その背後にある理念を同じように捉えることはできない。また、私たちは言葉を通して教育の理念について学ぶが、理念をもし単なる言説と見るならば、教育の現実とは無関係なものとなってしまう。教育の理念について学ぶ際に意識すべきことは、それを教育の現実を変える可能性を持つ力として捉えることである。教育の理念と教育の現実との交わりは、過去の教育の「歴史」の中に豊富に見出すことができるため、本書は教育の理念を歴史的展開に位置付けて学習できるよう編集した。
教育の理念は、過去のさまざまな教育思想の中に見出すことができる。教育思想家や実践家たちは、それぞれが生きた時代背景や各自の課題意識の基に、子ども、教師、人間、社会、学校などに対する考察を重ね、理想の教育の在り方を提起してきた。先人たちの思索に学ぶことは、教育に対する読者の視野を広げる手がかりとなるであろう。また、教育の理念と歴史を学んでいくと、理念がその提唱者のみの問題ではなく、それを受容する人々の問題であることにも気づかされるであろう。教育の歴史の中には、ある理念が革新的な教育現実を生み出す一方で、理念がその提唱者の手を離れ失われていくこともあるからである。さらに、過去には教育思想家や実践家が教育の理念を掲げただけでなく、国家が示した教育政策上の理念も存在する。そうした理念が、教育の現実に何をもたらしたのかを学ぶことも、これからの教育の在り方を考える一つの材料となるはずである。
本書は第1部「西洋における教育思想と学校の歴史」、第2部「日本における教育思想と学校の歴史」、第3部「教育の諸課題と学校」から構成されている。第1部と第2部は、西洋と日本における教育思想と学校の歴史を古代から近・現代に至るまでの時系列に沿って取り上げている。第3部は、現代社会の中で近年浮上している教育の諸課題に着目し、テーマ史的に内容を構成した。教職を目指す読者が、自らの教育観を問い直し、教育理念を形成していくための糧として本書を活用していただけたら幸いである。(「まえがき」より)
〈第1部〉西洋における教育思想と学校の歴史
第1章 前近代の教育思想と教育機関
第2章 人間教育の理念形成
第3章 近代公教育の形成
第4章 近代教授法の成立
〈第2部〉日本における教育思想と学校の歴史
第5章 新教育運動の生起と展開
第6章 伝統的社会における教育
第7章 近代学校制度と授業の成立
第8章 大正新教育の展開
第9章 国家主義教育と戦後の教育改革
〈第3部〉教育の諸課題と学校
第10章 変化する社会と学校の関係
第11章 教育における学校と家庭の役割
第12章 グローバル化と持続可能な社会
第13章 「教育の理念と歴史」を学ぶ意味