横浜から出現した10代の男性5人組、RADWIMPS(ラッドウィンプス)の1stアルバム。高校生“だから”“なのに”“らしく”というモノサシを叩き壊す彼ら。歌詞の内容が微笑ましい。
二十歳の誕生日を迎え、恋人となった志澤知靖と甘い日々を送る一之宮藍。だが祖父・清嵐の絵に長年固執し、また志澤と藍の関係を知る美術商・福田から脅迫めいた電話を受け、激しく動揺する。そのうえ、いわれのない贋作売買の容疑で志澤は警察に身柄を拘束されてしまい、なすすべもなく追いつめられていく藍に、福田は志澤の無事と引き替えにその身を差し出せと執拗に迫りー!?大人気『白鷺シリーズ』完結編。
1966年夏、ビーチ・ボーイズが発表したアルバム『ペット・サウンズ』は、現在までに総計900万枚を売上げ、ロックの歴史を変える名盤となった。しかし、それまでのハッピーなビーチ・ボーイズ像を覆すこのアルバムは、発売当初はファンやメンバーの戸惑いを呼び、やがてビーチ・ボーイズの、そしてリーダーのブライアン・ウィルソン自身の生き方を大きく狂わせ、崩壊させていくことになった。著者は十代の初め、幸福な少年時代が終わりを告げた時期にこのアルバムに出会い、世界への不安が消えていくのを感じた。チャイムのようなギター、天国に上り詰めていくようなヴォイスー。それからほぼ40年を超えてなお魅力を放つこのアルバムの一曲一曲に、著者はブライアン・ウィルソンの恋愛への憧れと挫折、父親との確執、引きこもり、麻薬、肥満、そしてそこからの奇跡的な回復という闘いのドラマを聴きとっていく。一枚のレコードに込められたアメリカ西海岸の青春の光と影を描き出したノンフィクション。
ハエトリグサ、モウセンゴケ、ウツボカズラ。むしたちをつかまえるしょくぶつがいる。ふしぎなしくみをもっている。どうやってつかまえるのだろう?どうやってたべるのだろう?むしをたべるくさのひみつをさぐってみよう。
閑職と厚遇ーすでに定着した地方公務員のイメージだ。しかし、現実は想像を超えている。その地方独自の特殊手当と充実が過ぎた福利厚生で、住民との給与格差は開くばかり。一日の実働2時間半の通称みどりのおばさんに年収800万円、公共バスの運転手に1300万円を支払う自治体もある。公務員の厚遇は、もはや異常だ。だが彼らに、自らの人件費が国や地方の財政を圧迫しているという意識はない。国が破綻する前に、公務員を弾劾せよ。
絶対絶命のアメリカはどこからカネを集めるのか?未曾有の金融危機は世界史を変える。大ヒット『サブプライム問題とは何か』待望の続編。
大学助手の蓮実秋祐は、いとこの袴田涼嗣と同居している。同い年のくせに、際限なく甘やかしてくる涼嗣に、秋祐は密かに恋をしていた。近すぎる距離があたり前になっていた二人だったが、涼嗣が恋人・理名との結婚を決めたことから事態は大きく動き始める。秋祐は涼嗣への想いにピリオドを打ち、離れる決心をするがー。
二〇五〇年、太陽活動の異常により人類に滅亡の危機が迫るなか、ネット上には“宇宙船をつくりませんか?”という怪しげなサイトが立ち上げられていた。詐欺とも思えるサイトの首謀者に接触するため、スタッフに応募した瀬河那由は、その人物が天文学者の神崎であることを知る。宇宙船を作るという無謀な計画に巻き込まれた那由は、父親と神崎とともに“ワールドエンド・スペーストラベル”を立ち上げるが…。待ち受ける難問の数々を乗り越え、宇宙船を作り上げることはできるのか?傑作長篇SF。
商品販売で稼ぐための大前提は「その商材に売れる要素があるか」だけ。本書は、すぐ売れる商材をいかに探し出し、いかに安く仕入れ、いかに販売するかを、先駆者である著者が初めて明かした実践書。
匈奴の侵攻に脅かされた時代。若き武帝・劉徹は、状況を打開するため、張騫を西域に派遣した。奴僕として生きてきた一人の漢。彼は、類稀なる武才を揮い、劉徹の前に突如その姿を現した。漢の名は、衛青ー。刮目せよ、英傑たちの物語を。慟哭せよ、天道を求めし漢たち。心せよ、北方「史記」ここに刊行!中国史上最大の史書を壮大なスケールで描く、待望の第一巻。
風俗チェーンの社長橋爪恭司が助けたのは、ヤバい客に殴られていた遠矢陸だった。カレシに言われ売りをやろうとしていたわりには無知な陸に、恭司はそのやり方を教えることに。恭司だけに「仕事」をする契約を結んだ陸は恭司に惹かれはじめる。一方恭司も、陸をかわいいと思い放っておけず…!?商業誌未収録作を収録した待望の文庫化。
国際関係を常に動態力学的に把握しようとする“ハートランドの戦略論”の全貌。地政学の祖マッキンダーの幻の名著。
ある寒い冬の日、売れない絵描きの部屋をたずねてきたふしぎな猫の魔法で、壁に描いた「窓」のなかでは、毎日暖かい春の風景がひろがる。そこに絵描きは思いがけないものを見つけ…(「春の窓」)。あなたを、知らぬ間に、身近な日常の空間から、はるかな空想の時間へと連れゆく、安房直子のメルヘン。「北風のわすれたハンカチ」「あるジャム屋の話」など、心がほぐれ、やすらぐ、十二作品を収録。
房総の海辺に土地を買ってしまった。「東京R不動産」ディレクターにして建築家馬場正尊が自分の体験をもとに提案する、素直な家づくりと「新しい郊外」生活。
壇ノ浦の合戦で入水した安徳天皇。伝説の幼帝が、鎌倉の若き詩人王・源実朝の前に、神器とともにその姿を現した。空前の繁栄を誇る大元帝国の都で、巡遣使マルコ・ポーロは、ジパングの驚くべき物語をクビライに語り始める。時を超え、海を越えて紡がれる幻想の一大叙事詩。第19回山本周五郎賞受賞作。