幼少期から祖母に預けられ、家庭の雰囲気というものを知らずに育った洪作は、高校受験に失敗し、ひとり沼津で過ごす。両親がいる台北に行くべきだという周囲の意見をかわし、暇つぶしに母校へ柔道の練習に通ううちに、「練習量がすべてを決定する柔道」という四高柔道部員の言葉に魅了され、まだ入学もしていない金沢へ向かう。-『しろばんば』『夏草冬涛』につづく自伝的長編。
糖尿、血圧、動悸、肥満、さまざまな痛み、炎症、更年期、不眠、アトピー、ガン…みんな「体に溜まった水分」が原因だった。
近代的なスタイルの国語辞典の第1号『言海』は、「読める辞書」としても絶大なる人気を誇ってきた。語釈には「堂々めぐり」がほとんどなく、意味の本質に迫るキリッとした名文づくし。とりわけ動物・植物・鉱物などの語釈がシブい。ユーモアすら漂う。明治時代の俗語もまじり、方言などの注記もある。用例も豊富で、古典のアンソロジーのような一面も。巻頭の「語法指南」は日本最初の近代的な文法書として愛用された。明治のことばの辞典として、また古語辞典としても役に立つ。国語辞典として使うための詳しい解説つき。縮刷版(明治37年)の内容をそのままの大きさで覆製。
韓国での激しい街頭デモの映像や、サッカーW杯時の熱狂ぶり、そして北朝鮮に関する様々な報道。私たちの周りにある朝鮮半島についての情報はいつも刺激的だ。また、それをめぐる議論もいつも熱い。ある人は朝鮮半島の人々の言動を嫌悪を込めて批判し、またある人は、同じ朝鮮半島の人々とのバラ色の未来を熱心に語る。なぜ朝鮮半島については、ほかの国々や地域を論じるときのように、冷静に議論できないのだろうか。本書は、そんな私たちと朝鮮半島の間にあるこじれた問題の構造を一つ一つ解き明かし、問いかける。あなたは朝鮮半島をどう見るのか、と。
年収1000万円を超えるのはいつ?のぞいてみたいあの人気企業のやりがい、給料、昇進、社風、人間関係…。第一線で活躍する各社96人に280時間徹底取材。
22人の男女を乗せて、観光船セレーネ号は、月の渇きの海を疾駆していた。細かい塵におおわれた、風も波もない月の海原やそびえたつ岩山に、乗客はみな感嘆の声をあげる。だが、その船を突然の地殻変動が襲う。一瞬のうちに船は、塵の海のなかに沈んでしまった!ふたり乗りダストスキー以外に近寄るすべのない塵の海に沈んだ船を、いかにして援助するのか?息づまる救助活動を迫真の筆致で描いた、巨匠の長篇。
脳を柔らかくする水平思考推理ゲーム。発想力を鍛える知的ゲームを87問収録。
「34の公式」で文法の基礎がしっかりマスターできる。中国語初級者にぴったりの「やさしく、わかりやすい」解説。文法用語にふりがな、中国語例文にカタカナ付き。「使いこなしのヒント」「ちょっと復習」コラムで、頻出語法のチェック、知識の整理ができる。書いて覚える練習問題で、漢字も自然に身につけられる。CDには例文と解説を収録。聞くだけで初級中国語の総復習ができる。
ユーミンのベストと同時期に発売された中島みゆきのベスト盤。本盤は、今までTVドラマや映画などで使われた曲ばかりを集めている。98年当時で10回目を迎え、以降不定期開催となった“夜会”のテーマ(9)はいつ聴いても感動。
角川書店がプロデュースする新作アニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』の主題歌を収録した、平野綾の2ndマキシ。抜群の演技力で今回、主役涼宮ハルヒを担当している彼女の、伸びやかなヴォーカルが楽しめる。
「何かを手に取る時。大きなものからささやかなものまで、いつでもちゃんと向き合って、きちんと見つめることにしています」。かわいい生活。の連載エッセイで人気の柳沢小実さんの書き下ろし!大人かわいい物との暮らしが一冊の本になりました。
「会社法」は、わが国の「会社法制の現代化」を図るため、中小会社法制の総合的な見直し、株式会社における定款自治の範囲の拡大、合併等の組織再編行為に係る規律の一層の合理化等、会社に関するさまざまな制度の在り方について、従来の規律を体系的かつ抜本的に見直し、現在の社会経済情勢にふさわしい会社法制の構築を目指すものであり、これにより、経済を支える基本的な仕組みとしての会社制度がより合理化・国際化され、活用しやすくなることが期待される。本書は前著「一問一答 新・会社法」の刊行後、会社法の施行を迎えるまでの間に寄せられたさまざまな実務上の質問等を踏まえ、「会社法」の趣旨・内容を一層理解いただけるよう、より具体的・専門的な主要論点についての解説を試みるものとして、執筆したものである。
映画はいったいどこで見るべきものなのだろうか。ホームヴィデオの普及以降一般的になった、個人的な鑑賞は、果たして映画の本来的な姿から遠ざかってしまったものなのだろうか。本書は、黎明期から今日までの一一〇年間の上映形態を入念にたどりながら、映画の見かたが、じつは本来、きわめて多様なものだったことを明らかにする。作品論、監督論、俳優論からは到達し得ない映画の本質に迫る試みである。
応化十六年。内戦下の日本。佐々木海人大佐は孤児部隊の二十歳の司令官。いつのまにか押し出されて、ふと背後を振り返ると、自分に忠誠を誓う三千五百人の孤児兵が隊列を組んでいた。そして、戦争を継続させているシステムを破壊するため、少女だけのマフィア・グループ、パンプキン・ガールズをつくり、欲望と感情の赴くままに世渡りをしていく月田椿子。少年少女の一大叙事詩。