中国政府は「二〇一〇年までに直面する十大危機」の一つとして「エイズの脅威」をあげている。「国家の存亡に関わる」とまで表現されるこの脅威のはじまりは、「売血」と「麻薬」による感染の劇的な拡大で、人口の数十%が感染した“エイズ村”さえ続出していた。政府が打開策をとる一方、凄まじい差別・偏見に苦しむ感染者自身も、HIV/エイズへの正しい知識を普及し、「差別を取り除かないかぎり、共生はかなわない」と、自ら劇団をつくって、訴えはじめた。本書はその経緯を取材し、NHKスペシャルとして番組を制作した著者たちによる渾身のドキュメントである。
猫にもエイズが発見された!一九八七年に発表されたニュースが世界を驚かせた。人間からうつったのか、人にもうつるのか…様々な憶測が飛び交うこととなったが、その後の研究で、猫のエイズウイルスこそ、人には感染しないものの、すべての動物エイズウイルスの原型に近いものであることがわかった。さらに猫のウイルス研究を通じて、生物とウイルスの奇妙な共存関係やかけひきが解明され、人と動物の関係、人の住環境、環境破壊などについて深く考える機会となった。本書では、猫とそのウイルスを長年研究してきた著者が、猫好きの立場から、最新の研究成果、予防、治療方法等をていねいに解説し、この病気と正しく向き合うためのすべを教えてくれる。
本書は、一冊で最新のエイズの科学情報が総合的にわかる本です。エイズについての最新の科学・医学的知見を一般の読者や学生を対象に、海外の最新情報も取り入れながらわかりやすくまとめています。
エイズに負けるな!栄養つけて生きのびろ!薬物療法と相補的に栄養療法を行うことで、二次感染症による致死的な栄養障害を改善できる。豊富な実践例と実用レシピで、「死に至る病」という観念を覆す。
エイズが勿然と現れて猛威をふるい始めてから20年が経った。その間、科学者、医学者のなみなみならぬ決意により、異例の速さで、病原体(HIVウイルス)が確定され、その遺伝子の全貎が明らかにされた。本書では、病気の発見からこれまでのエイズ研究の歴史、それがもたらしたさまざまな社会的事象(感染者に対する差別、薬害エイズ問題、性に対する意識の変革)、さらに感染妨止の鍵となるべきワクチン開発への取り組みなど今後の展望についても語られる。
エイズが発見されて既に15年以上の歳月が経過しているが、…来世紀になってもエイズが克服できるか否かは疑問視されている。一方、マスコミは次第にこの問題に興味を失いつつあるにも拘ず、日本ではエイズ罹患者の数は確実に増加しており、その予防手段を全く講じていない現在の状態は、やがて爆発的な蔓延をひき起こす要因であることも留意すべきである。そこで、啓蒙の意味を含めてあえて本書を世に送り出した所以である。
わかりやすいドキュメントマンガ「キング・アガリクス」を併載し内容一新、感動をビジュアルで体験できます。
あらゆる危険をかえりみず、エイズ問題の隠された醜悪な全貌を明らかにする著者が登場した。コードワード=最高機密文書に婉曲に表現されている意味を読み取り、八年の歳月をかけて本書は書き上げられた。エイズウイルスはなぜ、どうやってつくりだされたのか。信じがたいほど長期にわたって、政府、医療関係者、製薬会社、そして世界保健機関さえもが隠し続けてきた恐るべきエイズウイルスの真相。そのすべてが、ゲイリー・グラム博士の勇敢な行動によってついに解き明かされた。全米が凍りついたノンフィクション。
本書は、医学生物学的基礎研究、疫学と自然史、ワクチンの発見と開発および他の予防戦略、HIV感染とその合併症の治療法の発見と開発、小児HIV疾患の5領域において、NIAIDが実施している多数の研究活動の概要を示します。