2019年12月、世界のリーダーに影響力を持つ「世界経済フォーラム」が発表した「ジェンダー・ギャップ指数」で、日本は前年度より順位を落とし153カ国中121位だった。長年ジェンダー問題について取材・執筆・実践に取り組んできた著者が、世界の取り組みを紹介しつつ「日本で男女格差が縮まらない理由」を考察、国内の成功例を挙げながら、次世代のためにできることを提案する。
ジェンダー平等を日本で早く実現したい。それにはまず、メディアが発信する記事から見直さなければならないー。この本は、現役の新聞記者やフリージャーナリストの強い危機感から生まれたものです。今やSNSや広告、宣伝などで誰もが発信者になる時代、ジェンダー表現のリテラシーを高めることは必須。その手引き書的な一冊です。
性的同意も、SOGIも、ジェンダーも!最新の性のトピックを、マンガでわかりやすく解説!
ともに考えていくために…大学生の視点からのジェンダー「超」入門!ジェンダーを勉強したら、イクメンにならないといけないんでしょ?日本はLGBTに寛容な国だよね?フェミニズムって危険な思想なんでしょ?なんでジェンダーのゼミにいるのに化粧してるの?性暴力って被害にあう側にも落ち度があるんじゃない?-「ジェンダー研究のゼミに所属している」学生たちが、そのことゆえに友人・知人から投げかけられたさまざまな「問い」に悩みながら、それらに真っ正面から向き合った、真摯で誠実なQ&A集。
「ジェンダー平等」がSDGsの目標に掲げられる現在、大学では関連の授業に人気が集中し企業では研修が盛んに行われているテーマであるにもかかわらず、いまだ差別については「思いやりが大事」という心の問題として捉えられることが多い。なぜ差別は「思いやり」の問題に回収され、その先の議論に進めないのか?女性差別と性的少数者差別をめぐる現状に目を向け、その構造を理解し、制度について考察。「思いやり」から脱して社会を変えていくために、いま必要な一冊。
「女らしさ」/「男らしさ」、「女であること」/「男であること」の意味は普遍的でも不変的でもない。ジェンダー・イシューに対して歴史学はどのようにアプローチしてきたのか、西洋ジェンダー史の視点から考察する。ジェンダー秩序からの解放が求められている今だからこそ、手に取ってほしい一冊。
いまだに不当な性差別や性暴力がはびこる現代社会。何が問題で、その解決には何が必要なのか。本書はその答えを追求し、徹底して論理的に考えます。人はなぜ、女か男かという性別にこだわるのか。その“分類”をいかに意味づけ、社会制度に組み込んでいるのか。“分類”する実践に着目する今までにないジェンダー論入門。
内発的開発という自立の道。カトマンズ盆地のネワールは、カースト制とジェンダー構造が根強い。本書は、女性自助組織ミサ・プツァの活動から、自立を模索する女性たちの姿を描き、震災とパンデミックという多重災害の中で揺れる、女性たちの立ち位置に迫る。
知らぬ間に「母親ペナルティ」「父親ボーナス」を与えていませんか?膨大な研究結果と事例から、ハーバード大教授らが導き出した実践的な処方箋。人的資本経営、ESG経営のための1冊。
政治・経済分野の「パリテ」を達成し、さらに同性婚や生殖補助医療、氏の選択にまで法制度を広げた国、フランス。フランス人権宣言と憲法の歴史的展開、そして今に至るまでのフランス政策動向を丁寧に追いつつ、日仏の比較法的検討を通じて、日本のジェンダー平等実現に向けた法・政治分野の課題を提示する。
一〇〇年前から、市川房枝は女性の地位向上を訴えた。いまよりさらに男尊女卑、性別役割分業意識が強い時代にあって、どのように社会を動かそうとしたのか?そして今、彼女の願った男女平等は、達成されているのか。戦前は平塚らいてうと組んで、女性の参政権を獲得する運動をはじめ、戦後は、参議院議員として、女性差別撤廃条約批准を推進させ、男女雇用機会均等法の成立を後押しした。戦前の米国行き、ILO事務所勤務、独立して婦選活動、終戦後の公職追放、六〇歳直前で参議院初当選、八七歳で全国区トップ当選ー働く女性のトップランナーとしての市川房枝八七年の生涯をたどる。
小説は、感情と親しいが、分析や主張にも強い。フェミニズム・ジェンダー研究の意義や成果を解説する“理論篇”。テーマごとの問題意識と作品を紹介する“項目篇”。文学研究の現在を知り、小説の豊かさを知ることができるガイドブック。
この違和感、私だけ?!40代、双子の父。フェミニズムに向き合う文筆家が、自己矛盾も罪の記憶も正直に、生活を綴る。
歴史・文化・社会的に形成される男女の差異=ジェンダー。その差別には近年批判が強く集まる。本書は、実証経済学の成果から就業、教育、歴史、結婚、出産など様々な事柄を取り上げ、格差による影響、解消後の可能性について、国際的視点から描く。議員の女性枠導入=クォータ制が、質の低下より無能な男性議員排除に繋がる、女性への規範が弱い国ほど高学歴女性が出産するなどエビデンスを提示。旧来の慣習や制度を問う。
困難な状況に置かれた人々を生み出す社会の矛盾に目を向け、当事者主体の支援を展開しながら、人々を抑圧する構造の変革をめざすソーシャルワーク。だが、その本質を失いかけているといわれて久しい。ソーシャルワークはなぜ視野を狭め、非政治化したのか。フェミニズムとジェンダーを通して、ソーシャルワークを批判的に検証し、その変革への糸口を示す。