農村における男女共同参画社会実現のために。「生活改善普及事業は、女性農業者の地位をどこまで向上させたのか」を実証的に追求した労作。農村が、都市生活者にとっての真にゆたかな「ふるさと」となるための理解と、新しいビジョンや諸施策策定のための基本的必読書である。
文豪イプセン『人形の家』のノラが自立して130年後のノルウェー現地ルポ。
この錯綜の時代にこそすぐ役立つ!究極の「生き方」教科書。本書には、抽象論は一つもない。すべて、現在および未来への具体的・実践的提言である。
はじめに
序章 女ことばという不思議
女性の言葉づかいは千差万別/ルールとマナー/習得することば/翻訳の世界/女らしさ以外の価値/ 「最近の」言説/言語行為/言語イデオロギー/言説が構築する/○○について語る/歴史的言説分析/積み重なる価値
第1部「女らしい話し方」 規範としての女ことば
一章 マナー本は鎌倉時代からあった
況して婦人は静かにして奥ゆかしきこそ/女訓書の流行/女子庶民の手習い/男尊女卑から「つつしみ」へ/維新後も変わらない女訓書/嫁・妻から女性国民へ/ 「女は話すな」と「言うべき時は言え」/現代でも有効な規範
二章 ルールはどのように強化されるのか
起源としての女房詞/女房詞への憧れ/式亭三馬の笑い/男も使う/ 「男は使うな」/女房詞と女訓書/女房たちの創造性
第2部「国語」の登場 知識としての女ことば
三章 男ことばの特別な男らしさ
国語イデオロギー/東京基準の標準語/東京語もいろいろ/言文一致論争の不思議/男女の話し言葉は異ならない?!/ 「男の国語」/国語の隠れた男性性/口語文典と国語読本/書生言葉/ 「たまへ」と「てよ」「だわ」/ 「男ことば」は特殊扱い
四章「女学生ことば」誕生
女学生のセリフ/学問する女への苛立ち/書生言葉の女子学生/ 「てよだわ言葉」/ 「遊ばしやがるんだとさ」/言文一致小説/ハイカラに/ 「てよだわ」の普及/軽薄さ/女学生ことばの定着/めす猫も「てよ・だわ」/性の対象となる/セクシュアリティ/標準語のセクシュアリティ/女学生ことばの力/ジェンダー化し国民化する/ 「よくってよ」小説/内なる他者、女性国民/女の創造性を取り込む/ 「国語」と「国民化」
第3部 女ことば礼賛 価値としての女ことば1
五章「女ことばは日本語の伝統だ」
日本を背負う言葉/起源は女房詞と敬語/天皇制と女房詞/起源の捏造・伝統の創造/日本の誇り「女ことば」/国語の守護者/植民地政策/ひとつではなかった国語/日本語の優秀さの証/女ことばへの賞賛/ナショナリズムの時間的矛盾/変われない女ことば/戦後も続いた伝統化/女性の言葉の乱れが気になる
六章「日本語には女ことばがある」
女性の言葉と兵隊の言葉/言葉の性差/ 「例外」として/女学生ことばも国語/女性用という但し書き/女ことばは標準語だけ/ 『アサヒ読本』の性別/歓迎された女の国民化/銃後の守り/家族国家観/総動員体制と国語の性別/特定の任務
第4部「自然な女らしさ」と男女平等 価値としての女ことば2
七章「女らしさ」と女ことば
占領政策と男女平等/ 「女ことば」批判/ 「女ことば」擁護/社会的な・自然な女ことば/男女平等から「女ことば」を守る
八章 日本語には、なぜ女ことばがあるのか
「国語の性別」を教え続けた教科書/天皇制国家から切り離す/墨塗りされない部分/ 「ぼく」と「わたし」の教科書/国語学者と人権意識/天皇制を破壊する男女平等/家族国家観の危機/生き延びた女ことば
おわりに
図版出典一覧
「女性が幸せにならなければ、日本は平和にならないと思った。男女平等は、その大前提だった」10年間日本で育ち、アメリカで終戦を迎えた著者は、22歳の若さで日本国憲法GHQ草案の作成に参加、現在の人権条項の原型を書いた。文庫化に際し、ジョン・ダワーの寄稿を増補。
結婚って、超ハッピー?それとも地獄?男の実態、女の言い分を30代女子の人気作家が痛快レポート!同棲→結婚でわかった、甘くて苦い男と女の真実。
労働政策や社会保障政策の改革に次ぐ改革は、果たしてわれわれの将来の生活にいかなる影響を与えるのか。さまざまな課題は密接に関連し合い、日常の生活に影響を及ぼしている。本書は、そうした現状を的確に捉え、基礎知識と問題点を、体系的に具体的に読者に理解してもらうことを目的として編集。最新の制度改革と課題に対応した待望の第3版。初学者はじめ、一般生活に役立つテキスト。
仕事とプライベートをバランスよくこなしている管理職の事例を知り、実践するための力が身につきます。科学的なアプローチから男女の脳の違いを理解し、上司や部下とのコミュニケーションをスムーズに進めることができるようになります。管理職を自分のキャリアに活かし、次のステップにつなげるための方法を学べます。
時に不祥事やミスなどから批判の対象になる公務員だが、地道に社会を支えつつ同時に変化を促す素晴らしい仕事だ。豊富な経験を元に、その醍醐味を伝える。
日経サイエンスとサイエンティフィック・アメリカンの掲載記事からSDGs(持続可能な開発目標)のテーマに関連した内容をピックアップ!研究者やジャーナリストが書いた英語を日本語と読み比べながら私たちを取り巻く課題を理解し、考えるヒントをつかみます。
大学・大学院など高等教育機関における理系分野の女性学生の割合は、OECD諸国で日本が最下位。女子生徒の理科・数学の成績は世界でもトップクラスなのに、なぜ理系を選択しないのか。そこには本人の意志以外の、何かほかの要因が働いているのではないかーー緻密なデータ分析から明らかになったのは、「男女平等意識」の低さや「女性は知的でないほうがいい」という社会風土が「見えない壁」となって、女性の理系選択を阻んでいるという現実だった。日本の男女格差の一側面を浮彫りにして一石を投じる、注目の研究報告。
『ハーバード・ビジネス・レビュー』100年の歴史を踏まえ、「これからの100年」を生き抜くための普遍的な論点を提示
50年にわたる在住経験で体感した北欧ジェンダー先進社会の理念と実践。
自らの意識を変革しつつ子と向き合う育児の真髄
「育児に携わり、日々、子どもが成長する様子を見届ける生活は、このうえなく楽しいものでした。それを可能にしてくれたのがスウェーデンの社会なのです」
そんな社会に50年間暮らし続けた著者は、自らの子育てを振り返って、スウェーデンという国の「男女平等原則が大きく影響した」としている。著者が日本の父親に対して育児をすすめるのは、それが「幸せなこと」であるからだ。彼の妻はスウェーデン人でプレスクールの園長。それゆえ、一般の保護者よりも育児というものが身近にあったのだろう。日々の営みのなかで家族の「幸福」に焦点を当てているところが本書の特徴となっている。
1960年代より欧州社会は「男女共同参画」を発展的な課題として受け入れ、多様な人々が暮らしやすい環境を模索してきた。そのような社会的うねりのなかで、父親たちは真っ直ぐな眼差しでその変化を見つめてきた。他者のケアに携わっている人は「無意識にもっている偏見」を常に問い返される。そのよき例として、「プレスクールのビデオ観察」についても触れている。この観察は、子どもと向き合うトレーニングを積んだ人たちでさえ、男女役割分担という思考の枠組みから解放されていないことを示していた。だからこそ、私たち一人ひとりもそのことを意識しようと著者は言っている。
「男・女らしさとは何だろう?」、「子どもたちとどのように接するの?」--後半では、子どもと過ごした日々から得られたヒントが示されている。読み進めれば、読者自身の日常がそこに重なっていくだろう。示された言葉は、家族と向き合った時間から紡がれた「本当に大切なもの」ばかりだ。だからこそ、その思いが私たちを優しく包んでくれる。
結びとして掲載された「スウェーデンの子どもたちへの調査結果」において子どもたちは、大人に対して語りかけている。「スウェーデン社会の選択は成功であった。私たちの声こそが、希望ある未来を切り開いた社会である!」(株式会社アネビー 藤井薫)
本書は、長年、非正規・ワーキングプア・ワークライフバランスなど、特に女性キャリア研究に打ち込んできた著者がさまざまな現場取材や研究プロジェクトで明らかになった問題と提言をまとめた野心作です。
コロナ禍でより顕在化した性暴力、男女不平等社会の実態
性暴力被害者の実態を社会に伝え、性暴力が生じるメカニズムを解明するとともに、性暴力のない社会を目指ために、私たち一人ひとりがどう取り組んでいくべきか……。
セクシャル・ハラスメントや性暴力問題に関心があったり、深刻な悩みを抱えている全ての人たちに強くお勧めします。
【目次】
はじめに
第1章 追い込まれる女性たち
1 女性を直撃したコロナ渦ーDVとその実態
2 ドメスティックバイオレンス(DV)とは何か
3 コロナ下で増加するDV相談と「DV相談プラス」
4 DV被害者の支援
第2章 性暴力被害者支援のために
1 「性暴力救援センター 日赤なごやなごみ」の設立
2 長江美代子さんのお話
3 片岡笑美子さんのお話
4 なごみの活動からわかったこと
5 女性のための女性による相談会
6 共依存という問題
第3章 三万八三八三件の被害者から見えてきた性暴力の実態
1 性暴力とは何か
2 ある性被害者の証言
3 アンケート調査の結果から見えてきたこと
4 刑法の改正と今後
5 強姦神話と不十分な被害者への支援
6 声を上げた被害者たちによって変化が始まっている
第4章 職場における性暴力
1 セクシャル・ハラスメントの規制
2 増える就活セクハラ
3 実態調査の結果から見えてきたこと
4 NHKのアンケート調査の結果から見えたこと
5 男性の被害者の経験から見えてくるもの
6 セクハラは男性問題
第5章 男女不平等社会とDV・性暴力
1 平成は失われた時代だったのか
2 コロナ渦が浮き彫りにした男女不平等社会日本
3 性被害による社会的・経済的損失
4 幼少期の被害がその後に与える深刻な影響
5 「助けて」と言える社会へ
あとがき
参考文献
付録 相談先一覧
ノルウェー語を学びながら、ノルウェーの社会、文化、歴史、国民性など多面的に触れ、理解してもらうために18のテーマを各課で学べるようにしました。各課はノルウェー語テキストと日本語訳、単語リスト、文法解説と練習問題で構成されています。複数課おきにテーマ別の語彙のコーナーも設けました。「ノルウェー愛テスト」や「コラム」で息抜きもしつつ、テキスト、語彙、文法解説、練習問題でノルウェー語の読解力・表現力の基礎を完成させましょう。初中級者対象。
世界経済フォーラムが公表する男女平等度の指標で、日本はG7最下位、世界でも最低レベルが続く。根本原因を地域から探り、底上げできないかーー。フォーラムに準じた手法で、47都道府県ごとに分析し、政治、行政、教育、経済の4分野で強みや課題を可視化した。データや現場取材から誰もが生きやすい社会へのヒントを示す。
はじめにーー都道府県版ジェンダー・ギャップ指数が目指すこと……………三浦まり
第1章 ジェンダー・ギャップを可視化するーー世界の中の日本、そして地域へ
第2章 都道府県ごとの特徴を知ろうーー2024年版指数が映す「強みと課題」
第3章 日本国内の変化の兆しーー自治体、企業、若者、新聞社の挑戦
コラム 誰もが自分らしく歩める地域に……………赤間早也香
第4章 海外の現状ーー北欧と東アジアは今
おわりにーー地域から、この国のジェンダー平等実現を……………山脇絵里子
関連サイト紹介