1971年、ゴムボートによる大アマゾン全流6千キロの探検行に成功した著者は、この地球規模の原始風景と太古さながらの生活形態を続けるインディオ・マチゲンガ族に惹かれ、トウチャンと命名したインディオ一家との親しい付き合いが始まった。そして13年、歳月は文明に憧れる6男2女の子供たちのうえにどのように流れたのか。アマゾンの森の奥深くからトウチャン一家は、不必要なものを身に付けすぎたわれわれ“文明人”へ警鐘を鳴らし続ける。
満州帝国成立のころ、アマゾンにもう一つの王道楽土建設を夢みた日本人がいた。日本の開戦でその夢は潰えたが、以来、彼らは深くこの地に根を下し、アマゾン社会に溶けこむことになる。彼らを初めとする一万人のアマゾン日本人の足跡を辿りつつ、アマゾンの歴史、この地域での暮らし方のノウハウ等を紹介する本邦初めてのルポ。
世界の海を潜ったクストーが、大アマゾンに挑む-世界中の淡水の20パーセントを有する大河、地図に空白のまま残された広大な森林、図鑑に名もない無数の動植物、そして、いまだ原始を生き続ける部族、黄金に狂い、コカインに犯される男たち-これは、地上最後の野生が人類につきつける告発のメッセージである。
16歳の少女シェバは、父さんとともに、未知の部族を求めてアマゾンの奥地へ分け入った。蒸し暑い密林、道なき道…。幻想的なジャングルを夢みていたシェバにとって、そこは悪夢の世界だった。やがてシェバたちが、インディオの少年マヤクの案内で探しあてた部族、それはダムを築き、ピラミッドを建てた高い文化をもった未知の部族だった。はじめは心を閉ざしていたマヤクも、しだいにシェバには心を開きはじめ、少しずつ部族の秘密を語りだす。そして新月の夜、月追いの祭のさなか、アヤママ鳥の不吉な予言が…。夢と現実がおりなす熱帯の夜の悲劇。1984年、ドイツのすぐれた冒険小説に与えられるフリードリッヒ・ゲルステッカー賞を受賞。
本書は神話伝説にまとめられてはいるものの、むしろアマゾン奥地に住む人たちの生活そのままともいえます。あの広大な森林に、けものや鳥、魚、木、草や花々と同じに溶け込み、自然と調和を保ちつつその一員として生きているピロの人たち。その人たちが何を喜び、何を悲しみ、何を敬い大事にし、また何を恐れ、何を嫌っているか、この書は語っています。
20世紀を目前にひかえたブラジル。ジャーナリストの主人公ドン・ルイス・ガルベスはとある熱帯の夜、男に追われて情婦の寝室の窓から逃げだし、はからずも、暴徒に襲われかけていたボリビア大使の命を救うことになる。その日からガルベスの一生は百八十度、転回する。貴族的なラテン美女と、愛に飢えたカトリック修道女、そして、気性の激しいフランス人オペラ歌手ーこの三人の女を従え、アマゾンの皇帝となることを夢見て、ガルベスはいまだ地図もないアマゾンのゴム王国の奥の奥へと踏みこんでゆく…。
壊滅の危機に瀕するブラジル・アマゾンの「緑の魔境」。収奪と圧殺の歴史のなか、先住民インディオはどう生きてゆくのか-。緊急フォト・ルポ
アンデスの水源から大西洋まで6800キロ、大アマゾン川を世界で初めて完漕する中で、激流、苦難、原住民、ゲリラ、麻薬密売人、仲間のトラブル…すべて痛快な読み物に仕立て上げた稀有な冒険の記録。
多様な動植物が生きるアマゾン川流域の世界。そのユニークな生態や川の表情と、自然環境に適応しつつそこに生きる人たちの生活を、長年ブラジルでの現地調査を重ねてきた著者2人が語り、同時に環境を破壊し、人々の暮らしを脅かす開発や経済のあり方を指摘しながら、未来に向けて日本そして世界は何をなすべきかを問う。
熱帯雨林にはなぜおびただしい数の生物が存在するのか?そこでは、地球上で最も多種の生物が、相互に依存しあいつつ、豊かな生態系を構築している。その生態系の裏面には、生物進化の歴史がある。生態学・進化学の最新の知見から、熱帯雨林アマゾンの多様性を一つ一つ解き明かし、あらためて我々とのかかわりを考える本格的な熱帯雨林の入門書。
混沌の恍惚、ラテンアメリカへ。ドラムをかついで南米大陸を滑り落ちる。人種も国境も政治も宗教も超え、人の心とセッションする“オイラ”の愉快・痛快丸かじり冒険譚。
度しがたい辺境中毒患者が、仕事も家庭もおっぽり出してアマゾン最奥地へ単独行。太古の自然に抱かれて初めてわかった人間と自然の原点。
地球の運命をにぎる世界最大のアマゾン熱帯雨林の危機。大自然の魅力・開発の実態・インディオの生活など、秘境6000キロを現地取材・緊急レポート。