・かつて“ヒステリー”とよばれた疾患である機能性神経障害(FND) は、老若男女問わず罹患しうるという疫学面、“機能性”を中核に置く用語面、病型や合併病態についての認識など、変革が起こり続けている。
・FNDに対する治療の進歩は近年特に顕著であり、現状は脳神経内科医、リハビリテーションが二本柱となっているが、心理・精神科的対処も含めた集学的治療の今後の発展が望まれる。
・本特集では、多くの診療科の医師に知っていただきたいFND診療・研究の最新動向について、COVID-19の後遺症として報告されているなかに多数のFNDが紛れている状況について論じる。
■機能性神経障害(FND;ヒステリー)診療の近年の革命的変化ーーCOVID-19の影響も踏まえて
・はじめに
・FNDの歴史と近年の革命的変化
〔key word〕機能性神経障害(FND)、ヒステリー、転換性障害
・機能性筋力低下
〔key word〕機能性神経障害(FND)、機能性筋力低下(FW)、陽性徴候、協働運動、能動的運動
・機能性不随意運動
〔key word〕機能性不随意運動(FMD)、機能性振戦、機能性ジストニア(FD)、機能性ミオクローヌス、機能性チック様行動
・心因性非てんかん発作ーー脳神経内科医・精神科医のための実践的アプローチ
〔key word〕失神、BPS-3Ps、長時間ビデオ脳波モニタリング、機能性神経障害、解離症
・新型コロナウイルス感染症後遷延症状およびCOVID-19ワクチン接種とFND
〔key word〕機能性神経障害(FND)、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)、ワクチン、遷延症状
・FNDと神経生理
〔key word〕機能性神経障害(FND)、機能性運動障害(FMD)、神経生理検査、陽性徴候
・脳神経内科医によるFNDの治療
〔key word〕陽性徴候、発症機序、予測誤差、治療同盟
・FNDのリハビリテーション
〔key word〕機能性神経障害(FND)、運動障害、リハビリテーション、患者教育、疾病利得
●TOPICS 神経精神医学
・脳卒中後うつ病とアパシー
●TOPICS 放射線医学
・高輝度放射光の医学・医療分野への応用
●連載 細胞を用いた再生医療の現状と今後の展望ーー臨床への展開(18)
・角膜再生医療の最先端
〔key word〕角膜上皮幹細胞疲弊症(LSCD)、培養上皮細胞シート、iPS細胞
●連載 ケースから学ぶ臨床倫理推論(9)
・モラルディストレス:医療現場における倫理的苦悩
〔key word〕倫理的葛藤、医療管理、医療資源、感染症対策、終末期医療
●連載 イチから学び直す医療統計 【●はじめに】
・医学研究に統計学は必要?
●連載 イチから学び直す医療統計(1)
・医学研究データの特徴とまとめ方
〔key word〕医学データ、データの特性、代表値表現法、図示表現法
●連載 司法精神医学への招待ーー精神医学と法律の接点(4)
・裁判員制度における精神科医の役割
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
コロナ禍以後の新たな時代を生きるためのヒントを学ぶ教科書、
京都大学の教員たちによる人気オンライン講義シリーズ「立ち止まって、考える」が待望の書籍化。
外出自粛要請は正当化できるのか?
限られた人工呼吸器を誰に配分するか?
ワクチン接種は義務化すべきか?
大型クルーズ船停留措置、ワクチンの優先接種、医療資源の配分、ロックダウン……パンデミック下で引き起こされた様々な難問について、当時どのような議論がなされ、今後どのように議論していくべきなのか。
危機的な状況のなか行われた、これからの公衆衛生(感染症対策や健康増進のための予防活動)について議論するための特別講義を収録!!
■著者紹介
児玉 聡(こだま さとし)
京都大学大学院文学研究科教授。専門は倫理学。
著書に『実践・倫理学』(勁草書房、2020年)、『タバコ吸ってもいいですか』(編著、信山社、2020年)、『正義論』(共著、法律文化社、2019年)、『終の選択』(共著、勁草書房、2017年)、『功利主義入門』(ちくま新書、2012年)、『功利と直観』(勁草書房、2010年)ほか。
■京都大学人社未来形発信ユニット 立ち止まって、考える
ーーパンデミック状況下での人文社会科学からの発信
「人文・社会科学の立場から、立ち止まって考える機会を提供する。
新型コロナウイルスによる「非常事態」が何を意味するのか、国内外の社会状況が慌ただしく変化する中で、少しだけ立ち止まって考えることも必要ではないでしょうか。人社未来形発信ユニットは、時間的・空間的なスパンを長くとって、物事を掘り下げて考えようとする人文・社会科学の立場から、みなさんに立ち止まって考えていただくきっかけを提供したいと思い、「立ち止まって、考える」という一連の企画を立ち上げました。」
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は2019年12月に中国の武漢で発生し、世界的大流行をもたらした。本書は,国内での第1波(2020年3月から5月にかけて)から第2波にかけて,この未知の感染症でわかった知見をまとめる事を目的に企画された。現在COVID-19についてわかっている病態・診断・治療について,最前線の医師らが解説する。
国内初"新型コロナ専門"病院として注目を集める大阪市立十三(じゅうそう)市民病院の、
職員と患者を守る対応マニュアルを大公開。
感染症の専門でもない一般の急性期病院がコロナ専門病院になったとき、
どのような対策を立て、実践したのかわかる。
全科病棟に対応しており、感染拡大の波に備えて緊急出版!
感染対策、体制の見直しを行う医療機関、介護施設の教育、研修ツールとして必読の一冊
COVID-19専門病院の全体像
患者の入院〜退院時の対応
感染防止対策
職員の健康管理
患者対応に関するQ&A
COVID-19対応 そのまま使える資料&チェックシート
COVID-19=新型コロナウイルスとは、私たちにとって何だったのか? この3年間、たくさんの失敗をした。挫折もあった。それらを直視する。記憶する。傷だらけで前に進むために。
1 不安 私たちが立ち会う『幼年期の終わり』/禍福は糾える縄の如し
2 破滅 ポストコロナの社会に求められているもの 吉岡忍 × 森達也/私たちはずるずると泥道を滑り落ちている
3 馴致 マスクとステイホームと同調圧力/甘ったるくてポエジーで楽観的な未来への視点を修正する
4 狂喜 ニヤニヤと書くかニコニコと書くか、あなたは無意識に選択している/忘れたくない。馴れたくない。
5 剣呑 安倍元首相の銃撃とコロナ感染の第七波/道に迷い、行きつ戻りつ、前に進む
日本におけるCOVID-19診療の貴重なアーカイブ!
●新型コロナウイルスの流行初期、医療従事者やウイルス学研究者たちは、いかにしてCOVID-19へ立ち向かったのかーー。
●ダイヤモンドプリンセス号での感染制御、クリニック・介護施設での予防策、専門家会議の実績と課題など、COVID-19診療の最前線に携わった執筆陣による、パンデミックとの激闘を記した貴重なアーカイブ!
●妊婦のCOVID-19感染や、COVID-19による虚血性脳卒中への影響、COVID-19後遺症、ウイルス感染後疲労症症候群および筋痛性脳髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)についてなど、今もなお課題であるトピックスについても解説。
【目次】
1.コロナ禍で明らかになった課題:臨床研究とPCR検査
2.COVID-19の疫学
3.SARS-CoV-2のウイルス学的特徴と変異
4.新型コロナウイルスの免疫逃避機構と重症化メカニズム
5.血栓症と炎症:多臓器不全・多様な症状への進行機序
6.新型コロナウイルス感染症の臨床像
7.新型コロナウイルス検査の性能と利用法
8.介護・医療施設における感染予防策・クラスター対策
9.クリニックにおける感染症予防策とPCR検査センター設置
10.クルーズ船と災害時感染制御支援チーム
11.COVID-19の薬物治療
12.呼吸療法
13.呼吸療法:侵襲的人工呼吸管理とECMO概論
14.専門家会議
15.COVID-19患者の宿泊療養
16.米国の臨床現場からの報告
17.妊婦のCOVID-19感染
18.COVID-19による虚血性脳卒中リスクへの影響
19.COVID-19後遺症
20.ウイルス感染後疲労症候群および筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)の基礎と臨床
米国の有名なレビューEMPの新型コロナウイルスに関する最新情報を翻訳。本文掲載のQRコードをタップすれば、必要な情報にすぐアクセスできる。
・本稿について
・要 点
・症例提示
・序 章
・文献の批判的吟味
・疫 学
・北イタリアにおけるCOVID-19:得た教訓
・ウイルス学
・病態生理学
・免疫原性(サイトカインストーム)
・ACE阻害薬,ARBs,NSAIDs
・予防(流行曲線をゆるやかにする)
・感染コントロール
・個人防護具の使用
・救急外来での評価と診断
・臨床的特徴
・SARS CoV-2検査
合併感染症の検査
検査マーカーと患者特性
・画像検査
・マネジメント
・抗ウイルス薬
・グルココルチコイド
・その他の治療薬
・輸液管理
・気道管理
・非侵襲的換気療法
・侵襲的換気療法のためのRSI
前酸素化
・侵襲的換気療法戦略
・災害レベル時の換気療法
・小 児
・妊 婦
・未来への展望
・病院管理
・症例の顛末
【追加情報】
・覚醒しているCOVID-19患者の腹臥位ー(4/8/20)
・COVID-19流行中の喘息患者の治療プロトコールー(4/7/20)
2019年末、中国武漢市で原因不明の肺炎が流行、2020年早々、その原因が新型コロナウイルスであることが報告された。これまでにも新型コロナウイルスとしてSARS、MERSが報告されていたこともあって、世界中に緊張が走った瞬間である。日本においても1月16日に第1例が、2月初めにはダイヤモンド・プリンセス号における集団感染事例が確認され、世界中からその動向が注目される事態となった。その後の世界的蔓延はご承知の通りであり、これまでに感染者は5億人を超え、600万人以上の方がお亡くなりになっていることが報告されている(2022年6月現在)。
新型病原体ということもあり、感染症の特徴、診断、治療、感染対策に関して手探りの中での対応を余儀なくされた。この間、厚生労働省クラスター対策班などの努力により、密集・密閉・密接、いわゆる3密が重要なリスク因子であることが明らかになっている。
本感染症は基本的に飛沫・接触で伝播するが、会話・発声による唾液の飛散による感染の重要性が明らかとなっている。本ウイルスは咽頭・鼻腔だけでなく、唾液腺にも感染し、唾液中に高濃度のウイルスが排出される。また、本ウイルスはACE-2を受容体として感染することが明らかとなり、血管内皮細胞などを介して全身臓器に感染する本症の特徴が明らかとなっている。重症例でしばしば経験される凝固異常、血栓形成のメカニズムを考えるうえでも重要である。
本症の診断法に関して、迅速遺伝子検査法に加えて、抗原・抗体検査が利用可能となっている。ワクチン接種も急ピッチで進行中であり、高齢者における感染者数・重症例・死亡例は確実に減少している。対象をどのように設定し、いつまでワクチン接種を続けるのかが大きな問題としてクローズアップされている。
治療薬に関しては、レムデシビルおよびトシリズマブ(IL-6受容体阻害薬)、デキサメタゾンに加えてJAK阻害薬であるバリシチニブや抗体カクテル療法、さらには内服薬としてモルヌピラビル、ニルマトレルビル/リトナビルが承認され、治療が大きく変化している。本症と向き合って2年半が経過する中で、確実に診断・治療・予防のレベルは向上していると考えてよいであろう。
本特集では、「新型コロナウイルス感染症との対峙」をテーマに本症と第一線で向き合ってきた先生方に、疫学、病態と診断、治療、予防、後遺症、危機管理の視点から概説いただいた。最新の情報はもちろんのこと、それぞれの先生方のお考え・思いが濃縮された1冊になっていると確信している。
●インフルエンザと症候の似ている新型コロナウイルス感染症,RSウイルス感染症をまとめて解説しました。
●経鼻インフルエンザ生ワクチンFlumist,咽頭画像によるインフルエンザAI判定の最新情報など日常診療で知っておきたいトピックがわかります。
●患者さんに聞かれる機会もある,mRNAワクチンへの懸念についても専門家が解説しています。
序文
chap. 1 インフルエンザ総論
A.総論
B.鳥インフルエンザの最新状況
chap. 2 インフルエンザのウイルス学的知見
chap. 3 インフルエンザの予防・治療
A.成人,高齢者
B.小児
C.妊婦
chap. 4 インフルエンザワクチン
A.不活化インフルエンザワクチン
B.経鼻弱毒生インフルエンザワクチン
chap. 5 インフルエンザ治療薬
chap. 6 COVID-19の予防・治療
A.成人,高齢者
B.小児
C.COVID-19ワクチン
topics 日本のCOVID-19の超過死亡
chap. 7 RSウイルス感染症の予防・診断・治療
A.高齢者
B.小児
chap. 8 インフルエンザ・COVID-19の検査
chap. 9 インフルエンザ脳症,COVID-19に伴う急性脳症,RSウイルス感染症に伴う急性脳症の診断・治療
chap. 10 呼吸器ウイルスの院内感染対策
chap. 11 呼吸器ウイルスの学校での感染症対策
Q&A
Q1 血液腫瘍患者,HIV患者など免疫が低下している場合のワクチンの効果について
Q2 マスク・手洗い・うがい,種々の室内空気感染対策のインフルエンザやCOVID-19に対する予防効果について
Q3 咽頭画像によるインフルエンザAI判定法とは?
Q4 咽頭画像によるインフルエンザAI判定システムについてどう考えるか
Q5 成人:検査でインフルエンザ,COVID-19いずれも陽性になった場合(同時感染)の対応は?
Q6 小児:検査でインフルエンザ,COVID-19いずれも陽性になった場合(同時感染)の対応は?
特集:新型コロナウイルス感染症(COVID-19)-闘いの最前線を知る
国難とも言われる新型コロナウイルス。本書は、この新たな感染症に立ち向かう呼吸器の専門医たちが、エビデンスの確立した臨床情報を、わかりやすく、見やすく、簡潔にまとめている。正しく怖がるための正しい情報を医療従事者はじめ多くの読者に届ける。
コロナウイルスとは
新型コロナウイルスとは
疫学
感染経路・感染力
症状・症例報告
小児・妊婦症例
診断
画像所見
治療
予後
予防と対策
感染症総合専門誌「J-IDEO」が増刊号を緊急出版! 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を医療者はいかに捉え,いかに考え,いかに行動すべきか.これまでに明らかになったウイルスに関する知見,検査・診断,治療薬に関する最新情報,感染対策のありかたまで,編集主幹の岩田健太郎先生をはじめとする感染症のエキスパートが解説.いち早くWeb上に公開されて話題を呼んだ忽那賢志先生の「総説新型コロナウイルス感染症」も新しい知見を盛り込んで再録,対談やインタビュー,最新の論文レビューまでさまざまな視点からCOVID-19の現在を整理した.表紙イラストは『もやしもん』の石川雅之先生による描き下ろし!
COVID-19への各国政府の政策と市民ボランティアの動きを紹介。欧州最初の激震地となったイタリア、世界で最も死者の多いアメリカ、優等生と言われる台湾、ニュージーランドの第一波時を中心とした事例研究
序
イタリア 編 ロックダウン下の災害ボランティア
1 はじめに
2 イタリアの地方制度と医療体制
3 イタリアの災害体制
4 COVID-19に関する政府の対応・法制度
5 イタリアにおけるボランティア団体
6 イタリアの災害ボランティア
7 コロナ禍でのボランティア団体の活動
8 まとめ
アメリカ 編 Covid19 in the U.S.
1 Introduction
2 U.S. context and background
3 Phases of pandemic spread of Covid19
4 Impacts and economic relief measures
5 Continuing spread
6 Civil Society and mutual aid in response to Covid19
7 Conclusion
アメリカ 編【日本語訳】 米国におけるCOVID-19
1 序論
2 米国の状況と背景
3 COVID-19のパンデミック拡散の段階
4 影響と経済救済措置
5 拡散の継続
6 COVID-19に対応する市民社会と相互扶助
7 結論
台湾 編 台湾の市民社会の力
1 イントロダクション
2 台湾の背景
3 SARSから得た経験と教訓
4 政府側の防疫対策
5 市民の取り組み
6 市民社会の活躍
ニュージーランド 編 ニュージーランド政府・市民社会による支援
1 はじめに
2 ニュージーランドにおけるCOVID-19の感染状況と対応の概略
3 政府によるCOVID-19の対応計画
4 市民社会による支援
5 おわりに
新型コロナウイルス感染症にかかる社会的・人的被害を「生物災害」として捉え、災害対応の枠組みから今回のコロナウイルス対策の検証を行うともに、これからの新しい社会のあり方を提示する。コロナウイルス対策がまさに、社会安全学の射程にあることを示す。
特集:コロナ[COVID-19]禍のメンタルヘルス
巻頭言 行動変容の時 松見淳子
1.COVID-19のもたらしたもの新型コロナ禍、パンデミックの心理学 妙木浩之
コロナと日本人の心ーー神話的思考をこえて 北山 修・萩本 快
2.緊急事態宣言のなかでの自粛生活
自粛生活における感染恐怖を考えるーー現代社会・リスク評価・破局をふまえた私見 原田誠一
自粛生活とひきこも 斎藤 環
コロナ禍での親密的領域における暴力ーー個的領域の尊重という視点から 宮地尚子・金井 聡
3.緊急事態宣言に対する精神療法家の対応新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が心理臨床業務に与えた影響ー緊急事態宣言直後のアンケート調査から 西見奈子・高橋靖恵・上田裕也・西岡小春・浦田晃正・星野修一
海外のロックダウン・隔離とサイコセラピー 木村宏之
遠隔心理学の可能性と限界 杉原保史オンライン面接の技術 堀川聡司
エッセイ単科精神科病院における感染症対策と組織集団 武田龍太郎
淡々と続けていくこと 池田政俊
職員のメンタルヘルスーー重役割を一時的に担う意味 秋山恵子
オンライン化による開業心理相談機関のサバイバル 信田さよ子
コロナ禍における学生相談室の対応ーー遠隔相談で行う学生支援について 飯島みどり
ソポクレスの『オイディプス王』--文学からみた感染症 高橋正雄
精神療法家のメンタルヘルスーーオンライングループの試み 富樫公一
中世の災厄と無常観 本郷恵子
コロナと「地域リエゾン」 保坂 隆
オンラインでのグループ(ミーティング) 高林健示
認知行動療法の立場から 大野 裕
コロナウィルス・パンデミックによる不安・うつと森田療法ーー人と自然の関係を考える 北西憲二
母子関係へのCOVID19禍の影響 山下 洋
連載
実践SST再入門(8)SST再学習 Vol.6 舳松克代
個人心理療法再考(8)支持的心理療法について 上田勝久
動機づけ面接を始める・続ける・広げる(2)動機づけ面接を学び教えるーーMIを習得するプロセスとMIを教えること 北田雅子
あのときに感じていた違和感、モヤモヤ。今なお残る疑念。4年間にわたる一連の出来事は、結局、何だったのか。
世界トップクラスのワクチン学者、そしてパンデミック対策の中枢にいた著者が、混乱の裏で起きていた出来事の真相を徹底的に調べ上げ、しこりのように残っていたモヤモヤを解消し、パンデミックを総括する。
FDAワクチン諮問委員会のメンバーとして、またCDCの予防接種実施諮問委員会の元メンバーとして、オフィットは何億人もの人々に影響を与える政策の立案に立ち会ってきた。本書では、私たちがかつて何に惑わされ、今どこにいるのか、そしてこの病気との終わらない戦いの中でどこへ向かおうとしているのかを、最前線に立つ者の視点から語る。
本書には今後、感染症と付き合っていくために知っておくべきことがすべて含まれている。現実的な分析と賢明なアドバイスに満ちた本書は、新たな常態に対する新たな解決策を見出すことに関心のあるすべての人のための一冊である。
【構成】
■はじめに
■PART1 過去
第1章 悪夢の始まり / 第2章 陰謀論の甘いわな / 第3章 FDAのしくじり / 第4章 とっておきの切り札 / 第5章 デマで金もうけ / 第6章 堕ちた科学者:ロバート・マローン博士の話 / 第7章 ワクチン拒否者のパンデミック
■PART2 現在
第8章 追加接種をめぐる混乱:守られるのは誰か? / 第9章 新型コロナの治療 / 第10章 コロナ後遺症とは何か:治療や予防
■PART3 未来
第11章 今よりも効果の高い新型コロナワクチンは作れるか? / 第12章 新型コロナワクチン接種は義務化すべきか? / 第13章 自然感染で獲得した免疫とワクチンは、どちらが予防効果が高いのか? / 第14章 これからの新型コロナウイルスとの付き合い方
■エピローグ 今後のための教訓
■謝辞/索引/著者紹介
緊急事態宣言に至る経緯を徹底解説
2020年の世界を揺るがしている感染症に、日本政府はいかに対応してきたか。
関係諸機関の公式発表や、報道等に基づいて、詳細に解説する。
「新型コロナウイルス感染症」とは何か。その感染症は、人の生命・健康や社会に、どのような影響を与えているのか。そして日本政府は、その感染症に、どう対応し、いかなる成果をあげたのか。主に法令、制度の側面から事態を分析し、錯綜する情報を整理するための明晰な補助線を提示する。今後のより良き判断のために。
目次
I・・・新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)・新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
II・・・ 原因不明肺炎(Pneumonia of unknown cause)
原因不明肺炎の発生/病原体診断の現状(類似疾患の可能性)等
III・・・コロナウイルス(CoV)
ヒトに感染するコロナウイルス/ヒトに日常的に感染する 4 種類のコロナウイルス/ SARS コロナウイルス
/ MERS コロナウイルス/新型コロナウイルス/武漢ウイルス
IV・・・緊急事態宣言(Declaration of a State of Emergency)
タイで確認された新型コロナウイルスの感染者/日本で確認された新型コロナウイルスの感染者/韓国で確 認された新型コロナウイルスの感染者/武漢封鎖/日本における 6 例目の患者/ PHEIC(国際的に懸念され る公衆衛生上の緊急事態)/削除された安倍晋三首相の春節祝辞/新型コロナウイルス感染症対策本部・新 型コロナウイルス感染症対策専門家会議/クルーズ船/新型インフルエンザ等対策特別措置法の一部を改正 する法律案/政府対策本部・都道府県対策本部/新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言とパンデミック/ 新型コロナウイルス感染症緊急事態解除宣言後
あとがき
辞意表明と潰瘍性大腸炎・新型コロナウイルス/死亡者数・人口 100 万人当たりの死亡者数/タイムライン