自らの性に疑問を抱く里帆、女であることに固執する椿、生身の男性と接しても実感を持てない千佳子。三人の交差する性はどこへ向かうのか。第155回芥川賞受賞者による渾身の長編小説。(解説/市川真人)
最近よく見かける「LGBT」という言葉。メディアなどでも取り上げられ、この言葉からレズビアン、ゲイの当事者を思い浮かべる人も増えている。しかし、それはセクシュアルマイノリティのほんの一握りの姿に過ぎない。バイセクシュアルやトランスジェンダーについてはほとんど言及されず、それらの言葉ではくくることができない性のかたちがあることも見逃されている。「LGBT」を手掛かりとして、多様な性のありかたを知る方法を学ぶための一冊。
【第26回島清恋愛文学賞受賞作】
「私たちは、友達じゃない」
25歳、夏。恋人と出かけたリゾートで、逢衣(あい)は彼の幼なじみと、その彼女・彩夏(さいか)に出逢う。芸能活動をしているという彩夏は、美しい顔に不遜な態度で、不躾な視線を寄越すばかりだったが、四人で行動するうちに打ち解けてゆく。
東京へ帰った後、逢衣は彩夏と急速に親しくなった。やがて恋人との間に結婚の話が出始めるが、ある日とつぜん彩夏から唇を奪われ、「最初からずっと好きだった」と告白される。
彼女の肌が、吐息が、唇が、舌が、強烈な引力をもって私を誘うーー。
綿矢りさ堂々の新境地! 女性同士の鮮烈なる恋愛小説。
【著者プロフィール】
綿矢りさ(わたや・りさ)
1984年京都府生まれ。早稲田大学教育学部卒業。2001年『インストール』で第38回文藝賞を受賞しデビュー。2004年『蹴りたい背中』で第130回芥川賞を受賞。2012年『かわいそうだね?』で第6回大江健三郎賞を受賞。
LGBTの子どもの悩みをキャッチできる先生になる、親になる。
もくじ
◆「LGBTフレンドリー」チェックシート
第1章 LGBTってどんな人びと? いまさら聞けない10のギモン
◦ 同性を好きになるって、どのような感じでしょうか?
◦LGBTは先天的なものですか? それとも後天的なものですか?
◦同性を好きになることは、思春期の一過性なものでしょうか?
◦LGBTは治療すれば治るのでしょうか?
◦LGBTの人は、まわりにいないと思うのですが……?/ほか
第2章 LGBTの子どもたちの悩みごと
◦性別違和のめばえ
◦「同性が好きな自分」が怖い
◦トイレに入れない、更衣室で着替えられない
◦およそ7割がいじめや暴力を経験している
◦教師のホモネタ発言でいじめがひどくなる/ほか
第3章 教師・大人ができること
◦「ホモネタ」やいじめのサインを見逃さない
◦カミングアウトはされる側も動揺する
◦まずはプライバシーを守る
◦保護者の理解を得るようにはたらきかける
◦子どもたちが安心するアドバイス/ほか
第4章 大人へのインタビュー LGBTの子どもと向き合う
◆息子からゲイであることを打ち明けられた清水尚美さん
(NPO法人「LGBTの家族と友人をつなぐ会」理事)
◆子どもたちの性へのギモンに答え続けてきた徳永桂子さん
(思春期保健相談士)
第5章 もっと知りたい方へ
◦日本にLGBTに関係する法律はありますか?
◦LGBTの問題について国連ではどのような取り組みがされていますか?
◦トランスジェンダーが受けられる医療行為にはどのようなものがありますか?
◦LGBTについて児童・生徒にどのように教えればよいでしょうか?
付録 今日から使える! LGBT対応のための資料集
14歳の女子中学生・永遠(とわ)と心を通わせられずに悩む母の美南子。
娘の悩みの原因が、「出生時に割り当てられた性別」と「性自認」が異なる「トランスジェンダー」であると知った美南子は…!?
我が子からカミングアウトを受けたら、友人が、親戚がLGBTであるとわかったら…?
日本の総人口の7.6%(13人に1人。「電通ダイバーシティ・ラボ」調べ)が「LGBT」であると言われている。左利きの人の割合と変わらないほど身近な存在である性的マイノリティの人々が直面する問題とは…!?
「男」か「女」で単純に性別を分けられない人が日本には7.6%いる(40人の教室に約3人)。この本を読めば,性の多様性について正しく学べ,お互いの理解を深められる。日常や学校現場での事例を,マンガと図解で小中学生に読みやすく解説。
第1章
マンガ「男らしいって なんだろう」
1ふつうってなに?
2男らしさや女らしさってなんだろう?
3性のありかたを考えてみよう
4いろいろな性のありかたの名前を知ろう
5LGBTってどういう意味?
6性のありかたは十人十色
わたしのライフヒストリー1
第2章 LGBTの人たちの気持ち
マンガ「見えない未来」
1自分らしくありたい!でも……
2自分のことをかくさないといけないとき
3将来ってどうなるの?
わたしのライフヒストリー2
第3章 みんなが過ごしやすい学校って?
マンガ「窮屈な 学校生活」
1学校での男女分けについて考えてみよう
2学校生活で困るのはどんなこと?
3みんなが恋の話をしたいわけじゃない
4心ない言葉に接したときはどうすればいい?
私のライフヒストリー3
第4章 カミングアウトするとき/受けるとき
マンガ「本当の自分 出してもいい?」
1カミングアウトってなに?
2カミングアウトはなぜするの?
3カミングアウトする?しない?
4カミングアウトを受けたらどうする?
5やってはいけないアウティング
6ひとりひとりのカミングアウト
わたしのライフヒストリー4
第5章 世の中はどんどん変わっている!
マンガ「ボクたちの未来」
1LGBTをめぐる世界のいま
2LGBTをめぐる日本の取り組み
3自分たちができることって、どんなこと?
4自分と社会の多様性を認めていこう
体育やプール、制服、学校行事、友だち関係、カミングアウト……
LGBTの子どもたちにとって、日常生活の中にもたくさんのつらい場面や不安な要素があります。
そんな時、身近に一人でも相談できると思える人がいることが何よりも力になります。
教育に携わる人はもちろん、子どもとかかわるすべての大人に読んでもらいたい1冊です。
2015 年、文部科学省が出した通知を契機に、「『性的マイノリティ』とされる児
童生徒に対する相談体制等の充実」として「適切な生徒指導・人権教育等を推進
すること」が求められるようになりました。けれど現場では「具体的に何から始
めたらよいか」「ちょうどいい教材が見つからない」という悩みが続いていました。
本書では、マンガで様々な場面を想定することによって、子どもたちの発言を引
き出しやすく工夫したワークシートを開発しました。コピーして授業にすぐに使
えるうえ、授業づくりに役立つ「話し合いのポイント」と「解説」が付いています。
道徳・特別活動(学級活動)・総合的な学習の時間で使える.
「どんな場所も、あなたといれば日向だ」
互いに男の恋人がいるのに、止めようもなく惹かれあう逢衣(あい)と彩夏(さいか)。
女性同士、心と身体のおもむくままに求め合い、二人は一緒に暮らし始めた。芸能活動をしていた彩夏の人気に火が付き、仕事も恋も順調に回り始めた矢先、思わぬ試練が彼女たちを襲う。切ない決断を迫られ、二人が選んだ道は……。
今まで裸でいても、私は全然裸じゃなかった。常識も世間体も意識から鮮やかに取り払い、一糸纏わぬ姿で抱き合えば、こんなにも身体が軽いーー。
女性同士のひたむきで情熱的な恋を描いた、綿矢りさの衝撃作!
【著者プロフィール】
綿矢りさ(わたや・りさ)
1984年京都府生まれ。早稲田大学教育学部卒業。2001年『インストール』で第38回文藝賞を受賞しデビュー。2004年『蹴りたい背中』で第130回芥川賞を受賞。2012年『かわいそうだね?』で第6回大江健三郎賞を受賞。
行政、立法、司法そして直接行動──
これはアメリカ式民主主議の教科書および実践史である。
ストーンウォールの反乱から50年
LGBTの権利回復の運動の歴史
本書『LGBTヒストリーブック 絶対に諦めなかった人々の100年の闘い』は、その副題通り、1世紀という長期にわたるLGBTの権利回復に向けた運動の歴史を、子どもたちのためにわかりやすく解説しています。
ピンクの三角形、ラヴェンダー狩り、ストーンウォールの反乱、ハーヴィー・ミルクの暗殺、エイズ危機、ヘイトクライム、数々の裁判、同性婚の実現……。LGBTの権利を求めて闘った100年にわたる歴史は、一進一退を繰り返しながら、一歩ずつ一歩ずつ、時には劇的に、前へ前へと進められていきました。そこには、決して諦めることのなかった、有名無名を問わないたくさんの「ヒーローたち」の活躍がありました。歴史をつくるのは、人なのです。人と人のつながりが、歴史を動かし、未来を切り開いていくのです。
公民権運動の異端児で、最初のゲイの権利団体を組織したマグヌス・ヒルシュフェルト。レズビアンの社交クラブだった「ビリティスの娘たち」という団体を、強力な運動団体に変えたフィリス・ライオンとデル・マーティン。有名なアメリカ最初のトランスジェンダーであるクリスティーン・ジョーゲンセン。そしてサンフランシスコの最初の公選市会議員ハーヴィー・ミルク。さらに、歴史上のLGBTたち、フォン・スチューベン将軍、アラン・チューリング、ジェイン・アダムス、ベイヤード・ラスティン、その他の人々もとりあげています。そして歴史の最後を飾るのは、同性婚を可能にした最高裁の判決です。
ふんだんな個人史とエピソードの数々、貴重なビジュアルを多数収録!
子どもから大人まで学べる1冊です。
はじめに
年表
序章:2人のママ
第1章 1900年まで 歴史をざっとおさらい
第2章 1900 年〜1930年代 運動の始まり
第3章 1940 年〜1950年代 暗闇の中で
第4章 1960年代 クローゼットから出て
第5章 1970年代 街えでよう
第6章 1980年代 エイズと保守の巻き返し
第7章 1990年代 揺り戻し、そして勝利
第8章 2000年〜現在 いまよりすべたがよくなるさ
終章:日々のヒーローたち
関連資料
参考文献
訳者あとがき
索引
『女の子になりたい男の子LGBTって何?』は、第2回絵本出版賞優秀賞受賞作品
★累計30万部突破!受験生から圧倒的支持!
★今一番売れている「小論文の参考書」シリーズ、待望の新ジャンル!
?国際系、地域系、観光系、社会系、メディア系の学部・学科の志望者向けに
「そのまま使える基礎知識」から「自分で書くコツ」まで、すべてを解説!
「こんな本が欲しかった!」受験生、待望の1冊!
第1部 まずは小論文の書き方を マスターしよう
第2部「社会系の5つの学部」それぞれを 志望する人が考えておくこと
第3部「社会系の5つの学部」の小論文に出る基本問題
Part1 国際系についての基礎知識
★外国語教育のあり方
★「会話重視」か「読解・文法重視」か
★英語は小学校から学ぶべきか
★英語の授業は、日本語ではなく英語でするべきか
★グローバル化と国際交流
★グローバル化の是非
★先進国の考えは正しいのか
★多額の海外援助は必要か
★どのような援助をするべきか
★外国人労働者問題についての基礎知識
★外国人労働者受け入れの是非
★外国人参政権についての基礎知識
★これからどんな社会にしていくべきか
★日本で暮らす人に日本語を押し付けるべきか
★中国とどう付き合うか
★中国と友好的に行動するべきか
★歴史問題についての基礎知識
★靖国問題についての基礎知識
★日本がとるべき文化戦略
Part2 地域系・観光系についての基礎知識
★食料自給率についての基礎知識
★農村部の問題点─限界集落
★地方都市の問題点─シャッター街
★ウイルス禍への備え
★災害対策についての基礎知識
★社会インフラが老朽化している
★空き家問題
Part3 社会学系についての基礎知識
★多様な生き方の時代
★LGBTについての基礎知識
★優生思想の問題点
★バリアフリー、ユニバーサルデザイン
★クオータ制とは何か
★日本の集団主義についての基礎知識
★日本は不寛容な社会か
★「実名の発信」か「匿名の発信」か
★食品ロスについての基礎知識
★深夜営業の停止
★「ひきこもり」と「8050問題」
Part4 メディア・コミュニケーション系についての基礎知識
★SNSのメリット、デメリット ....
★フェイクニュースについての基礎知識
★これからの新聞の役割
★報道の党派性とは何か
★ネットニュースだけで十分なのか
「“知らなかった"と“知ってるつもり"が“知って良かった"に変わる、必読の一冊です」--小島慶子氏(エッセイスト)推薦!
いわゆる「パワーハラスメント防止法」が二〇一九年に成立し、あらゆる企業がLGBTに関するハラスメント対策をとり、プライバシー保護の対応を行うことが義務化された。
しかし、未だLGBTに関わる政治家の失言やネットでの炎上事例は後を絶たない。
本書では「よくある勘違い」を多くの実例をもとにパターン分けし、当事者との会話において必要な心構えを紹介。
また、職場における実務面での理解も促す構成となっている。
知っているようで知らない、LGBTの「新常識」がここにある。
◆目次◆
序章「性の多様性」についての基礎知識
第一章「LGBT」へのよくある勘違いーネガティブ編
第二章「LGBT」へのよくある勘違いー一見ポジティブ編
第三章「LGBT」に限らないよくある勘違い
第四章「SOGIハラ・アウティング防止」法とは
第五章 LGBTをめぐる「人事・労務制度」
巻末付録「パワハラ防止指針」
◆著者略歴◆
神谷悠一(かみや ゆういち)
一九八五年岩手県生まれ。一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了。
労働団体の全国組織本部事務局を経て、現在は約一〇〇のLGBT関連団体から構成される全国組織、通称「LGBT法連合会」事務局長。
松岡宗嗣(まつおか そうし)
一九九四年愛知県生まれ。明治大学政治経済学部卒。ライター。政策や法制度などのLGBT関連情報を発信する一般社団法人fair代表理事。
2か月で必ず英語リスニング力が上がる、10秒トレーニング!
聞き取った英語を書き起こす学習法「ディクテーション」でリスニングの弱点を徹底的に攻略。
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1日1本、たった2か月で、あなたのリスニング力は飛躍的に向上する!
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授業から見えてきた日本人のリスニング苦手傾向は、「文法力」、「語彙力」、そして「発音力」を潜在的に組み合わせる力がつく本書のメソッドで完全克服。
音声無料ダウンロード(CD付属なし)。
ReBit(リビット)は、学校への出張授業・LGBT成人式・LGBT就職支援を活動の三本柱とする特定非営利活動法人です。すべての子どもがありのままで大人になれる社会の実現をめざしています。周囲とのちがいに感じた疎外感や孤独、いじめや差別。自問自答しながらも前に進みつづけるメンバー8人が語る多様な性とジェンダー。
ーー「知らなかった」を言い訳にして、誰かを傷つける時代を終わらせよう
イマサラ聞けないLGBTQ+のギモンに答える入門書!
〇内容紹介
最近よく聞く「LGBTQ+」ってなに?
カミングアウトされたら、どうすればいいの?
カミングアウトするときに、気をつけなければならないのはどこ?
日常生活において、どういった不都合が生じているの?
職場ではどんな質問が「ハラスメント」になるの?
なぜ、同性での結婚は認められていないの?
法律で同性では結婚できないっていうけれど、パートナーシップ制度ではだめなの?
どうしたら、みんながより快適に過ごせる環境をつくれるの?
フェミニズムとLGBTのかかわりって?
本書は、いまさら聞けない「LGBTQ+」の基本から、最新の情報、お互いにできることまで、19の体験談を含む22のマンガを読みながら楽しく学べる作品です。各章には解説やよくある質問FAQもついているので、なんとなく興味がある人にも、詳しく知りたい人にもぴったり! 各章にワークもついていて、手を動かしながら理解を深められます
下記のような方々にオススメです。
・「LGBTQ+」について知りたい人、もっと学びたい人
・性に関する悩みがある人、モヤモヤしている人
・生徒の教室での居心地をよりよくしたい学校関係者
・職場で無意識にハラスメントしていないか気になる上司 など……
早稲田大学文学学術院 准教授 森山至貴氏 解説
第1章:LGBTQ+って、なんだろう?
ーさまざまな性のあり方を知って、理解を深めよう!-
自分のセクシュアリティをより深く理解できるワークシート付★
第2章:体験談から考える、さまざまなシチュエーション紹介
ーされるほうも、するほうも。カミングアウトで気をつけたいこと。-
カミングアウトされたら、どうすればいいの? カミングアウトしたいときはなにに気をつけるべき?
第3章:男らしさ、女らしさから解き放たれて
ー「らしさ」を押し付けて、知らないうちに誰かを傷つけていませんか?-
「女の子なのに料理ができない」のはダメなこと?、恋愛と友情のちがいがわからない……、身のまわりで起こる、モヤッとした「あるある」続出!
第4章:LGBTQ+と法律
ー同性婚できなくても、パートナーシップ制度があるからいいのでは……? そう思っていませんか?-
現在ある法律の問題点を整理し、なにが問題なのか考えよう! パートナーシップ制度と法律婚のちがいもわかりやすく解説!
第5章:これからの社会と多様な性のあり方
ー性のあり方についてもすこしずつ理解が進みつつある今、これから私たちは何ができるでしょうか?-
体験談や世界での事例をもとに、身のまわりでもっと良くできそうなことを考えてみよう。
本書では、LGBTを切り口に多様性あふれる時代における労務管理を述べています。第1章では歴史的背景からみる性の多様性、第2章ではハラスメント対策、労務管理、第3章では制度づくりの基本である社内規程例、第4章では労務管理の場面で想定される事例をもとにしたケーススタディ、第5章ではLGBTに関連する裁判例、第6章では企業での取組を紹介しています。
初代ミスター・ゲイ・ジャパンのSHOGO氏、五十嵐ゆり氏、星野俊樹氏、おおばやしあや氏のコラムも収載。