LGBTは、精神障害なのか?LGBTは、レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの頭文字を集めた略語である。かつて精神医学で病理と捉えられていた同性愛を含む多様な性のあり方は、現在では精神障害とはみなされていない。本特集では、一般精神科にLGBT当事者が、生きづらさや特有のメンタルヘルス問題を抱え、訪れた際に適切に対応するために、その概念や歴史的経緯を基礎から紹介し、さらに彼らのニーズに沿った医療を提供するための具体的対応方法を取り上げた。これからの精神科医が求められるLGBTの正しい理解と適切な対応のために必読の特集。
「性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解の増進に関する法律」の内容を正しく理解できるよう、逐条形式で各条の内容とともに、立法経緯や国会での審議状況について解説したもの。また、資料編では、成立法案及び各修正案、各党からの法案、与野党の合意資料、国会で引用されたLGBTQに係る学術研究データ・資料のほか、令和5年7月11日最高裁判決、令和5年10月25日の最高裁決定も全文収録
○LGBT理解増進法の理念・目的・内容を正しく理解できるよう、各条文の内容に加え、その立法経緯・国会での審議状況を逐条形式で詳しく解説。
○資料編では、成立法案及び各修正案、各党から法案、与野党の合意資料、これまでの各省庁の施策、国会で引用されたLGBTQに係る学術研究データ・資料、令和5年7月11日最高裁判決、令和5年10月25日最高裁決定を収録。本法の理解をより深めることができるとともに、LGBTQに関する施策の状況を把握することができる。
映画化(R18指定)で話題の「娼年シリーズ」最終章
最後の、夜。
ー始まりはこのバーだった。
娼夫として7年もの歳月を過ごしたリョウ。御堂静香の後を引き継ぎ、非合法のボーイズクラブLe ClubPassion(「クラブ・パッション」)の経営を一手に引き受けるまでに。男性恐怖症、アセクシュアル…クラブを訪れる女性たちにも様々な変化が。
リョウは女性の欲望を受けとめ続ける毎日の中で、自分自身の未来に思いを巡らせ始めた。
性を巡る深遠な旅の結末に、リョウが下した決断とは……。
大ヒットシリーズ『娼年』『逝年』続編。
「誰もが生きやすい社会」を目指すことは「個人として尊重される社会」を目指すこと。米国と日本で出会った当事者のリアルな声。
児童・生徒と学生が自分の性自認で悩まされることなく安心して学べる教育環境の整備に向けて、教育関係者の意識転換と具体的な施策が求められている。教育現場で起きている問題を明らかにし、誰もが多様な性を自分らしく生きる自由を保障する方策を提言する。
東南アジアでは多様なジェンダーや性が歴史的に存在してきた一方で、西洋発のLGBT運動は彼らの多くを支配的な規範に包摂されつつ周縁化するきらいがある。本書はそのような現状を議論し、欧米の規範に画一化されない性の多様性への新たな理解を開く。
序章 性的少数者をめぐって何が争われているのかーー東南アジアの視座から[日下渉・伊賀司]
第一部 性的少数者の名前と表象
第一章 性の多様性を表す語彙ーー少数派の名づけと名乗り[今村真央]
第二章 現代東南アジアにおける性的少数者映像、その類型化の試み[坂川直也]
第二部 国民・宗教・家族による排除
第三章 反LGBT運動化するインドネシアの精神医学[岡本正明]
第四章 希望連盟政権下のセクシュアリティ・ポリティクスーー「新しいマレーシア」の下でも進まなかった性的少数者の政治・社会的包摂[伊賀司]
第五章 「侵略者」と戦うフィリピン・カトリック教会ーー「性・生殖・家族」をめぐるナショナリズム[宮脇聡史]
第三部 資本主義による条件付き包摂
第六章 冷戦期タイにおける性的少数者の空間形成ーーパッタヤー歓楽街を事例として[日向伸介]
第七章 シンガポールにおける性的少数者の人権と市民社会[田村慶子]
第四部 家族・国民への条件付き包摂
第八章 ベトナムは「性的少数者に寛容」なのか?--同性婚と性別変更にみる政策変容と社会規範[小田なら]
コラム ラオスの首都ビエンチャンにおける、男性同性愛的欲望を持つ人々に関する研究へ向けて[大村優介]
第五部 「公式の政治」が招く齟齬・分断・排除
第九章 現代ミャンマーにおけるLGBT権利擁護運動の展開と性的少数者の地位の変容[小島敬裕]
第一〇章 公共の権利、日常の尊厳、親密な悲しみーーフィリピンにおける「LGBT」と「バクラ」[日下渉]
第一一章 排除される「人権」/包摂される「ダイバーシティ」--大阪市における「同性パートナーシップ宣誓制度」の制定過程から[新ヶ江章友]
第六部 「日常の政治」によるもう一つの「解放」
第一二章 カンボジアの性的少数者たちーー外からの影響と内から生み出される運動[初鹿野直美]
第一三章 教会にかかる虹ーーインドネシアキリスト教会と性的少数者[北村由美]
終章 性的なことは政治的The Sexual is Political--市場・国家・宗教・人権・生存を問う「LGBT」[青山薫]
あとがき[日下渉]
索引
著者情報
クレヨンが主人公の多様性を理解する絵本、中高生から出た疑問にQ&Aで答える本、LGBTの友だちを理解できるマンガの4冊セット。知識先行の学習ではなく、性の多様性や「らしさ」について考えるための入門シリーズです。
LGBTなんでも聞いてみよう 中・高生が知りたいホントのところ
レッド あかくてあおいクレヨンのはなし
知ってる?LGBTの友だち マンガ レインボーKids
知ってる?ジェンダー・セクシュアリティ マンガ カラフルKids
あなたの“となり”にもLGBTの方たちは普通に生活しています。
日本では約10%の人たちが「性的マイノリティ(LGBTQ+)」だと言われています。
つまり、『10人に1人』という身近な存在であることが分かります。
つい口にしてしまう「自分には関係のない」存在ではありません。
そして、LGBTの方が10人いれば、10人の考え方があります。
ひとつの考えにとらわれることなく、さまざまな意見に接してください。
これからの多様性が求められる社会では、できるだけ多くの知識が必要です。
本書が、皆さまの“知識”のひとつになれることを望んでいます。
<本書の特徴>
LGBTに関する知識が少ない人たちがしてしまいがちな『よくある質問』がベースです。
これまで性的マイノリティ関連書籍の翻訳を手掛けてきた著者が大学生からの質問に答えていきます。
Q&A形式のため、読者が興味のある部分から、気軽に読み始めることが出来ます。
<目次概要>
10分でわかるLGBTの基礎
第1章 レズビアン・ゲイ
Q:自分がレズビアンとかゲイとか、どうやってわかるんですか?
Q:同性(男性)に性的に惹かれていても同性愛でない、ということもありますか?
Q:同性と性的接触をすると、それだけでゲイやレズビアンになりますか?
他12
第2章 バイセクシュアル
Q:バイセクシュアル(両性愛)の人って本当にいるんですか?
Q:バイセクシュアルというのはゲイ(レズビアン)への「過渡期」みたいなものなんですか?
Q:バイセクシュアルの人は彼氏も彼女も両方欲しいんですか?
他3
第3章 トランスジェンダー
Q:トランスジェンダーの人はいつ頃から「心の性」と「体の性」が違うという感覚を持つんですか?
Q:トランスジェンダーと性同一性障害は同じ意味ですか?
Q:トランスジェンダーの人は日本にどれくらいいるんですか?
他10
第4章 カミングアウト
Q:「カミングアウト」ってどういう意味ですか?
Q:カミングアウトする前の「周りに知られないように隠している」というのはどういう感じなんでしょうか?事例(1)
Q:カミングアウトする前の「周りに知られないように隠している」というのはどういう感じなんでしょうか?事例(2)
他7
第5章 家族・子ども
Q:LGBTの人たちの家族ってどんなものですか?
Q:LGBTの人たちは婚姻や家族制度を壊そうとしているんですか?
Q:親は自分の子どもがLGBTであると分かった時にはどんな反応をするんですか?(1)
他8
第6章 恋愛・結婚・老い
Q:LGBTの人たちは特定の人とお付き合いするんですか?
Q:以前よりもゲイやレズビアンのカップルは増えているんですか?
Q:ベッドではどちらが男役でどちらが女役をするんですか?
他16
第7章 教育・権利
Q:小中高の教科書ではLGBTを扱っていますか?
Q:小学生にレズビアンだとかゲイだとか教える必要あるんですか? 学校は分数とか漢字とかやるべきことがいっぱいあるんじゃないですか?
Q:小学校の体育(保健)の教科書に性的マイノリティの記述がされるとの報道がありました。こんなことを教えたら子どもが歪んで育つんじゃないですか? なぜ子どもに変態の知識を教えるんですか?
他7
第8章 誤解・偏見・差別
Q:LGBTについて、どんな偏見があるんですか?
Q:LGBTの人たちはどんな差別を受けているんですか?
Q:同性婚って子どもは生まれないんですよね? ただでさえ少子化が進んでいるのに、同性婚を認めるっておかしくないですか?
他6
ラテンアメリカ諸国はLGBT権利保障の「先進地域」であるが、日本では紹介されることも少ない。本書はラテンアメリカのLGBTの学術書として、同地域のLGBTの権利をめぐる力学を明らかにし、国内の学術研究・社会的議論に資することを目的としている。
ダイバーシティこそ、企業の生き残り戦略ー互いに「ちがい」を尊重しよう!
LGBTIにとって働きやすい職場は、だれにとっても働きやすい職場ー有為な人材を得るために
就職活動や労働において当事者が直面する様々な困難を明らかにし、その法的解決方法を分析。
また、ILO(国際労働機関)や先進的な企業の取り組み、当事者にむけた就職支援の紹介を通じて、
誰もが自分らしく働ける職場とはどのようなものか考えます。
序 論 LGBTIの包括的権利保障をめざして [三成美保]
1 本書の意義
2 包括的権利保障の必要性と「生存保障」としての雇用・労働の保障
3 公私二元的ジェンダー秩序とホモフォビア
4 日本社会とLGBTI
5 本書の構成と今後の課題
第1章 LGBTの人権保障と労働法 [名古道功]
はじめに
1 実情
2 LGBTと雇用・労働をめぐる動向
3 立法・裁判例の動向
4 具体的ケースの法的検討
5 雇用・労働における性的マイノリティの人権保障の課題
おわりに
コラム1 職場や学校での通称 [榊原富士子]
第2章 LGBTが働きやすい職場づくりへ向けた企業の取り組み [村木真紀・後藤純一]
1 LGBTを取り巻く日本の職場環境の現状
2 企業の取り組みの実際
3 今後の方向性
おわりに
コラム2「マジョリティ」をどう変えるか? [伊藤公雄]
ーー社会を多様(レインボーカラー)化させるために
第3章 LGBTIの雇用と労働に関する国際労働機関(ILO)の政策 [木村愛子]
1 労働者の基本的人権を保障する国際諸組織の歴史
2 性差別禁止の歴史的展開
3 LGBTIの労働者の実態調査
4 ILOのLGBTI労働政策
おわりに
コラム3 韓国における軍とLGBT [國分典子]
第4章 LGBTが職場で直面している困難の法的解決に向けて [永野 靖]
1 ある法律相談の事例から
2 職場における困難と法的問題点
3 LGBTの可視化と理解の好循環を生み出す法整備の必要性
おわりに
第5章 LGBTの就職と就労 [藥師実芳]
1 LGBTの就職活動(就活)の現状
2 LGBTの就活における困難
3 職場で求められること
4 就労支援機関/支援者等に求められること
5 ReBitのLGBT就活事業の取り組み
おわりに
用語解説・判例・法令
外国人に「人権」はあるのかーー。
在留特別許可の発付をめぐる事件を分析し、国家としての日本が、外国人にいかなるまなざしを向けているのかを考察。
ーー2018年刊行の旧版に3章分を追加した増補版ーー
序論 外国人からアプローチする比較人権社会学
第1章 「偽装」日系人の法社会学
ーー日本はどのように外国人労働者を受け入れてきたのか
第2章 外国人少年非行の社会学
第3章 LGBT外国人と退去強制の社会学
ーーマイノリティのマイノリティ(外国人性的少数者)の権利は保護されるのか
第4章 LGBT外国人と退去強制後の危惧の社会学
第5章 ヘイトデモ禁止の社会学
ーー川崎からヘイトスピーチ問題を考える
第6章 外国人労働者から眺める日本的経営
ーー外国人労働者の存在は企業と地域をみる眼に何を加えたのか
第7章 「外国人の人権」の社会学
第8章 「外国人の人権」再審
ーー在留資格の歴史社会学からアプローチする「定住者」
第9章 在留特別許可を正当化する論理の発見
ーー憲法秩序からのアプローチ
第10章 日本型「外国人の人権」の評価システムを考える
ーー「外国人の人権」から「外国人を含む人権」への認識論的視座の転換
20人に1人がLGBTといわれるこの時代に、自分の「性」と向き合うということ。6人のティーンが語る、LGBTの心と体の遍歴。
近年、LGBTへの理解は、少しずつ進んでいます。しかし、それらが一人一人のL/G/B/Tの生きやすさにつながっているとは、まだまだ言えない状況です。
たとえば、カミングアウトは依然として困難です。そのため、実はすぐ隣にいるかもしれない「なかま」を見つけにくく、孤立感のなかに置かれています。
また、非当事者にとっても、LGBTのことは遠い世界の出来事と考えてしまいがちです。
「わたしたちはもうすでに一緒に生きている」のです。「ともに生きる」ためには、まず「知る」ことが必要です。
この本は「多様な性を生きる人々が育んできた、豊かな歴史や文化を知るための手がかりをつくりたい」という思いから生まれました。
各章では、自伝的ノンフィクション、コミック、小説、社会・歴史書のほか、医療・法律・教育の分野でサポートをする人に読んでほしい本などを72冊紹介しています。
これは、単なるブックレビュー集ではありません。46人の執筆者が、それぞれ自分と本との間で行った「対話」です。巻末には、詳細な「性的マイノリティ関連の年表」を掲載しました。
性的マイノリティ当事者の方、その家族や友人、同僚はもちろん、教職員や行政の窓口担当者、司法書士や弁護士、医療関係者などサポートする方々にぜひ!
第1章 「ひとりじゃない」ことがわかる本
第2章 LGBTってなに?の疑問にこたえる本
第3章 LGBTとカルチャー
第4章 暮らし、健康・医療について考える本
第5章 より深く知りたい人のために
第6章 サポートする人に読んでほしい本
巻末付録 性的マイノリティ関連の年表
思春期の読者が自分と他人の性を大切にしていけるよう、さまざまな性のありかたを学ぶことができるシリーズ。手にとるのが恥ずかしくない大きさやデザインを採用し、柔らかいイラストやマンガを通して、学校や友人関係などで生じる具体的な悩みや疑問を1つずつ丁寧に紹介していきます。第4弾のテーマは「性役割・性別表現」です。
第1章 性役割ってなんだろう 「女は料理ができてあたり前? 男は料理ができたらスゴイ?」/あなたの考える「性別らしさ」って?/身のまわりの性役割を見つけてみよう/ジェンダー・ステレオタイプってなんだろう?/ジェンダー・ステレオタイプとどう付き合う?
第2章 みんなが気持ちよく過ごすために 「男はスカートをはいたらダメ?」/性役割は必要なルール?/性役割を押しつけないために/性役割・性別表現とジェンダー・アイデンティティ/性役割・性別表現とからだの性/性役割・性別表現と好きのありかた/「あなたの思う”らしさ”」を探求しよう
第3章 性の多様性ってなんだろう 「LGBTの人がいるから性は多様?」/あなたとわたしも多様性をつくるひとり/自分の性についてもっと知るために/性にかかわることば/もっと知りたい・話を聞きたい ほか