《ユニバーサル・クラシック文庫》ジュリーニ編10点からの1枚。オケの多彩で明晰な響きを活かして、ラヴェルの魔術的なオーケストレーションの妙を鮮やかに再現。
「フィデリオ」では風通しのよいクリアさとドラマの高揚が同居。「野ばと」では就任2年にして、オケとのアンサンブルがより緻密になっており、進化し続けるラトルが見える。国内既発の寄せ集めではなく、初出音源がほとんどなのもよい。ただ録音データは載せてほしい。
東京芸術大学助教授も務めるピアニストの青柳晋が「展覧会の絵」を録音した。ロシア的な泥臭さはあまり感じられず、ときおり聴かれる繊細なタッチが印象に残る。その意味で、後半のラヴェルの作品の方が彼に合っているといえるだろう。
メタルコア出世株キルスウィッチ・エンゲイジのヴォーカル、ハワード率る別バンドの2001年作品と2003年作品のカップリング盤。爆裂絶叫ヴォーカルを活かす乱暴なリフとビートの絨毯爆撃、かと思うとダークな叙情を醸し出す仕掛けも飛び出す。ホンモノのメタルコア。★
トラストキル・レコーズに所属するNY出身の5人組。所謂エモ/スクリーモ系のバンドを数多く輩出するレーベルからのリリースだが、彼らのポップ感覚はそんなカテゴライズを無意味にするほどのパワーがある。泣きのメロも日本人好み。
1995年、シカゴで結成されたパンク・バンド、アリスターの1stアルバム。キャッチーなメロディを活かしたポップ・パンクを前面に、バックストリート・ボーイズのヒット曲「I want it that way」のカヴァーも収録。
冬のトランス・アルバムとして人気の“スノーボーダーズ・トランス”シリーズのベスト・アルバム。スキー場はもちろん、ドライブしながら聴いても部屋で聴いても、盛り上がれることうけあい。
メジャーを離れ、心機一転での4作目。とはいうものの、持ち前の人懐こいポップ感と、ライヴで築き上げてきたハードなバンド・サウンドの取り合わせの妙は相変わらず。そして、いままでの経験を活かしつつも、伸び伸びとした印象もある。それって深読みのし過ぎだろうか。