古典への実相感入の臨学を確立した天来が、六朝の骨法を〓法に加えた「房玄齢碑」。書線は、極めて鮮烈。
鳴鶴を継承し、天来に嘱望された苞竹。その筆はあくまで清浄にして整正。学書の亀鑑たる薛氏本「書譜」。
菘翁を尊崇し、そこに顔法と〓法を見出した秋鶴は、その修得に邁進した。「顔法の秋鶴」の佳境を示す。
関西書界の巨人・山本竟山。鳴鶴直伝の懸腕直筆を揮った「祀三公山碑」。その厚く鋭い線は紙中を裂く。
フットレース賭博全盛の19世紀末アメリカ、役者ながら往年の名ランナーであるモリアーティは、旅の一座〈西部劇場〉を率いて巡業のかたわら、無名の足自慢をランナーに鍛えあげ、町々の〈速足〉に挑戦させてゆく。-傑作「遥かなるセントラルパーク」の著者が、南北戦争後の猥雑な熱気に溢れた時代相を背景に謳いあげた人間讃歌。
「〈戦後〉という死体はどこにしまいこまれたのか」亡き友、土方巽、渋沢龍彦、そして漱石という〈病友〉の思い出に、戦後の記憶が虹のように重なる。好評の連作詩篇に四つの変奏的テクストを添える。
本書には、化学物質によって誘発されうる多種多様な染色体異常像について、in vitro試験糸を主体として(一部in vivo試験糸を含む)集録した。典型的な構造異常のみならず、判定しがたい異常や、まれにしか観察されないものなども含めて、多種多様な異常の収載を心がけた。また、複雑な交換型異常のうち、異常の形成過程を追える像についてはトレースによる解説を加えた。
間違えやすい同姓同名の人物2,5000人を収録。明治以降から現在までの様々な分野にわたる知名人、文化人、執筆者など400,000人の中から主に現存者を中心に編纂。また,名前の表記が同じで,よみの異なる人名をも収録。生年月日または没年月日、職業、肩書、専門分野、著書など、人物の同定に必要な事項を簡略に記載。人名を同定する新しいツール。
トラのほえる声がきこえたとおもうやいなや、大きなトラがとつぜん、前方のヤブの中からとびだしてきました。するどいキバ!するどいツメ!強い瞬発力!いっしゅん、ぼくは、「もうだめだ」と、おもいました。だれもが考えなかった、ずっこけアイデアで、ねんがんのトラの超アップの写真を、トラ王国でとった動物カメラマンの奮戦記。小学校中級以上。