その昔、文楽が『明烏』を高座にかけると、売店の甘納豆がよく売れた。噺のなかで甘納豆を食べる迫真の芸に、ついお客がつりこまれてーという話がある。八代目桂文楽は演題のすべてが「十八番」だった。どれも、言葉のはしばしまで一字一句ゆるがせにできぬほど磨きぬかれ、完成された一席。それを、完璧な落語芸で演じてみせた。古典落語が行きついた一つの到達点というべき、文楽落語十八番集の一冊。
死と非愛の彼岸であるシュイサイドの夢の部屋ごもりから、漱石へ、南島へ、鮎川信夫へと震える触手を生の此岸へ架け渡す。時代の鬱屈した結節点を大正期や幕末に生きた群像へ照らして、再生の姿を変奏した短篇小説集。
話し始めるや、手が怒りでブルブル震えた人。深夜、数時間にわたって体験を語ってくれた人…この本には、あなたのまわりにいる人のソックリさんが多数出演している。あなた自身も必ずどこかに登場しているはずだ。でも、負けてはダメ。たったひと言、勇気を出して「NO」と言つただけで、克服した人もいる。イジメの全手口と、対策・反撃・逆襲の方法を教えます。
石原裕次郎、鶴田浩二、三田佳子、美空ひばり、吉永小百合ら戦後芸能史を飾ったスターたちの知られざる素顔。
子ども義太夫語りの豊竹豆仮名太夫として、寄席に出演したのが6歳のとき。ついで落語家に転じ、三遊亭円童を名のって初高座をふんだのが9歳。文字通り“寄席育ち”の六代目円生は、寄席の世界の雰囲気を色濃く身につけていた。その魅力、情緻をきわめた語り口が、ファンにはいまなお忘れがたい正札付きの出囃しとともに鮮やかによみがえる、円生落語の独演集。
この本は、教科書でありながらテキストといってもよく、高校での数学や物理の予備知識を持たなくても、素直についていけるように書かれており、抽象的な力学の基礎的概念や原理を、身近な事象や工夫された多くの例題を通して解説している。
洒脱な滑稽みで聞かせる落とし噺、しとしと語りこむ人情噺。怪談噺、さらに音曲噺から芝居噺まで巧みにてがけた芸域の広さ、演題の豊富さで随一とされた六代目三遊亭円生。どれを十八番というもおろかとさえいわれた。その数多い名演からきわめつきの高座を精選して収める。古典落語の格調を守りつつ自在に展開する舌技を、きめこまかく再現。
小さな会社の経理の仕事は、実に多岐にわたっていて、業務がシステム化・細分化された大きな会社とは、自ずと直面する疑問もちがってきます。日常業務から決算まで、全体の流れを理解しつつ、さまざまな仕事をクリアしていかなければならない、小さな会社の経理担当者-本書は、そんな人のための“虎の巻”です。