太古のロマン「古事記」、王朝の色好み「伊勢物語」、女色家と男色家の論争「田夫物語」、江戸のエクソシスト「雨月物語」など過去にくり返し読まれ、読みつがれてきた代表的古典82篇をいきいきと簡潔に紹介する。書物の形態、作者の生涯や伝承にまつわるエピソードをまじえ、古典の持つ生命力をよみがえらせ、魅力を語る。
木星丸への突然の乗船命令を受けた陣内一等航海士は、急遽パナマへと赴くが、到着直後、東都物産駐在員の野方から積み荷の不正移動をもちかけられた。一方CIAとおぼしき人物が出現、さらに中南米に勢力を張る謎のドイツ人に拉致され、続いて野方が銃殺された。木星丸に何が起きているのか!?中南米を舞台に、軍事政権と革命ゲリラ、商社、各国諜報機関の凄絶な闘いを描く、長篇海洋冒険小説。
AIや数式処理のプログラム言語として圧倒的な支持をうけているLISPの実践的解説書。ハードを選ばず、どんなシステムにも対応するLISPの決定版。
1888年万国博から1992年オリンピックにいたる、“カタルーニヤ・ルネサンス”の道のり。ミロやガウディの芸術、市民戦線の志士たちを生んだ、魅惑の地中海都市を訪ねる。
あなたも青い鳥の卵をもっている、夢の続きをかなえるために。1頁1話のエッセイ集。
母の遺言で頭に鉢をかぶせられた娘が仕合せをつかむ話「鉢かつぎ」、想像を絶した物ぐさな男がのちに立派に身を立てる「ものくさ太郎」、人喰い鬼たちが退治される「酒呑童子」、おなじみ「浦島太郎」など日本に古くから伝わる伝奇、妖異譚を、すぐれた文章家たちが文学の彩りゆたかな名訳でおくる。ほかに「文正草子」「秋夜長物語」など、全13篇を収める。
著者が筑豊に生活しながら独自の表現活動を展開してきた原点には、生れ育った“植民地朝鮮”での生活体験がある。自らをはぐくんでくれた風土への個人的愛着と歴史的民族的に負うべき責任とのはざ間に身を置きながら、これからの“アジアの中の日本”を考えるべく、原郷朝鮮とのかかわりを描いた表題作と85年春に40年ぶりに訪れた韓国を描いた「こだまひびく山河の中へ」の二作品を収める。
抒情と幻想の詩人、ブラッドベリはSFから怪奇、幻想小説まで、ジャンルにとらわれずに活躍している。“時の囚人”と呼ばれ、ガラスカプセルの振子に閉じ込められ、唯一の生存者となった青年の物語「振子」や、時間を止める能力を持つ青年のひき起こした悲劇「ホラーボッケンのジレンマ」(本邦初訳)など。若きブセッベリの処期スペースファンタジー20編。
反射帯としてみた足の指には、それぞれ異なる重要な役割がある。5本の指を細かく観察すれば、病気の部分が見えてくる。
元刑事中館進市が撲殺され、現場から愛犬のクロベエが消えた。四年前、中館とクロベエは殺人犯逮捕に一役かったが、犯人の美笹貴信は仮出所し、父が組長の暴力団美笹組小頭として羽振りをきかせていた。美笹組員が次々と黒犬に吠み殺された。クロベエの復讎か?だが人殺し犬は法によって薬殺される。美笹組は懸賞金を賭け、犬と人間の死闘に世論は沸いた(表題作)。他五篇を収録。
肩こり・頭痛からガンまで読んで良かった。病苦・事故・災難・対人問題の解消。長年どうしても治らないとあきらめていた体と心の痛み、苦しみを救う正しい神霊治療(浄霊)が詳しくわかる本。
「脳力開発」によって、人間の予知能力は磨かれる-。著者独自の「脳内思考」のメカニズムの研究から、今マーケティング・サイエンスの地平を拓く。
日本第1の要塞島対馬に、補充兵役入隊兵数百人が上陸したのは、1942年1月のこと。「すでにして世界は真剣に生きるに値しない」と思い定めているニヒリスト東堂二等兵もその中の一人である。厳寒の屯営内で過酷な新兵“教育”が始まる。と同時に稀代の記憶力を駆使した二等兵の壮大な闘いも開始される。戦後日本が生んだ桁はずれに大きい“笑い”の文学巨篇登場。
大学生にもなって、「出席をとってくれ」とはケシカラン。努力を認めてくれ、などと甘えてはイカン。人生、実らぬ努力もあるのダヨ…。学校教育のなかで知らず知らず型にはまってしまった私たちの頭のコリをもみほぐし、目からウロコを落としてくれる森センセイの人生指南。
信じられるのは、おまえだけ。だから、くますけ、いつまでも、一緒にいようね。長編ファンタジー。
殺虫剤をあびて抵抗力を強め、不死身に変身するハエ、快適な住空間=都市の片隅で、冬にもうごめくコキブリ、ホルモン操作によって特大マユをつくるカイコ…。とどまることなく発展するヒトの文明に変身を強いられ右往左往する虫たちの姿を描く、「昆虫の世界」最前線。
5年生のタエ子…。それはわたしたちの思い出。文部省特選映画の絵本化。
少年時代の著者はスジガネ入りの腕白坊主。山野を駆けめぐり、川や田んぼで泥だらけ。遊びの中で、四季のめぐりの美しさやいのちの不思議を心に刻む。小さな探険心に満ちた思い出の数々や、動物学者になって出会った生きものたちの素顔など、身近な自然とのふれあいをあたたかなまなざしと軽妙な語り口でつづった博物誌。