ひとりぐらしのハッチさんに、ある日とどいた、おもいがけないおくりもの。しかも「あなたがすきです」というメッセージつきだ。さみしかったハッチさんは明るくなり、友だちもできた。ところがなん日かして、そのプレゼントがまちがって配達されたものだとわかり…。ひとりぼっちの人間が、まわりの人々の友情にささえられ、生きるよろこびを見いだしていく。5歳〜。
プリズメン(さまざまなプリズム)とは、未来からの微弱な光を感じとる鋭敏な精神の探査器を暗示するのか。エッセイという形式を武器に、現実の核心に迫る独自の哲学的思索を展開したアドルノの最初の自撰論集。「アウシュヴィッツ以後、詩を書くことは野蛮である」という命題を含む「文化批判と社会」に始まり、シェーンベルク、ベンヤミン、カフカへと深まる12のエッセイは、文化的しつらえによる権力の大衆威嚇、それに対する知識人の石のような沈黙のもと、果てしなく進行する「絶対的物象化」の時代の文化現象を鋭く追求する。本邦初訳の「オルダス・ハックスリーとユートピア」「ゲオルゲとホーフマンスタール」を加え、完全新訳で贈る。
登場する10ぴきのくまたちは、それぞれの夢をかなえたいといつも思っている。はちみつがだいすきなはちみつぐまは、じぶんのはちみつつぼをいっぱいにしたいと思っているし、じまんのながぐつをはいた、ながぐつぐまは、もっと大きな水たまりに飛び込みたいと願っているし、口がいつもまっすぐなしょんぼりぐまは、みんなと同じように笑ってみたいし…。おやすみ前の静かなひとときに、1話ずつ、ゆったりとお楽しみください。読んでもらうなら3才から。
空港で、機内で、現地で、そして帰国までのノウハウ満載。エコノミーな料金でファーストクラスの旅を。同じ料金で人と違った体験を。マル得時短ショッピング術。ビーチでの粋な過ごし方。絶対バレない不倫旅行。ほかあらゆる場面に対応できる海外旅行者必携の書。
自転車世界無銭旅行者中村春吉、世界柔道武者修行者前田光世(グレイシー柔術元祖)、虎髯弥次将軍吉岡信敬…日清、日露、第一次世界大戦と、日本が近代国家になるための試練をくぐり抜けなければならなかった激動の時代を、そのバンカラ精神で痛快に生き抜いた明治の“快人”たち。「明治快人列伝」を増補した決定版。
ゼロアワーに向けて刻々と進行していく上陸作戦。絶望感を抱きながらも、事態の把握に務めるドイツ軍人たちー。ついに両軍が接触、独軍の熾烈な防御砲火を浴びつつ、同盟軍は上陸作戦を開始するも、強力な装甲車両を投入した、必死の逆襲に転ずる独軍の打撃力に上陸部隊は大混乱に陥り、海岸堡は崩壊寸前に追い込まれる。その危機を救うべく旧式駆逐艦が海岸へ接近、起死回生の主砲が咆哮する。書下し。
BC722〜BC206、春秋戦国時代の古代中国に花開いた諸子百家。なかでも『韓非子』の思想は、とくに厳しい理想主義と冷徹な現実認識に根ざした最も実践的な君主論として、現代にいたるまで三千年にわたり貫流してきた。君主のあり方、臣下の馭し方、刑罰のあり方などについて、巧みな譬喩と激越沈痛かつ簡勁軽妙な語り口で説いた、中国哲学史上の不朽の政治論がよみがえる。本巻は全二十巻五十五篇中、第一巻「初見秦 第一」から第十巻「内儲説下六微 第三十一」までを収録。
戦乱の時代であるがゆえに、中国哲学史上、最も自由で、最も絢爛であった春秋戦国時代、刑名法術の学として『韓非子』は書かれた。人間性一般についての深い洞察力、権力の場における人間関係の綿密な分析、君主の深刻な心術関係…ルネサンス期のマキャベリに勝るとも劣らない東洋古典の名著。本巻は全十二巻中、第十一巻「外儲説左上 第三十二」から第二十巻「制分 第五十五」までを収録。
世界がどれだけ便利になっても、国家がどれほど強大になっても、会社がどれほど利益をあげても、それで個人は幸福にはなれない。なぜならそこに「個人の幸福」という観点が、初めから欠けているからだ。日本の会社も変わらなきゃ…。今、注目度No.1起業家(アントレプレナー)、増田宗昭の「自分を好きになる」会社のつくり方、人の育て方。
英国ヴィクトリア朝の数学者が残した二十数枚の設計図。それをもとに、百五十年の時を隔てて複元された史上初のコンピュータは、完璧に作動し、天才の夢が現代によみがえった。コンピュータの父・バベッジと彼を助け、コンピュータに恋した少女・エイダの愛と挫折の物語
夫の淳一は泥棒稼業、妻の真弓は警視庁捜査一課の刑事。異色コンビに事件の一報が入った。銀座の超一流レストランで起こった殺人事件。死因は毒殺。しかも殺されたのは毒薬を使う殺し屋だった。現場へ急行した真弓は、事件直前に何者かと言い争っていたシェフの大倉果林を連行するが、証拠不十分で釈放される。淳一も事件の謎を追うが、第二、第三の殺人が起こり…(「毒薬は口に甘し」)。好評シリーズ。
時代は新しいパラダイムを必要としている。著者らは、真鶴町という小さな1万人のコミュニティを舞台にパラダイムの転換を具体的に示した。本著は、その実践に基づいて法律、都市計画、建築という専門領域を越えて、「美しい町」をつくる方法を書き上げた力作。法律、都市計画、建築を統合するまちづくりの試み。都市計画学会賞/まちづくり学会賞受賞。
大英雄、新・信長像ここに確立。堂々の完結。注目の気鋭が書下す本格歴史大河小選第六弾。
あらかじめ与えられた枠組をこえる「体験」を誘い、あまたある既知の町を「不思議な町」に一変させてしまうような、いわば「反ガイドブック」である。「知識」としての町の像が、「体験」によって崩れていく、魅力あふれる偏愛的都市エッセイ。
会社を強くする「賢いもうけ方」。赤字製品の増産の仕方、設備更新のタイミングなど意思決定に迷ったときの解決方法をQ&A方式でわかりやすく解説。