非人救済、尼寺の再興、殺生禁断、勧進による大土木工事…奈良西大寺に拠り、戒律を復興、中世社会の深部に迫る活動を展開した律僧叡尊。その自伝を綿密無比の考証で読み抜く。
ムーミン谷に、冬がやってきました。外は一面の銀世界。冬眠していたムーミンが、ある夜、目をさましました。ムーミンは、初めて雪を見て、びっくり。ムーミンはおしゃまさんやミイと一緒に、外で遊びます。ある、とても寒い夜に、氷姫の顔を見たリスが死んでしまいます。ムーミンたちは、リスのそうしきをしてあげました。
目で見てわかる、ことばで覚える。勝つ経営の極意48か条。
本書は、いまの日本の行き詰まりを心配して、次代を担う諸君に著者なりの「問題提起」をした本です。まず、現在とのつながりを考えながら、古代史と近代史の要点を復習したのち、日本の現状とその原因について、なるべく具体例をあげながら探りました。
生活の中でよく使われる、ことわざ・慣用句・故事成語を約1200項目収録したことわざ辞典。約50項目におはなし欄を設ける。800以上のイラストを付す。
武満徹、司馬遼太郎、山本七平、草野心平、高村光太郎、吉田満…自らも死の淵に立つ間に足早に旅立っていった敬愛する人びとへの悲しみに満ちたレクイエム。類稀なエッセイ集。
恋人を奪われ、師匠殺しの濡れ衣を着せられて死刑囚となった男の、地獄の逃走。
人間に変身できる猫・シータになつかれ、一緒に暮らすことになった光魚。でも光魚に恋してるシータは、初めての発情期の真っ最中。おかげで光魚は毎日が貞操の危機(!?)の連続だ。その上、いつでも傍にいたがるシータは、春休みが終わると、自分も大学に行くと言い出した!!光倦にだけは従順だけど、独占欲は人一倍。ワガママで王様な猫の行く先は、トラブルばかり。
しりたがりやの魚の子スイスイは、ある日、さんばしから、おいしそうなものがたれているのを見つけました。ぱくっと食いついたとたん…スイスイは、水のない世界に釣りあげられてしまったのです!スイスイを釣ったちいさな男の子トーマスは、よろこんでスイスイをつれてかえりました。ところがその晩、トーマスのへやに、世にもふしぎなお客さまがやってきました…。世界中で何世代にもわたって愛されてきた、楽しい絵本です。
斬撃の一閃に己が存在を託した武芸者たちの凄絶な生き様、剣に殉じたゆえの悲哀。武芸各流に伝わる門外不出、口伝の奥儀創案の刹那に秘められた光と闇。五味剣豪小説の名作六篇。
五十年後、私は再びこの世に現れ、活動を始めるだろうー第二次大戦末期、予知夢にうなされる総統ヒトラーの密命をおびた一隻のUボートが、アマゾン奥地へ向かった…。星川陽二は世界各地を放浪し、現在はアマゾン中流域の街で、友人のダイビングショップを手伝っている。墜落した飛行機を探してほしいという四人連れのドイツ人の出現が、陽二を思わぬ運命に!傑作冒険小説。
網走刑務所を出所した橋本豊は、所内で死亡した宇野晋平の遺品を届けるため、東京の小田切正を訪ねた。が、その住所には小田切の贋物が待ち構えていたのだ。やがて、本人を名のる男から寝台特急「富士」の車内で会いたいとの連絡が入る。宮崎に向う列車内で奇怪な事件が次々と起こり、橋本と恋人の亜木子は、謎の遺品をめぐる暗闘に巻き込まれる…。十津川警部の活躍を描く長篇トラベル・ミステリー。
女は夜具の中に入って来て、紙を枕の下に挾み込んだ。それを抱き寄せる。尻の肉を掴んだ。しこしことしている。乳房を揉み、紅い乳首を吸いしゃぶる。あーっ、と声をあげて背中を反り返らせた。白いねっとりとした肌だー。石動十三郎は中山道を行く。街道には訳ありの女たちがいた。斬り捨てるべき男どももいた。人を斬らねば食っていけぬ。やがては、そして野垂れ死ぬ。用心棒稼業、魔道街道であった。
三好長慶に京を追われ、近江の仮御所に逃れた将軍足利義輝は、剣の道に志を立て、一介の武芸者・霞新十郎として、忍びの浮橋を従者に廻国修行の旅に出た。美濃では斎藤道三に、尾張では織田信長に強烈な印象を抱きつつ、信濃諏訪社で、武田晴信の側室を襲う一行に遭遇、雨中の死闘となった…。風雲急を告げる戦乱の巷を巡歴する若き剣士・義輝。その勇姿を颯爽と描く傑作時代巨篇、第二弾。
本書は、臨床における実践を念頭に置きながら、非常に具体的に記述された“コミュニケーションの教科書”です。各章に要約があり、巻末には付録として著者と患者役の女優とが6段階のアプローチに則った、具体的な面談での会話を記載。本文では、コミュニケーションの実践的な秘訣を47の基本原則として格言のように述べています。
古典的な「表象」の崩壊に代わって「イメージ」の出現という出来事が成立する時点において、恐らくエッフェル塔とは、西欧の表象空間に起きたこの地の竣工の日付をこの認識論的断層の上に重ね合わせることが可能であるように思える。エッフェル塔の伝記を辿ってゆくとき、こうした「近代」的な「イメージ」の生成過程と、それを可能ならしめた文化的・社会的・政治的力学の諸条件が、或る模範的な姿で浮かび上がってくる。近代と表象とをめぐるさまざまな問題を体現した特権的な塔を透徹した論理と輝かしくも華麗なエクリチュールで徹底的に読み解く記念碑的力作。
旅行社勤務の水乃サトルは出張先の福島市で、大学時代の先輩で地元県警の刑事をしている甲斐忠夫から、奇妙な話を聞いた。東吾妻山の麓にあるログハウスをたまたま訪れた甲斐は、そこに貯蔵された、数千本の缶ビールを発見したという。一体、誰が何の目的で、人里離れた辺鄙な場所に、それだけ大量の缶ビールを蓄えていたというのか…。「ビールの家の冒険」他、おなじみ、美形変人名探偵サトルと、彼に密かに思いを寄せる新人OL美並由加理のコンビが遭遇する、四つの怪事件。シリーズ初の短篇集。
閉ざされた雪山での壮絶な死闘。秘伝書をめぐる骨肉の争い。裏切られ、蔑まれ、絶望的な孤独の中にいても揺るぎ無く輝く善の魂。感動の完結篇。