本書は、コミケットの歴史を概要と公式発行物でたどるクロニクルを中心に、その内実であった参加者の視点、外から捉え報道された記事、主催者側の流れで、大きく構成されています。
哲学はソクラテスとともに始まったとされている。だが、著作を何も残さなかったソクラテスが、なぜ「始まり」となったのか。紀元前三九九年の刑死後、ソクラテスとは何者かをめぐってアテナイで政治的緊張が生じ、論争が起こる。そこでソクラテスをめぐって展開された言論活動が、プラトンら遺された人々を哲学の誕生へと促したのである。今なお多くの問いを誘発するソクラテス裁判とその後の事情、そして「ソクラテス文学」として残されている様々な作品や、初めて紹介される断片の読み解きを通して、「哲学」と「哲学者」誕生のプロセスを描く。
スペイン。歴史の悲劇。イスラーム世界のユダヤ人の歩みを展望、異端審問・追放令など、スペインを襲った反ユダヤ主義の大波を克明に描き、歴史に残した爪痕を省察する。帝政ロシアに生まれフランスを研究の場とした歴史家ポリアコフが、数カ国語を駆使して完成を見たヨーロッパ総体における反ユダヤ主義通史。ヨーロッパ学・人種差別研究に、強烈なインパクトを与える記念碑的名著。
タネまきから開花、コンテナを使ったナチュラルアレンジまでがひと目でわかります。
ヴィクトリアズ・シークレットのキャンペーン・モデルに抜擢された美女ジェイニー・ウィルコックス。彼女の望みは、NYのセレブ界で名声を勝ち取ること。社交界の華ミミ・キルロイからパーティの招待状を受け取った彼女は、とうとう成功の階段を上りはじめた。ミミの夫で大金持ちのジョージ、ジェイニーにぞっこんの映画会社社長セルデン、卑劣な映画プロデューサーのカムストック、そして若く美しいポロ選手ジジ…男たちを、手玉にとろうとするジェイニーの思惑はどう動くのか?!ドラマ『SEX AND THE CITY』の原作者キャンディス・ブシュネルによる待望の長篇ロマンス小説。
著者は、脳科学や神経学、言語学、認知科学などの最新成果や古典的業績を縦横に渉猟し、“脳と身体”をめぐる現代の難問を、“手”を軸に追求していく。しかし、本書の魅力はそれだけに尽きない。マリオネットに息を吹きこむ人形遣い、利き手の指を失くして目覚めたアクセサリー作家、奇術師の手をもつ外科医など、“手”を通して身体と語りあい、困難を克服した“手技のエキスパートたち”との濃密な対話によって、精神活動の源である“手”の謎と秘密が鮮やかに描かれる。
黒子と書かれた紙切れを帯に隠していた隠密廻り同心の死骸が薩摩藩蔵屋敷近くで見つかった。江戸を混沌に陥れようとする“闇”の仕業なのか?それとも国元の宿敵、鮫島兵庫が絡んでいるのか?直心影流の達者、真九郎が破邪の剣を揮う。