テクノロジーが浸透し、人間の〈生きる質〉が大きな変貌をとげつつあるいま、演劇は一体どこへ向かうのか-音と映像が爆発する過激な試み「MORAL」で斬新な祝祭空間を表現した劇作家が、自らの体験をふまえて小劇場運動をあとづけ、演劇の明日を真摯に問う。都市に棒げられた熱いオマージュでもある。
知的生産・知的生活のためのヒント集。リクルートを育てあげたベテラン・ビジネスマンが語る、散歩や読書の楽しみ、街角の言葉やオフィスでの作法、作文術など、新鮮な発見に満ちたショート・エッセイ。
「不器用な天使」「聖家族」「美しい村」「風立ちぬ」など、清新な詩的文体をもつ前期の作品22篇を収録。厳密な校訂に基づく本文に、詳細な校異を附した決定版。
「出稼ぎ労働者」とは、肥大化する過密都市と疲弊する過疎地農村を一身に担った象徴である。合理化が進行する工場の歴史と、解体してゆく農村の歴史を、東北各地のひとりひとりの出稼ぎ労働者を追うことによって明らかにし、現代日本の素顔を余すことなく捉える、異色のドキュメント!
江戸の分限者・男谷平蔵の子に生れた小吉は、型破りで自由奔放、剣術の腕は確かでも大の学問嫌い。旗本勝家の養子となるも周囲は気のもみどおし。なんとか無役から御番入りに決りかけたところ、顔合わせの宴会で嫌味な同僚に絡まれ、誤って殺害。やがて座敷牢からだされ、長男麟太郎(のちの海舟)も生れるが、喜びも束の間、最愛の理解者・平蔵を失って…。幕末を縦横無尽に駆けぬけた勝父子の豪放人生。
暗殺、襲撃、うち続く攘夷事件の闇と、維新の曙光。オランダ・ライデン大学に秘されていた「古い写真」から、厳選450点を初公開!F・ベアト、上野彦馬らが写した“激動の時代”が、いま、甦る。
親友の死を代償に自由を得た奴隷の剣闘士フィドルスは、簒奪者に王位を奪われ盲人となった馬族の王マイダーに顔かたちが似ていることから、王の身代わりをつとめることになる。困難な状況におかれている小さな氏族の運命をかけた危険なたたかいの連続のなかで、いやおうなしに「王」の役割を演じている間に、フィドルスはいつしか奴隷の剣闘士から真の王者になりかわった。
半島の希望と絶望、我々の悲劇と滑稽。現代韓国誌第三弾!