嫉妬のため妻を殺した男の告白を通して、惨劇の理由を迫真の筆に描き、性問題に対する社会の堕落を痛烈に批判した『クロイツェル・ソナタ』、実在の事件に自身の過去の苦い経験を交えて懺悔の気持をこめて書いた『悪魔』。性的欲望こそ人間生活のさまざまな悪や不幸、悲劇の源であるとして、性に関するきわめてストイックな考えと絶対的な純潔の理想とを披瀝した中編2作。
スペインの王位継承戦争から、ユトレヒトの講和、ルイ十四世の死去(一七一五)に至るまでのヨーロッパ諸国の情勢についての記述には、世界史に対するヴォルテールの卓抜な意見も織り込まれている。さらに、興味深い宮廷生活の特色と逸話の数々。十七ー二十八章。
十八世紀フランス文学と啓蒙思想を開花させたヴォルテールが、太陽王ルイ十四世(在位一六四三ー一七一五)の時代を、様々な角度から照らし明快な分析を加えながら描いた不朽の書。本巻には、フランスと欧州諸国の情勢、内乱、戦争と外交等、十六章まで。
月よう日ー。トムは、教室のまどから外を見ながら、かんがえていました。(きょうの給食は、なにかな?)そのときです。校庭のむこうから、ひょこひょこ、小さなきょうりゅうが、やってくるではありませんか。もう、べんきょうは、そっちのけ。教室じゅうが、大さわぎ。小学校初級〜中級向。