これはグレニズム王国と呼ばれる地での物語である。そこに暮らす人々はアイズカラーと呼ばれる生まれつき携えた目の色により階級が決まってしまうという特殊なヒエラルキー社会で生活を繰りひろげていた。人類終焉後悠久の時をへて誕生した世界。これはまか不思議な星の物語である。人の命の尊さ人類のあり方を問いかける新作SFファンタジー。
この『風が吹くとき』は、もともとイギリスで1982年に出版された作品で、日本語訳は以前別の出版社で出ていましたが、今回翻訳をし直してあらたに出版することになりました。出版当時から、漫画のコマ割りの手法を使ってシリアスな問題を描いた、絵本の常識をくつがえす作品として、大きな評判を呼んだ作品です。それから15年以上たった今、ソ連は崩壊し、米ソ2大国が国際政治を大きく左右していた時代は去って、世界の情勢はもっと複雑になってきているように思えます。しかし、最近のインドやパキスタンの核実験で明らかになったように、核兵器をパワーゲームの切り札とみなす風潮はまだまだ盛んです。そういう意味では、核戦争の脅威は去ったわけではありません。まだ、核は使用しなくても、ジムやヒルダのようなふつうの人たちが犠牲になる戦争は、世界各地で多発しています。レイモンド・ブリッグズがこの絵本で描こうとした状況は、表向きの形は変わっても、今でも存在しているのです。この絵本が、親子いっしょに、もう一度核の問題、そして戦争の問題を考えるきっかけになってくれれば幸いです。
引きこもり公主・朧月が持つ、幽鬼が見える不思議な力“双界の瞳”。幼い朧月の側にはその能力に名前をつけたとある道士の存在があった。婚約者兼ご主人さま(?)の蒼刻もまだ知らなかった朧月の過去。醒教事件は解決したものの、葉家に出没する幽鬼の捜索を依頼されたり、いちゃつく暇のない2人の前にその道士・螢火が現れー!?4コマ・コミックも満載の第13弾!!
没後110年、今なお愛される「十五の心」-まんがでたどる石川啄木26年の軌跡。
好きって、すごい!K-POPアイドルが縁で出会った3人の中学生が、好き!のチカラで世界とつながる物語。
男子高校生・上代叶の家にある日突然やって来たのは、自称・堕ちた神様と狛犬だった。堕ちた神様ー阿天坊は、神力を失った自分を補佐し、人々の祈願成就の手伝いをしてくれという。遠慮がなく図々しい阿天坊と、幼女の外見をした愛らしい狛犬コンコン。様々な事情を抱えた人々の願いを叶えるために、彼らと行動を共にする叶だったが?目指すは神様返り咲き。おひとよし高校生と神様の心温まる物語。
高齢化が進み、今やなくてはならない介護・福祉の仕事。介護の仕事を始めて8年ー経験したこと、考えたこと、学んだことを一つの物語に。介護の現場で働く方、介護を利用する側のご家族、すべての皆さんへ。
ジェフ・ブラウンと、98年度国際アンデルセン賞受賞画家、トミー・ウンゲラーとのコンビがおくるユーモアあふれる極上の物語。
奈良盆地の半ば、大和郡山市に位置する越天学園の寮に居座る本陣達也。彼は、一度見たものを決して忘れることができない体質を持っている。若き達也のなかで渦巻くのは、母を喪った記憶と、その復讐、そして己の無力への怒りだった。そんな達也に、先輩・瓶賀流は一本のファミコンソフトを遺した。「ドラゴンクエスト」-その一本のゲームソフトが、達也にとっての「ふっかつのじゅもん」となる…。作家・円居挽、もうひとつのデビュー作と称すべき瑞々しさを放ち、森見登美彦も共感を寄せる傑作青春小説。
「これからは、いろんなことがかわるんだよ」。そういって、おとうさんはおかあさんをむかえにいった。いったいなにがかわるんだろう?どうかわるんだろう?いえにのこされたジョーゼフが、あたりをみまわすと…。