爽香は無断欠勤している部下・宮本の自宅を訪ねた。玄関の前に立つと、娘の怜が飛び出して駆けていった。人気のない自宅に上がると、宮本の死体がー。怜と同様に、宮本の妻・正美も事情を明かさずに行方をくらます。母娘の不可思議な行動の裏側に、複雑な家庭事情があると、爽香は敏感に感じとって…。読者とともに登場人物が年齢を重ねる人気シリーズ第20弾。文庫オリジナル、長編青春ミステリー。
須藤が死んだと聞かされたのは、小学校中学校と同窓の安西からだ。須藤と同じパート先だったウミちゃんから聞いたのだという。青砥は離婚して戻った地元で、再会したときのことを思い出す。検査で行った病院の売店に彼女はいた。中学時代、「太い」感じのする女子だった。五十年生き、二人は再会し、これからの人生にお互いが存在することを感じていた。第32回山本周五郎賞受賞作!
「赤い靴」や「一年生になったら」「おもちゃのチャチャチャ」といったお母さんと子供双方が楽しめる定番童謡曲を収録した2枚組童謡集。家庭で聴くもよし、幼稚園や保育園の児童保育で使用するもよしの汎用性の高いコンピ盤だ。⇒親子で楽しめるCD・DVD・ブルーレイはこちらをチェック!
「生きるという、ただそれだけのことが何故にこうも不自由なのかと、思うことがございます」江戸の町で、女郎が次々と殺されていく。誰が、何のために?切れ者ゆえに世にいらだつ若き同心・信次郎は、被害者の一人が挿していた簪が、元暗殺者の小間物問屋主人・清之介の店『遠野屋』で売られていたことを知る。因縁ある二人が交差したとき、市井の人々が各々隠し抱えていた過去が徐々に明かされていく。生き抜く哀しさを、人は歓びに変えることが出来るのか。
“さくらの丘”を満ちるたちに遺すー。遺書には、祖母が少女時代を送った土地を譲ると書かれていた。一緒に渡されたのは古びた鍵がひとつ。祖母の二人の幼なじみも、同じメッセージをそれぞれの孫たちに伝えていた。なぜ、彼女たちは孫にその土地を遺したのか。鍵は何を開けるものなのか。秘密をさぐりに三人の孫は、祖母たちの思い出が詰まった地を訪れたー。三人の少女たちの青春が刻まれた西洋館、そこを訪れた私たちが見た光景はー二つの時代が交差する感動の物語。
小さな商社で働くゆるキャリOL香織、広告代理店の敏腕営業ウーマン理恵、悠々自適の専業主婦、久美子。まったくタイプの異なる3人組が、ひょんなことから、謎多き美男子マスターに人生のこと、マネーのことを教わることになったー。仕事、恋愛、お金。悩める女子が人生に向き合い、自分らしい幸せを手に入れるまでの物語。
14歳の折原安音は、クラスメイトからのいじめを苦に飛び降り自殺を図る。死んだ直後に目覚めると、そこには天使が現れ、天国に行くか地獄に行くか、49日の間に自分で決めるように言い渡される。幽霊となった安音は、霊感の強い同級生・榊洋人の家に転がり込み、共に過ごすうちに、死んで初めて、自分の本当の想いに気づく。一方で、安音をいじめていたメンバーも次々謎の事故に巻き込まれー。これはひとりの少女の死から始まる、心震える命の物語。死んで初めて辿り着いた真実とはー。思いもよらない圧巻のラストに号泣!
二歳になっても「あんた、いつまで飲む気だね」と言われながらも乳離れしようとせず、ニシキヘビに興奮し家にあったマムシ酒のヘビにうっとり。星が欲しくてしょうがなかった四歳は、その後あの「たまちゃん」と小学一年生の時に運命的に出会うー。人一倍ナイーブで、なぜかいつも悩んでいた幼年期。「まる子」以前のピュアな気持ちを初めて書き綴った、さくらももこの原点となる自伝エッセイ。