戦後パリのサンジェルマン・デプレに開いた画廊の主として、名だたる前衛芸術家たちと交友し、他方では、免疫学の画期的な発見(HLA Histocompatibility Leucocyte Antigen(組織適合抗原)の略、臓器移植の成否を決定する重要な抗原)に繋がる研究を続け、さらに、医療制度大改革の実現に粉骨砕身…。ノーベル医学賞のジャン・ドーセが語る科学的かつ個人的大冒険の人間味あふれる貴重な証言。「人間ひとりひとりを唯一無二の存在とするメカニズムの解明」の半世紀を回想する。
その「小心者ぶり」にかけては誰にも負けないと豪語する“おいら”がバイト先で学校で職場でディズニーランドで競馬場で駅で飲み屋で道端で合コンでバレンタインでクリスマスで遠距離恋愛でハレー彗星でコックリさん?で、etc、etc…、繰り広げた可笑しくてやがて哀しき恋愛物語。超人気。小心者の恋愛エッセイ。
自らが治癒の見込みのないがん患者となったことで、医療への考え方の大転換を迫られた麻酔科医。末期がん患者になって初めて見えてきたのは…すべての医療関係者におくる、「来たるべき医師像」「来たるべき患者像」を模索しつつ逝った、著者の未完のメッセージ。
著者が教職について四十三年。公立高校六年・私立高校六年の校長職の間に、書き溜めた草稿のおよそ半分ばかりをまとめたもの。
ミーティングでジョークを言っても、誰も笑わない。そんな暗いチームを率いて戦った男の組織論・人間論・リーダー論。
傷つけられた人びとの記憶と証言をめぐる政治的エッセイ。でありながら、忘れられない、語れない何かをみつめるために、ここでは日本語がかつてない官能をおびる。知性と感情、具体と抽象、普遍と特殊、支配と従属、男と女…あらゆる対立を、決して超越的に乗り越えることなく、みつめつづけることによってその関係を変えていってしまうような、そんな思想の萌芽が息づく。
本書は毎日新聞朝刊「仲畑流万能川柳」に1996年9月2日から1997年12月31日までに掲載された句から秀逸作640句を収録しました。
ニヤリのこころ。ひょーきん、エッチ、ちゃっかり、ラッキ〜、がっかり、バンザイ!おなじ現代を生きる人たちのつぶやきには、こころの栄養がいっぱい。生きにくい時代によく効くクスリ。
「マニュアルじゃなくてボク自身をみつめて」赤ちゃん自身が赤ちゃんのからだのこと心のことを語ったユニークな育児書。赤ちゃんの代弁者大塚昭二先生が贈る赤ちゃんの「本音」集。
市民に信頼される行政は、市民への広報から始まる。役所的発想との苦闘、理解されない広報・広聴の役割。読んでもらえる広報紙づくりをめざし、さらに市民とともに創造する市政の実現を願った16年に及ぶ体験を綴る。
9歳から101歳までが集う毎日新聞の好評連載「仲畑流万能川柳」より厳選640句を収録。
四季のうつろいのなかで、それぞれの時節に映える、はかない草木の花。そして、海、山の幸。そのさまざまな表情に自身の来し方をかさね、句との出会いを語り、句の魅力をさぐる。白山山麓の自然に身をおき、季節のおりなす多彩な情景を鋭敏な眼で見つめ、折々の句を引きながら、洒脱な感性を投影する。草や木、花の姿、そして日常の味覚にも本物にこだわりつづけ、四季自然と俳句を語りながら、人の生き方を浮かび上がらせる、絶妙の句と歳時記への案内書。