何と、乳飲み子抱えて寅さんが帰郷した!?赤ん坊から恋敵の面倒まで見てしまう寅次郎、お人よしのシリーズ第14作!
シリーズ第14作は、九州の呼子の港でひょんなことから赤ん坊を預けられた寅さん(渥美清)の受難と、
しじじゃら始まる恋の騒動を描いていく。
乳飲み子を抱えて困り果てた寅さんは、苦心惨憺の末に葛飾柴又へ帰郷。
赤ん坊が熱を出したので病院にいくと、そこには美しい看護師の京子(十朱幸代)が・・・・・。
赤ん坊をめぐる“とらや"の人々のあれこれが妙味で、
特に子供が出来なかったおばちゃん(三崎千恵子)が親身に赤ん坊の面倒を見るあたりはしんみりさせられる。
そして、後半は京子に片思い中の合唱団リーダー(上條恒彦)を、寅さんがついつい叱咤激励してしまったがために・・・・・!?
葛飾柴又は、書物の小脇のメガネっ子寅さんの話題で持ちきり!
ついに寅次郎学問に目覚める!?シリーズ第16作!
シリーズ第16作は、冒頭の西部劇の夢に始まり、
寅さん(渥美清)をまだ見ぬ父と勘違いして山形から上京してきた娘(桜田淳子)のエピソード。
当時人気絶頂だったアイドル桜田淳子のヒット曲『私の青い鳥』を新米巡査(米倉斉加年)が口ずさんでいるのが可笑しい。
今回は、何と寅さんが学問を志す!ついには、
“とらや"の二階を間借りする考古学助手のマドンナ礼子(樫山文枝)に「あなたは何のために勉強するのですか?」と問いかける。
かくして本邦初披露、メガネっ子寅さん!田所先生役で出演の小林桂樹は、
当時日本中で空前のブームを巻き起こした映画『日本沈没』に同じ役名で出ていたという楽屋落ちのネタもあり。
しかし寅さんは時の流行など何するものぞ、最初から最後まで同じ衣装同じスタイル同じ失恋で、わが道を貫き通すのであった!
純朴な青年に恋愛指南する達人・車寅次郎の迷調子!?
しかしながら…自分の恋はいつもの調子のシリーズ第20作!
久々に葛飾柴又に戻ってきた寅さん(渥美清)は、
“とらや"二階に下宿している良介(中村雅俊)から押し売りと勘違いされて、
警察まで巻き込んでの大騒ぎになるものの、すぐに意気投合。
彼が恋する食堂の店員・幸子(大竹しのぶ)との仲を取り持とうとするが…。
『男はつらいよ』シリーズもついに20作。
ようやく寅さんも、若者たちの恋を指南するゆとりが出てきたか!?
もっとも、彼は彼で良介の姉・藤子(藤村志保)に、いつものように一目惚れ。
やはり寅さんは永遠に恋の現役選手なのであった。
今回は中村雅俊と大竹しのぶをゲストに迎えて青春映画のごとき趣を強めつつ、
失恋の達人・寅さんの偉大なるキャリアと貫録を、ガス大爆発の面白さで知らしめる。
なお寅さん曰く、デートで観る映画は洋画でなく日本映画、それも喜劇がいいとのことでした!?
「青年!惚れているなら勝負しろ!」またも若い二人の恋愛コーチを買って出る寅さん、名選手必ずしも名コーチならず!
自分のことはさておいて、なぜか他人の恋愛に加勢したがる寅さん(渥美清)ではあるが、
シリーズ第35作での寅さんは長崎五島列島・青砂ケ浦で老婆(初井言榮)の最期を看取ることに。
孫娘・若菜(樋口可南子)のことが気になり始めた寅さんは、
東京にて彼女のアパートの隣室に住む司法試験浪人・酒田(平田満)と若菜がひそかに惹かれあっていることに気づき、
心中複雑ながらも恋の指南役を買って出る。
思えば第1作でさくら(倍賞千恵子)に片思いしていた博(前田吟)に恋愛のコーチを施して以来、
寅次郎恋愛塾の塾生たちはほぼ完璧にゴールインしているが、
果たして今回はいかに?クライマックスのリフトを効果的に用いた告白(?)シーンは大爆笑。
それにしても、肝心の塾長は?失恋という名の喜劇は、そう簡単には終わらないようでありまして…!?
家出したタコ社長の娘を探しに下田へ赴いた寅さん。ひょんなことから式根島版『二十四の瞳』の仲間入り!?
たこ社長(太宰久雄)の娘・あけみ(美保純)が家出!かくして寅さん(渥美清)は彼女を探しに伊豆・下田へ。
シリーズ第36作は、かねてより寅さんの生き様にあこがれていたあけみがもう一人の主役ともいうべき存在感を放ちながら、寅さんと二人旅を始める。
そして式根島に渡った二人は“島のマドンナ"として教え子に慕われる真知子先生(栗原小巻)と知り合うが…。
『二十四の瞳』になぞられた設定の下、寅さんも小さなお目目で勝手に“瞳"=教え子たちの仲間入り!?
栗原小巻は第4作『新・男はつらいよ』以来、これが2度目のマドンナ登板。
元々は下町出身で、理想を追い求めるあまり人生に疲れたその佇まいは、寅さんとも息が合うかに思えたが、
意外なところに恋のライバル(川谷拓三)が!
それにしても、寅さんはなかなか恋の卒業生にはなれないようです。
寅さんを父のように慕う少年と二人で旅する“母を訪ねて三千里"?
やがて謎の美女も加わって、なんとも不思議な家族ゲームの世界に!
葛飾柴又へ小さな訪問者あり。その名は秀吉くん(伊藤祐一郎)。
名付け親はなんと寅さん(渥美清)だとか!母親(五月みどり)が蒸発し、父親を亡くした彼は寅さんを頼って“とらや"へ赴いたのであった。
かくして寅さん、秀吉くんを連れて彼女を探す旅に出る。
シリーズ第39作は、いわば寅さん版“母を訪ねて三千里"ともいうべき、従来よりもロード・ムービー的な情緒が強まった作品となっている。
そして案の定、旅の途中で寅さんが遭遇するのは憂いのある謎の美女・隆子(秋吉久美子)。
秀吉の急の病をきっかけに、いつしか三人は家族のような不思議な関係を築いていくが…。
寅さんが糧いを持っていたらこんな感じ?と楽しくも切なく思わせるストーリー展開。
やがて彼女と別れた寅さんたちはいよいよ伊勢へ…。
渡世稼業と家族への憧憬を露にした感動のクライマックスに涙!
後輩の泉を追って、愛の彷徨い人と化すさくらの一粒ダネ・満男!
この伯父・寅さんにして、この甥あり!?青春の苦悩をおもしろ可笑しく描く満男篇第一弾!
ご存知下町人情大河シリーズ『男はつらいよ』も第42作にして、ついに“満男(吉岡秀隆)篇"へ突入。
寅さんの甥として第1作で誕生した彼もすっかり成長し、本作では大学受験に失敗した浪人生。
何とか反抗的で親の博(前田吟)とさくら(倍賞千恵子)の手を焼かせている。
そんな彼も転校していった後輩の泉(後藤久美子)にひそかな想いを寄せていた。
我らが寅さん(渥美清)は青春真っ盛りの可愛い甥っ子の初恋を応援する。
世間から外れた自由人にシンパシーを抱くのは思春期ならではの傾向。
かくして満男は寅さんに倣うかのように愛の彷徨い人と化し(!?)、
家出してバイクで転倒したり、オカマ・ライダー(笹野高史)の誘惑をはねのけながら、
愛しいあの子の住む佐賀県へと向かうのであったが、偶然か必然か、そこでも彼は“伯父さん"と再会してしまうのであった!
「伯父さん、今頃何をしているんだろう…?」
旅からの旅の寅さんにもう一度会いたい!という思いを叶える特別篇!!
仕事で地方回りする満男(吉岡秀隆)は、旅先でふと寅さんのことを思い出す。
「伯父さん、今頃何しているんだろう…?」日本中の映画ファンから惜しまれつつ全48作にて完結を迎えた『男はつらいよ』シリーズ。
本作はもう一度寅さんに会いたいと願うファンの熱い声にお応えして、シリーズの中でも特に人気の高いマドンナ、
リリー(浅丘ルリ子)の登場した第25作『寅次郎ハイビスカスの花)に再編集、追加撮影を施してリニューアルした特別篇である。
第11作『寅次郎忘れな草』、第15作『寅次郎相合い傘』の名シーンも登場。
また、これまで渥美清が歌ってきた主題歌を今回は八代亜紀が熱唱し、従来のシリーズとは一味異なり、
第三者が寅さんを思い返していくといった味わいがしんみり醸し出されている。
そう、寅さんはいつまでも私たちの心の中で、旅と恋を続けていくのだ。
寅さん、永遠のマドンナ・リリーと運命の再会!灼熱の沖縄で繰り広げられる大人のラブ・ストーリー、その行く末は…?
『男はつらいよ』シリーズ第25作は、第11作『寅次郎忘れな草』、第15作『寅次郎相合い傘』に続き、
寅さん(渥美清)にとって永遠のマドンナともいえる歌手リリー(浅丘ルリ子)が三度目の登場とあいなった。
舞台はシリーズ初となる沖縄。
そこでリリーが入院していることを手紙で知らされた寅さんは、苦手な飛行機に乗って彼女の看病に駆けつける。
そして退院後、二人は国頭家の部屋を間借りして一緒に暮らし始めるのだが…。
シリーズ全48作中屈指の傑作であり、シリーズ終了後に本作を再編集した特別篇も製作されているほどの名編。
“とらや"でのユーモラスな騒動はいつもながらだが、
灼熱の沖縄に着いてからは大人の男女の恋と嫉妬が、優しくも切なく繰り広げられていく。
そして寅さんとリリーのドラマは、最終作『寅次郎紅の花』へと受け継がれていく…。
山田洋次によりそいながら『男はつらいよ』の深部をさぐり、読む者の問題意識をはげしく刺激する。こんなに面白い山田洋次論、寅さん論がこれまでにあったろうか。
思いたったらすぐ出発。奥多摩・山梨路の旅。
現在の学校を現代の思春期を育てる場所として何が問題か改めて見直し、私たちがもちたい視点や発想、磨きたいセンスや技量を考えあい、さまざまな学校や教師の“再生の試み”を紹介する。