戦争で両親を失った奥原なつは、9歳のとき、北海道・十勝で牧場を営む開拓民の家族に引き取られ、広大な自然と、開拓者精神にあふれた強く優しい大人たちのもと、たくましく育っていく。やがて、成長したなつは、十勝で育まれた豊かな想像力と開拓者精神を生かし、当時まだ「漫画映画」と呼ばれていたアニメーションの世界へチャレンジするー。
アニメーションにしかできない表現を求めてーアニメーターへの憧れを胸に上京し、アニメーション制作の現場へ飛び込んだ奥原なつ。生き別れた家族との再会や人間味あふれる新宿の人々との出会いを経て、個性豊かなアニメ仲間たちと切磋琢磨しながら女性アニメーターとして成長していくー。夢と冒険、愛と感動のドラマ、ここに堂々完結!
1945年夏、敗戦翌日。昨日までの正義が否定され、誰もが呆然とする中、朝日新聞社に乗り込んできた男がいた。全てを失った今こそ、この国に希望を作るため、戦争で失われた「高校野球大会」を復活させなければいけない、と言う。不良記者の神住は、人々の熱い想いに触れ全国を奔走するが、そこに立ちふさがったのは、思惑を抱えた文部省の横やり、そしてGHQの強固な拒絶だった…。
1945年夏、敗戦翌日。誰もが呆然とする中、朝日新聞社に乗り込んできた男がいた。全てが無くなった今こそ、未来を担う若者の心のために、戦争で失われていた「高校野球大会」を復活させなければいけない、と言う。ボールもない、球場もない。それでも、もう一度甲子園で野球がしたい。己のために、戦争で亡くなった仲間のために、これからの日本に希望を見せるために。「会社と自分の生き残りのため」という不純な動機で動いていた記者の神住は、人々の想いと祈りに触れ、全国を奔走するが、そこに立ちふさがったのは、「高校野球」に理解を示さぬGHQの強固な拒絶だった…。
悠里は美人だけれど気の強い、いわゆるイマドキの女子高校生。ある日の放課後、校門前で待ち伏せていた他校の見知らぬ男子高校生から「葬式に来てくれ」と頼まれる。「広瀬天也ってやつがいて。そいつ、きみのこと、すごく好きだったから」と。天也って誰?勝手に好きだったって言われてもー。なんだか気味が悪かったが、悠里は成りゆきで、いやいやながらも葬式に参列する。しかしそれ以来、悠里のまわりで、不可思議なことが次々と起こりはじめた。これって天也の祟り?それとも…。ピュアでせつないラブ・ストーリー。
悠里は美人だけれど気の強い、いわゆるイマドキの女子高校生。ある日の放課後、校門前で待ち伏せていた他校の見知らぬ男子高校生から「葬式に来てくれ」と頼まれる。「広瀬天也ってやつがいて。そいつ、きみのこと、すごく好きだったから」と。天也って誰?勝手に好きだったって言われてもー。なんだか気味が悪かったが、悠里は成りゆきで、いやいやながらも葬儀に参列する。しかしそれ以来、悠里のまわりで、不可思議なことが次々と起こりはじめた。これって天也の祟り?それとも…。ピュアでせつないラブ・ストーリー。
“セクター12”に到着したチャーリーは、ナイトウォーカーを食べると言われている局長のトッカータをはじめとして変人ばかりの冬季取締局のメンバーたちと働くことに。さらに“セクター12”で噂される、“伝染性の青いビュイックの夢”を見た彼は冬眠薬モルフェノックスをめぐる謎と奇妙な事件に巻き込まれてゆく。その夢は見たひとを殺すというのだが、何人ものひとが同じ夢を見るなんてことがありえるのだろうか?そしてチャーリーはベルギッタを守ることができるのだろうか?奇才ジャスパー・フォードによる、厳しい冬の中の切ない夏の物語。
ベーシスト板垣史朗は、ライヴに乱入した暴漢の凶刃から岩倉をかばい、全治二ヶ月の傷を負った。ほぼ回復した彼の病室に、元メンバーのレオ、圭吾、鋭夫とくれないが集まる。そこで、マネージャー鵜飼が「ある青年を加入させ、爛漫を再生したい」と提案。史朗と鋭夫は反発する。ロックバンドの復活をめぐる、それぞれの想い。そして、新渡戸利夫殺害事件も新たな貌を見せはじめる。
警察官たちのそれぞれの矜持が光る、ドラマ化もされた大人気「安積班」シリーズ熱望の最新刊!盗みは物だけでなく、人様の想いも奪っていく。だから、絶対に許せないんだ。高齢者の運転トラブル、半グレの取り締まり、悪質なクレーマー…守るべき正義のため、揺るぎない眼差しで安積は事件を解決に導いていくー
功千院高校の体育教師仲里芳治は、ある日突然保健室で養護の陣内孝久にレイプされる。関係を強要する陣内の弱みをつかむため、彼の部屋に忍び込んだ仲里が見つけたもの。それは陣内の悲しい過去の記憶だった。偶然、彼らの関係を知った成井、松島、石野の三人の生徒たちは…。二人の高校教師の再生されていく関係と、それを見守る生徒との心の繋がりを、さわやかに描くピュアストーリー。
過酷な冬を越すために人間が冬眠する世界での物語。ふとした偶然からチャーリーは冬季取締官に志願する。冬季取締官は眠らずに盗賊や冬の魔物に対処する過酷な仕事だ。無事取締官になったチャーリーは、冬眠に失敗しナイトウォーカーになった女性を別の地区まで送り届けることに。ナイトウォーカーは普段はおとなしいが、空腹になるとひとを襲うちょっぴり危険な存在だ。途中で思わぬ事件に巻き込まれながらも、“セクター12”にようやくたどり着いたチャーリーは、夢の中の夏の楽園で、美しいベルギッタと出逢うことになるのだった。二度と還らぬあの夏の砂浜で。
「かんたーた」は、わたしたちの小さな合唱団。小学生九人で歌ってる。もうすぐ夏のコンクールなのに、指揮と指導の先生が緊急入院!さらに、女装が好きなヘンなおじさんがあらわれて、わたしたちのかんたーたはどうなってしまうの?第6回「ポプラズッコケ文学新人賞」大賞受賞作!
オリヒメはとある南の島に暮らす、中学生のおんなのこ。満天の星の下、彼女の前に現れたのは未来人を名乗る不思議な人物だった!その人物ースバルとのデートを楽しみにしつつ、幼馴染みの同級生たちとの変わらない日常を過ごす少女。しかしスバルが予言した通り島に転校生がやってきたその日から、彼女の日常は少しずつズレ始める…現役東大生作家鮮烈のデビュー作!
驚異の新人登場。脱サラし職業発明家になった貧乏な父の再起に力を貸す少年たくみが、幼稚園を中退するまでの哀しくも痛快な恋と人生。みずからの体験をもつにつづる、日本で(世界で?)初の園児小説、ついに刊行。
現実をまっすぐ見つめる心はやがて、哀しみにみちびかれて来し方へゆっくりとわけいっていく。失われた時間のなかに一瞬の生のゆらぎときらめきを鮮やかにすくいとる、抒情詩の名手がはなつ清冽な新詩集。