愛猫アブサンの死から15年。作家の庭には、常連の猫たちが勝手気ままに訪れるようになった。猫たちとの芝居心を道づれにしたつきあいの日々を通し、ありのままの生と老いの宿命を見据える感動の書き下ろしエッセイ。
翼のある人がいる。空を飛べるだけでなく、なぜか、自由奔放な性格をも備えている。自在はるかは、そんなイカロスのひとり。だが、その気ままな生活は激変した。イカロスを社会の不穏分子とみなし、規制する法律が成立したのだ。はるかは、なにか不気味な勢力が動き始めたことを知る。追われたイカロスたちは立ち上がる。だが、事態は思わぬ方向へ。イカロスの歴史に新しい幕が上がる。
承平七年の平安京に“陰陽寮の化け物”と噂される少年がいた。彼の名は安倍晴明-その比類なき呪力と超然とした態度故、陰陽生たちから憎悪と嫉妬の感情をぶつけられているのだ。その晴明に、京内を徘徊する妖魔を操っているとの嫌疑がかけられた。果たして晴明は、魔道魔物に与する京の破壊者なのか-!?少年期から青年期にかけての晴明を独自の観点で描いた、著者渾身の伝奇オカルト・シリーズを加筆の上、合本とした完全版。
安達明日夢は、高校入試を間近に控えた14歳。偏差値トップクラスの城南高校か、ブラスバンドの盛んな城北高校か…。ギリギリまで迷った挙げ句城南に出願した明日夢だが、いまだに入試に臨む自信が持てないでいる。そんな折、法事のために訪れた母の故郷・屋久島。そこには、明日夢の日常を大きく変える出会いが待っていた。不思議な魅力を持つ男・ヒビキ、そして、巨大な妖怪と戦う「鬼」-。リアルなヒーロー像と少年の成長を生き生きと描く話題作「仮面ライダー響鬼」ノベライズ版。
練習場ではよい球を打てるのに、なぜかコースに出るとミスショットが続きダボやトリに…。そんな人はコースに仕掛けられたワナにはまらないためのラウンド術を身につけていないのだ。今のスウィングのままでも簡単にベストスコアを更新できる、シングルプレーヤーになるためのヒントが満載。
小さな黒いうさぎの月丸は、ちなみと大のなかよし。ある日のこと。月丸の耳の中から、ちなみの小ゆびのさきぐらいの、小さな黒いはこのようなものが、こぼれ落ちました。ちなみがそれを耳にあてると、ふしぎなこえが…。うっとりと耳をかたむけていると、それはとつぜんー。
突然変異のアルビノのため、軟禁生活を余儀なくされていた人狼族の王子ハクトは、城を抜け出し単身日本に到着。空腹で倒れていたところを、ほろ酔いのエリート官僚・市村皓哉に拾われる。祖国では穢れと忌み嫌われていたハクト。なのに、嫌うどころか躊躇いなく手を握り綺麗だと微笑んでくれる皓哉に初めての感覚が湧き起こる。しかし、不可解な胸の高鳴りの正体もわからぬうちに、狼の姿になれないという大問題が持ち上がり…。元の姿を取り戻すため、ハクトは発情の仕方を皓哉に乞うのだがー。
最愛の夫である渉(わたる)の突然の死から5年、菜緒は喪失感から心を空っぽにしたままただ息子・歩夢(あゆむ)とふたりで生きていくため誰にも頼らずに必死に働いていた。そんなある日、歩夢宛に一通の手紙が届く。それはお気に入りの絵本の登場人物からの、冒険への誘いだった。勢いよく街に飛び出した幼い歩夢に導かれるように菜緒は大切な人たちとの再会を重ねていくー若き父親が愛する妻とまだ見ぬ息子に宛てた心温まる天国からのメッセージがそこにはあった。
運動生理学のデータと実感とが合致した、普遍的なトレーニング理論を紹介。初心者からオリンピック選手まで、800mからマラソンまでを網羅したランニングトレーニングの理論とプログラム。
のべ16万人が参加した「みんなで国語辞典」シリーズ第3弾。中高生が「辞書に載せたい日本語」を集めた完全規格外の国語辞典。
災獣と呼ばれる巨大な「力」と、人はいかに向き合うのか。龍神が大陸を五つに割り、それぞれの島に守護神としての災獣を配したのは、人と災獣が共に歩む姿を見たかったからかもしれない。神槌・薙古・環天の三国が落ち着きをみせた頃、芳巻之国の災獣・風鳥は己の立場に憤り大暴れをしていた。そこへ律花之国の国主一族の姫が、芳巻国主の側妃として嫁ぐこととなった、が。-律花の姫は婚儀にカケラほどの興味もなくー。第7回C・NOVELS大賞特別賞受賞作、シリーズ完結。
ひきこもり状態にある人たちの平均年齢は今や30歳を超えている。大半は親の経済的支援のもとで暮らしているが、親の死亡に伴う、長期のひきこもりの人たちの貧困化が懸念される。ひきこもりが一生続いたとしても、親の現在の資産を最大限に活用して、子を生涯支えられるライフプランの作り方をアドバイスする。
わたせせいぞう最新作。オールカラーで描く理想のスコッチ・バー。