突如告げられた王女アルフィーナの不吉な予言。しかし、反逆者の血筋を引くが故に疎まれている彼女の言葉は誰にも響かなかった。一方、経済学部の大学院出身で、この世界に転生し、今は行商人の子となったリカルドは学舎で商いを学んでいるが周囲の反感を買っていた。そんなリカルドをかばったのは誰あろう、アルフィーナだった。急速に接近していく二人。予言にあった不吉な厄災から王国を守るため、リカルドは現代知識を駆使して立ち上がる!
魔獣氾濫の危機から王国を救ったリカルド。今度は、王子の婚約者と宰相の孫を後ろ盾とする王都有数の大商会を敵に回して、平民学生が実家の名誉をかける一大イベントである学院祭に模擬店を出店し、成功しなければならなくなったのだ。しかもこの「模擬店戦争」は、国政を左右する食料ギルドの次期代表選をにらんだ代理戦争でもあったのだ。リカルドの意地と大公からの出資をかけた新たな挑戦がこうして始まった!
アーニャは成績はトップクラスで学校中の注目の的であり、将来有望な少女である。しかし彼女にはどうしても敵わないライバルがいた。幼馴染のジーク。彼とアーニャは7歳のときの学習塾からの付き合いだった。冬の寒い日に入塾してきたジークをアーニャは冷たくあしらうが、テストで自分より良い点数を取られ、懐しがって大声をあげる。それからというもの、アーニャはジークに何度も勝負を挑むようになる。待ち伏せをしたり、追い回したり、睨んだり、からかったり、宣戦布告したり。そうやって彼女と彼は長い時間を一緒に過ごすようになるのだが…。
魔王家と同盟を結ぶことになった勇者たちとバッヘルガルン王家。その交渉のために、シルフォニア王女の兄アンゼル王子と妹のリミフィニア王女が学園街にやってきた。元魔王と交流を深めて交渉を進めるが、勇者カインの幼馴染で元魔王軍大隊長だったヴォルフとリミフィニアは、三年前に出会っていたことがわかった。敵国に捕まったリミフィニアはヴォルフに助けられたことがきっかけで、彼に激しい恋をしていたのだ。そんな王女様に、護衛や従者たちだけでなく、想いを寄せられるヴォルフまでも困惑する。12歳のリミフィニアからのアプローチに、ロリコン疑惑まで持たれるヴォルフ。リーズリンデたちは二人の恋を応援できるのか?魔王家との交渉は?リミフィニア王女の恋の包囲戦が、今始まる。
魔力が弱く、治癒魔法を誇る一族から追い出されたメリル。彼は治癒魔術師にはなれず、それよりも劣るとされる催眠術師として王宮で働いていた。ある日、彼は兄が仕えている王女に「血まみれ将軍を虜にしてこい」と命令される。なんでも、王女はその将軍に強引に求婚され、断れずに困っているのだという。「催眠術とは、そんな簡単なものではない…」と、しり込みするメリルだったが、兄と王女に無理やり承諾させられる。仕方なく、将軍のもとに向かい、隙をみて催眠術をかけてみるメリルだったが、なんと将軍はあっさりと彼に恋してしまう!それどころか、予想以上の熱愛。いつしか将軍を好きになってしまったメリルは、そんな偽りの愛が苦しくなってきて…!?
ちょっとさえない高校生、祐一郎は、可愛くてワガママな幼なじみ実早に振り回される毎日を送っている。祐一郎が淡い思いをよせる彼女は、芸能人だったから。素直に気持ちをぶつける実早と、素直に気持ちをあらわせない祐一郎はすれ違っていく。大好きな気持ちに気付いてくれない祐一郎に、実早がとった行動とは…?じれったくてキュートなふたりの、恋物語。第2回日本ケータイ小説大賞特別賞受賞作。スペシャル番外編付き。