空手道一筋に七十余年。恩師・船越義珍翁の哲学を解説し、世界にはばたく空手道の歩みを綴った、知恵と力とロマンの書。
日本中を駆けずりまわり、古本マンガの珍本奇本を収集し、日本初のマンガ専門古本店を開いた男の、マンガ人生一代記。
対立・抗争・反目・葛藤がつづいた父と子の間に〈がん宣告〉がもちこまれた。子は父の語られざる軌跡を求めて検証の旅をはじめる。19ヵ月の旅で出会った真実とは?-そして父の履歴書に秘められていた想いは?昭和を逆照射する自分史書下しノンフィクション
華やぐほどに日本は「在日」を生きるものの原野だ。原風景に瞳をこらし日本語への報復を研ぐ叙事性の詩群。「在日」を意志的に生きる思想家として、独自の詩境と批評の光を放ちつづけ、毎日出版文化賞を受賞した詩人金時鐘のもはや入手できない詩業の軌跡をたどるはじめての全詩集。
三十数年前、激痛を訴え、もだえ苦しむ水俣病患者を診た時、若き医師は、有機水銀中毒による環境汚染の研究が、自らの仕事であると直観した。以来、彼は、常に「水俣」を意識しながら、研究と記録の旅を続けた。その貴重で示唆に富んだ体験が、地球と人々の未来を問いかける一冊の記録集になった。
ベルリンの自由な気風の中、豊かな精神が見出した可憐な少女エリス。森鴎外の青春に鮮やかな影を残す1人の少女との恋ー。その一筋の軌跡をたどると純な愛の意味が立ち現れてくる。
「白と黒」社の版画雑誌を土俵とし、切磋琢磨した二人の天才、棟方志功を谷中安規。土着性をむきだしにした大作の志功に対し、安規は幻想的な小品が持ち味。万事に積極的で自己顕示欲が強く、大きな声でワイワイ合いの手を入れ、唾を飛ばしてしゃべる志功に、小声でボソボソ話す安規ー陽と陰。戦後になって大輪の花を咲かせた志功と、四十九歳で孤独の死を迎えた安規の生涯。
手元において何度も何度も読もう。変化の激しいこの時代、夢を夢で終わらせないために。簡潔にして実用的な啓発書。
小さいときからヘンな子だった。仕事についたらタイヘンだった。自閉とADHDを抱えながら「脳みそ」に関する本を訳しつづける翻訳家ニキ・リンコが「大人のADHD」の治療に日々励む精神科医に問いかける。
断崖絶壁に立った時の血が引いていくような戦慄、季節はずれの別荘地の静寂につつまれた時の本能的な怯え。-北は北海道の十勝岳、シラルトロ沼から、南は九州の平尾台、高千穂峡まで日本全国18カ所の風景を〈主人公〉にしたユニークな旅のミステリー。非情な大自然が人間の心に呼びおこす名状しがたい恐怖を、時刻表や心理のトリックを駆使して描き出す。泉鏡花賞受賞。
1987年夏、著者は病院のベッドで読書中頚動脈瘤破裂によって一瞬の死をとげた。偏愛を尊び、明晰な芸術家であり続けた著者が遺した香気漂う数々の文章を収録する。
20世紀の耳が育ててきた最強の音楽、ジャズ。気鋭のジャズ評論家5人の自由な耳がとらえた21世紀を予見する新しいジャズの世界。
芝山監督熱筆の絵コンテを始め、ヴィジュアル資料を完全収録。映画ドラ・ファン必携の一冊です。
国民的アイドルグループ・嵐の1年の活動に密着した、最新フォト・レポート。