瑞燕国幼帝の摂政となった雪媛。青嘉に将軍職を与えようと考えるが、いずれ彼と婚姻するつもりならば反乱の芽を摘むため、青嘉を後宮に入れるべきだと進言を受ける。皇帝の側に強大な権力を持つ者が侍ることは、必ずや国の混乱と分断を招くー青嘉が自分に反旗を翻すなどあり得ない、と思う雪媛だったが、あるきっかけから抱いた疑念は次第に大きくなっていき…。
咆哮するブラス、炸裂するパーカッション、「春の祭典」は難所「いけにえの踊り」にさしかかった。指揮者は自信を持ってトランペットにフォルティシモのサインを出した。と、次の瞬間!-暗譜で指揮する難しさ、「未完成」への熱い思いなど、N響を始め世界のオーケストラを指揮している著者が、楽譜との付き合いを体験に即して語る。
人間性の開放と現実世界の肯定という明るい光の部分の裏側に、世界の終りに対する恐れ、死の執念、混乱と破壊への衝動、破滅へのひそかな憧れ、非合理的幻想世界への陶酔といった別の一面を持つルネッサンス…。ボッティチェルリの《春》や、ヴァティカン宮殿の署名の間、メディチ家の礼拝堂といった傑作を輩出したその精神的風土と芸術のからみあいを、多数の挿図とともに明快に説き明かす好著。
戦国の天下とりレースのトップにたった信長。しかし天下統一を目前に、明智光秀の反乱でたおれました。マンガで学ぼう、英雄の生涯!
黒船の出現以来、猛然と湧き上ってきた勤王攘夷の勢力と、巻き返しを図る幕府との抗争は、次第に激化の道をたどっていった。幕末の風雲児・坂本竜馬の生涯。
たんじょうびのつぎのひ、キッパーが、しぼんだふうせんをみつけてきた。でもおかしいな、あおなんて。きのうのパーティーでつかったのは、あかとしろだったのに…。1990年ボローニャ国際児童図書展エルバ賞受賞。しかけ絵本。
動けば雷電のごとく発すれば風雨のごとしー吉田松陰の松下村塾に学んだ高杉晋作は生涯に四百篇もの詩を詠んだ。幕末動乱期、倒幕をめざして型破りの行動力で乱世を生きた晋作の人生は壮絶そのものだった。志半ばにして早世した風雲児の足跡を、同郷人である著者が重厚な筆致で共感こめて描いた長篇小説。
『いいちこポスター』のアートディレクター河北秀也が、縦横無尽に語る現代。
あの夏、素潜りをした途端、その海に、ぞっこん惚れこむ。自然派ゆったり美的生活宣言。
徳川の長き栄華を護った、江戸に仕掛けられた日本独自の風水呪術とは何か?そして都市に繁栄をもたらす呪術マニュアルは、今も存在するのか!?東京の下に眠る結界の全貌をヴィジュアル化した話題の歴史ノンフィクション。
しっかり者の新地の芸者蝶子は若旦那柳吉と駆落して所帯を持ち、甲斐性なしの夫を支えて奮闘するー大阪の庶民の人情を自在な語り口で描いて新進作家の地位を確立した「夫婦善哉」のほか、「放浪」「勧善懲悪」「六白金星」「アド・バルーン」、評論「可能性の文学」。作家生活僅か七年、裏町人生のニュアンスに富んだ諸相を書き続けて急逝した織田作之助の代表作六篇を収録。
混沌たる時代を切り開こうとし、斃れていった隊士たちの哀歓。
本書は、著者自身の個人的経験をもとに、オンライン古本屋の立ち上げ方、サイトの運営方法、お客さんとの付き合い方、仕入れなどの問題点、オンライン古本屋の現状などをまとめてみたものである。後半には「杉並北尾堂」の日記を収録してある。
春三月、黄河を桃花水とよぶ季節。宋の都開封で剣舞を見せる芸人の少女は、家出した貴公子と科挙に落ちた秀才に窮地を救われる。花都の喧噪のなか偶然出会った三人だったが、謎の仙人や凄腕の刺客につけ狙われ、やむなく運命を共にすることに。それは危険と夢幻にみちた長い旅路のはじまりだったー中国歴史伝奇小説、堂々の刊行開始。