互いに惹かれあう天性の舞姫・糸世と笛の名手・草十郎。二人が生み出す不思議な“力”に気づいた、時の上皇は、自分のために舞い、笛を奏でよと二人に命ずる。だが糸世は、その舞台の上で神隠しのように消えた…。糸世を追い求め、“鳥の王”の助けを得て各地をめぐり、ついに鳥の国へと向かった草十郎が目にしたものは…?特異な芸能の力を持つ二人の恋を描く人気作家の話題作、いよいよ最高潮!小学館児童出版文化賞、産経児童出版文化賞JR賞、日本児童文学者協会賞、IBBYオナーリスト文学作品部門賞の4賞を受賞。
半額弁当争奪バトルに青春を賭ける佐藤洋は、ひょんなことから未曾有の経済危機に陥り、「変態」の二つ名を体現する日々を送っていた。そんなある日修学旅行で槍水が不在になる間、佐藤は彼女の縄張りであるスーパーを託されることに。しかし槍水と入れ替わるようにHP同好会に烏頭みことと名乗る美人OGが現れ、佐藤は彼女に翻弄されてしまうのだった。烏頭はかつてHP部が解散するに至った原因は槍水にあると告げるのだがー。毒を食わらば皿まで!「狼」の誇りを持って落とし前はきっちりつけろ!庶民派シリアスギャグアクション第8作。
兄に頼まれ、中学校のバレー部の試合にカメラマンとして行くことになった啓史。そこにいた小学生並みにチビな女子マネージャーの笑顔に、彼は不思議とひきつけられてしまう。兄から聞いたその女の子のエピソード、ついつい行ってしまった中学校の文化祭。やがて教師として赴任した高校で彼女の副担任になった彼は、どんどん大きくなっていく自分の思いをもてあますようになり…この思いは保護欲か、それともー?平凡な女子高生とちょっと意地悪な先生の胸キュンラブストーリー、待望の男性視点。
脳から探る発達障害治療と効果的な生活上の工夫。
「いかにも、武田の軍師、山本勘助」己が生命を絶たんとする切っ先を突きつけられても、その男は堂々と自らを名乗ったー信玄への仇討ちを誓う由布姫と、姫への思慕を胸に川中島の決戦に散りゆく山本勘助。夢半ばにして歴史から過ぎ去っていった人々の果敢な後姿を、華麗な筆致で描いた井上文学の金字塔。’07年NHK大河ドラマ化にともない、待望の単行本新装版。
「人間荘」に越してきた私が押入れの奥から見つけた1冊のノート。そこには歴代の住人たちの哀しくも恐ろしい人生の記録が記されていたー(「誰にも出来る殺人」)。彼女のため殺人まで犯すほど恋い続けた女性を失った。絶望した男は、残された金で半年ごとに異なる6人の女との情事を愉しみ、死のうと決めるが…(「棺の中の悦楽」)。人間の欲望を見事にえぐり出したノワール・ミステリの傑作。
列外の奇才・山田風太郎。時代の波に晒されてなお古びぬ巧みな文章と炸裂する奇想、歴史を丹念に踏まえた物語づくり。少年漫画にも多大な影響を与え、最高級のエンタテインメントとして愛され続ける孤高の娯楽小説家の豊饒な世界観。その秘密はどこにあるのか。『魔界転生』『甲賀忍法帖』『幻燈辻馬車』『戦中派不戦日記』、魅力溢れる作品とキャラクター解説の中に、創作の源を垣間見ることもできる、空前絶後のパーフェクトガイド。
本所深川にある寺子屋の若師匠・伸吉の家には、赤い唐傘で悪霊退治をする美少女・小風ら、風変わりな幽霊たちが居候している。江戸に雨が降らず、水不足が続いたある日、潔癖症の殺し屋・音之介が現れ「小風は閻魔の許婚」だと告げる。さらに雨が降らないのは、竜神が閻魔にさらわれたせいだと判明。その矢先、伸吉のもとに閻魔から手紙が届きー。大江戸幽霊活劇。
30代の新しい発想から80代の豊かな知恵まで。家族で読めて、今日からできる。ユニークで楽しい、6世代の暮らし方。
東日本大震災で甚大な被害を受けた「三陸鉄道」。地元の人々から“さんてつ”の愛称で親しまれる同路線は三陸の“あの頃の景色”になくてはならない、地元の誇り。震災の翌週には運転を開始するなど復興のシンボルとして走り出した“さんてつ”のこの1年を鉄道写真の第一人者、中井精也さんの心温まる作品とエッセイで綴る。
人生最大の投資(結婚)で最大のリターン(幸せ)を得る。血を流さずに家事分担を決めるには、比較優位に従え。口げんかが一晩続いたら、損失回避をやめる。愛と経済学の入門書。
パラノーマル・ロマンス「超能力者=動物に変身する種族」シリーズ第5弾!豹チェンジリング“ダークリバー”の戦士ドリアンは、生まれつき変身できない体ながら、抜群の狙撃技術で群れの信頼を勝ち得ていた。そんな彼に、サイの研究所から脱出してきた美貌の科学者アシャヤとその息子を護衛する任が下る。妹をサイに殺されたドリアンは当初アシャヤに憎しみをぶつけるが、やがて二人は抗い難く惹かれあってゆく…。逃避行の行方とは。そしてアシャヤに迫る影の秘密とは。特別短編も収録。
聖や弓生とともに怪異の根源である穂積関係の周辺事情を探る桐子。やがて彼女は穂積妙子に「寄生」しているものの正体が祟り神であり、このままでは妙子の生命力が喰らい尽くされるということを知る。桐子は祟り神を祓い落とすため、穂積逸人によって閉じ込められている塔から彼女を連れ出すことにした!ついにクライマックスを迎える神島桐子編。桐子と志郎の恋にもようやく決着が。
鉄道とバスを乗りつぎ、移ろう車窓の景色に眼を凝らし、降り立った土地の食を楽しみ、関連する本に思いをめぐらす。昭和の雰囲気を忠実に残す郊外の団地、天皇や皇族にちなんだ場所、宗教施設やその跡地、さらに浅間山荘、旧上九一色村など戦後史の重要な舞台を訪ね、読書と旅の風景をつなぐ日帰り“書評”エッセイ。
「ふだん着物」伝道師の著者が綴る大人の木綿着物コーディネート本。
水辺に佇む美しい街の景色、童話の世界に迷い込んだかのような街並み、思わずホッとする田園の中の村々、まぶしい白い壁とオモチャのようなカラフルな街。世界中の写真家たちによるもっともうつくしい街と愛らしい村の風景。
台所の数だけ、工夫がある。25人の台所。
人は自分について否定的な言葉を聞きたくない。だが、悪いところを指摘する「ダメ出し」が相手に良い影響を与えることは、子どもの頃を思い返せば理解できるだろう。では、どうすれば反発やダメージを防ぎ、改善を促すことができるのか。本書は、上司と部下、友人、夫婦関係など様々な関係のなかで、その条件や活かし方などを豊富なデータから提示。相手にも、人間関係にも、イイ効果をもたらす「ダメ出し」の効用を説く。