19世紀、モンマルトルに花開いたカフェ、キャバレーの数々…。伝説の歓楽街がここによみがえる。
寺社をめぐり、島に渡り、山を仰ぎ見る。乗り物に運ばれるのではなく、自分の足で歩く旅がしたい。敬虔な気持ちでまわりをよく見て、こまかいことに気をつけ、土地の人の言葉に耳をすます。伊勢神宮、宗谷岬、気比の松原、こんぴらさんの石段、那智の滝、隠岐の島、四国の遍路道、桜島、富士山ー。デイパック一つを背中に日本各地を足まめに歩いた著者が、あるべき風景の原点に触れ、歩く旅の魅力をあますところなく綴った、滋味あふれるエッセイ。
分かりやすくする工夫を5類型に分け57語を例に詳しく解説。
両親の行方を追ってイギリスにやってきた紗那と唯、そして風雅は、ロンドン郊外で売りに出た古い館の骨董品を鑑定するはめになった。そこは有名な「ユウレイ屋敷」だった。美しいつくも神が守りたかったものとは。
にわか雨に傘をひらき、慌てふためく街のさまを見ながら歩きかけると、結いたての潰島田の頭を入れてきた女がいた。わたしとお雪の出会いであったー。私娼窟が並ぶ向島の玉の井を訪れた小説家の大江匡は、かすかに残る江戸情緒を感じながら彼女のもとへ通うようになる。移ろいゆく季節と重苦しい時代の空気の中に描き出される、哀しくも美しい愛のかたち。永井荷風の最高傑作が、文字が読みやすく解説の詳しい新装版で登場。
「いいよんさんわん」-近所に住む老人から託されたという謎の探求書リスト。コミック『あさきゆめみし』を購入後失踪した母を捜しに来た女性。配達したばかりの雑誌に挟まれていた盗撮写真…。駅ビルの六階にある書店・成風堂を舞台に、しっかり者の書店員・杏子と、勘の鋭いアルバイト・多絵が、さまざまな謎に取り組んでいく。本邦初の本格書店ミステリ、シリーズ第一弾。
すべてのものに「いのち」を与え、育み、終焉させる力。これまでの論議を越えた「水」の不思議。
高度成長直前の1959(昭和34)年まで戦後を生き抜き、時代には背を向けながらも自身の生活を徹底して記録し続けた文豪永井荷風。「孤立」をものともせず反逆的な生き方を貫いた荷風の晩年を愛情あふれる筆致で描いた傑作評伝。
如月、梅も盛りの江戸で名残の雪が降った夜、嫌われ者の金貸し一家が惨殺された。町方は、妾宅で妾とともに死んでいた主の金兵衛の無理心中と断定。しかし前日、金兵衛に会った青柳剣一郎は違和感を覚える。やがて浮かび上がったのは、富三郎なる不可解な男。富三郎は残忍な盗賊一味にも狙われていた…。逃げ回る富三郎の正体、そして息詰まる追跡行の結末とは。
四季折々に旅心を誘う、鉄道のある風景を日本全国から16点集めました。美しい原画のポストカード16枚、塗り絵のポストカード16枚収録。
900枚以上の作例図で、風景画の基礎から応用までの技法を解説。画面の形、画面の中でのとらえ方など、あらゆる風景に共通する描き方を詳細に説明。木・岩と山・雲と空・水・建物などと、各分野ごとに、描き方を細かく記載。初心者から上級者まで、それぞれの技術・用途に応じて即活用できる。基本技術がどのように応用できるか解説されているため、わずかな訓練で技術が向上する。
今の時代は“石油時代”と言っても過言ではない。日常の暮らしの中に石油を材料にした物があふれている。毎日、どれくらいプラ容器を捨てているのだろう。スチロール皿、たまごパック、プリンや果物の容器…。捨てる前にこれをおもちゃとして活用してみようと思う。さまざまな容器の形を利用して生き返ったおもちゃたちには、アイデアやくふうがあふれている。
HAYATO(p)、HIRO(カホン)からなるインスト・ユニットの2作目。クラシック・テイストのパーカッシヴなピアノとカホンとの併走とせめぎ合いが聴きもの。ドラマティックなオリジナル楽曲もなかなか。ウェットでファンキーではないところが和的。
本書は、清水晴風及び西澤笛畝による彩色木版摺画集『うなゐの友』全十篇より選抜・構成されている。『うなゐの友』は、一篇(初篇)より六篇までを清水晴風が描き、明治二十四年(一八九一)から大正二年(一九一三)まで、その版行は前後二十三年間の長きにわたった。晴風歿後(大正二年)は、七篇以降十篇まで、その衣鉢をついだ西澤笛畝によって描き続けられ、大正十三年(一九二四)漸くその完成を見た。晴風染筆の初篇からなんと、三十三年余を要した人形・玩具の一大画集である。人形玩具を画題としたものとしては、日本で最初の正統的かつ本格的画集といえる。郷土玩具の一大宝典として世評も高く、今なお人形玩具研究の貴重な文献画集として不動の地位を占めている。
“ゴールデン☆ベスト”シリーズの爆風スランプ編。84年のデビューから99年の活動停止までにリリースした全シングルを収録。大ヒット曲「Runner」はもちろん、切ないロッカ・バラード「大きな玉ねぎの下で〜はるかなる想い」など代表曲がズラリ。