荒れ野の時代の中、芸術を信じ抜いた高貴なる魂の軌跡。決然と孤高を生き抜いた音楽家の生涯を香気溢れる筆致で描いた珠玉の随筆。
研ぎ師の荒金菊之助は、従兄弟の南町奉行所臨時廻り同心横山秀蔵から、札差江橋屋の息子音吉が攫われた件で探索を頼まれる。必死の探索も虚しく、音吉は遺体で見つかる。音吉殺しの下手人に一向に辿り着けない菊之助は、妻お志津の一言から、事件の糸口を掴むことにー。お人好しで直心影流の遣い手、荒金菊之助が活躍する稲葉稔の原点シリーズ決定版第七弾。
春の彼岸の百本杭。釣りに出かけた浅間三左衛門は、脳天を割られた浪人の屍骸をみつけた。懐に雛人形を抱いた仏を不憫におもい、妻子を捜しだすも、形見を届けた帰途、黒覆面の刺客に襲われる。さらに妻子の周囲には謎の美男がー悪の影を追う三左衛門は、やがて御三家に通じるとてつもない陰謀に巻きこまれていく。背後で糸を引く者とは?巨悪を赦さぬ男たちの信念が胸を打つ傑作新装版、第十二弾。
教科書史観崩壊!明治天皇すり替え、坂本龍馬暗殺の真犯人、西郷隆盛ニセ肖像画。国家機密に迫る、これが加治史観だ!
女子は共感・男子は震撼!?大人気のコミックエッセイ。更衣室でのナイショ話、こ〜っそりお届け。
第二次大戦下、義弟との不倫な関係を逃れ仏印に渡ったゆき子は、農林研究所員富岡と出会う。一見冷酷な富岡は女を引きつける男だった。本国の戦況をよそに豊かな南国で共有した時間は、二人にとって生涯忘れえぬ蜜の味であった。そして終戦。焦土と化した東京の非情な現実に弄ばれ、ボロ布のように疲れ果てた男と女は、ついに雨の屋久島に行き着く。放浪の作家林芙美子の代表作。
日本初の本格的なインド料理店、東京銀座「ナイルレストラン」の創業者はインド独立運動家。インド国民軍、インド独立連盟の組織者として、ラシュ・ビハリ・ボース、スバス・チャンドラ・ボースらと反英インド独立闘争を展開したA・M・ナイルが歴史の真実を語る…。日本から満州、モンゴル、西域に至る広大な地空をめぐった波乱の活動と不屈の魂。「生」の歴史証言と感動の回想録。