終わりなき介護に、静かに揺れる家族。21世紀の日本昔話など、3編を収録。
元舞台女優のマキ、39歳。あやしげな事務所に所属し、市井の人々の中で誰かの代役を務める「役者」を仕事にしている。多忙なセレブ母の代理として子供の学校に赴いたり、夫の親戚との付き合いを厭う新妻の身代わりや、更にはワケありな葬儀での死体役まで、様々な役柄をこなしている。そんな中、あやしい青年・モンゾウが、マキに無理やり弟子入りしてきて…。第23回小説すばる新人賞受賞作。
不安、不機嫌、怒り。その感情は、他人によってゆさぶられているんです。暗示の力を使い一瞬で対処する!
ワケありな春休みのある日、冬樅が出掛けようとしたとたん、雨が降り出した。「雨なのよね…」と思わず“詠嘆”しちゃうのは、男女交際らしきことをしていた梶谷くんと会って、こっちから「もうやめましょう、さよなら」って言う日だったから。思えばすっごい舞台設定だ、なんてね。けれど、会ってみれば梶谷くん最後のセリフは、「言いたいことはよくわかったよ。じゃーな」。“わかったような口をきく”の決定版だ。カッコワリィ。「あたしにさえよくわかんないことが、なんでわかんのよー」と怒る冬樅、17歳の春は、雨音とともに始まった…。川崎ぶらVS吉田戦車が放つ、“キテる少女小説”。
樟蔭学院高校演劇部のリチャードこと真行寺公大は、「地獄の天使」のあだ名を持つ学院の有名人である親友・椎名次利の、最近の行状に悩んでいた。ある放課後、椎名がまだ中学生でグレていた頃によくいた場所へ探しに行ってみると、その当時と同じメンバー達に囲まれた彼の姿があったのだったッ。
晴海で起こった忌まわしき事件。その記憶も薄らぎ、和樹の周囲にはいつもの騒がしくも平穏な日常が戻ってきていた。-しかし。夕菜を求めうごめく“彼”の魔手は、和樹たちにふたたび襲いかかる。折しも玖里子の別荘を訪れていた和樹たちは、“賢人会議”が送り込んだ追跡者の襲撃を受け、ばらばらに夜の山中を逃げ惑うことになってしまった。闇、そして凍えるような雨。絶望的な状況の中、和樹は夕菜を探し求め、孤独な戦いを開始する。救わなければ。夕菜を。そう、心のなかで誓った、和樹自身の約束を果たすためにー!オチコボレ魔法使い、ついに目覚めるか!?超人気作の外伝的長編第2作、ここに登場。
美人の湯ーそれは魅惑の響き。美しさを追い求めるすべての女性の憧れ。もちろん夕菜たちとて例外ではなかった。紅尉紫乃によってもたらされた伝説の温泉の噂。その湯は、女性の美を磨く神秘的な魔力を持つというのだ。和樹争奪戦を少しでも有利にすべく、夕菜、玖里子、凜はそれぞれに山奥の秘湯へ向かった。だがしかし、湯へと急ぐ三人の前に、怪しげな男が立ちはだかるー!!夕菜たちの激闘と友情を熱く熱く描ききった青春巨編、『ホットスプリング』をはじめ、書き下ろし3本を含む珠玉の短編5本を収録!マジカル・ラブコメ短編集第七弾、乙女たちの愛情たっぷり詰まってます。
「あなたは淫魔です!」「この泥棒猫!」白昼の喫茶店に轟く少女たちの雄叫び。そして、穏やかな午後の光のなかで、店は炎と閃光に包まれていったー。和樹をめぐるいさかいが原因で、喫茶店を半壊させてしまった夕菜と凛。ふたりはお詫びに店の手伝いを申し出るが、彼女たちの暗闘はさらにエスカレートしていく。そして、いがみ合うふたりをしり目に、玖里子は和樹へ急接近…。月刊ドラゴンマガジン連載分のほか、山瀬千早の恋の行方を描いた書き下ろし番外編、『アナザー・ガール』をふくむ短編6本を収録!人気爆発マジカル・ラブコメ短編集第八弾。恋する乙女は、けっこう過激です。
ガイド本を参考に、自己流でプランを練って挑んだ東海道の旅。いにしえを偲びながら訪ねた名所旧跡。ひっそりとたたずむ石碑や道標に思いを馳せ、何気ない風景の美しさに目を奪われた日々…。そこには、ひとり歩きだからこそ味わえる数々の“発見”があった。77歳からの挑戦。みごと3年がかりで492.1kmを歩き通した記録。
食・湯・名所。町歩きの達人が教える石川、富山のなんでもオイシイ話。
サチコ(レズビアン)と担当編集(無表情)、30代独女ふたりがイケメン探して都内をねり歩く、やりたい放題コミックエッセイ!!
やりこみゲームがサービス終了を迎えた日。単独で大ボスを討伐し、チート級のアビリティを得た吉城は、見知らぬ場所で目を覚ました。魔王と見粉うような中二装備を纏った自キャラ、カイヴォンの姿で!さらに戸惑う彼の前に、吉城のセカンドキャラ、エルフのリュエが現れて…!?そんな彼女と二人で過ごすうちに彼は知るー自分がこの世界で、神話レベルの英雄として語り継がれていることに!魔王の姿で世界を跋扈する自由気ままなぶらり旅、開幕!!