タヌキの死体、飛べないゾウムシ、お化けタンポポ。これらすべてが、「自然」という大きな世界への入り口になる。拾ったタヌキの死体は解剖後、骨を取り出し、骨格標本に組み立てる。飛べないゾウムシの存在から、飛ぶという行為の利点と飛べない理由を考える。巨大化した“お化け”タンポポの発生の謎を追う…。生物教師が、学校の周りで見つけた自然の疑問に生徒と取り組む、丁寧なイラスト付きの入門的博物誌。
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かれらもまた、あの夏、ひとりの兵士だった。俳人・金子兜太、考古学者・大塚初重、俳優・三國連太郎、漫画家・水木しげる、建築家・池田武邦。廃墟の中から新しい日本を作り上げた男たちの原点は、太平洋戦争の最前線で戦った日々にあった。何もかも失った若者は、どのようにして人生を立て直したのか。過酷な戦場体験と戦後の軌跡を語り尽くした感動のノンフィクション。巻末に児玉清氏との対談を収録。
27歳のエリート広告マンと41歳のハンバーガー店売り子ー容姿・年齢・学歴・地位、すべて不釣合な2人が恋に落ちてしまったら…。男は2人の仲を公けにできない自分に嫌悪し、女は将来を絶望する。男はこれまでの建前生活に嫌気がさし、本音で生きる女にますます魅かれる。人が人を愛した時、どこまで相手に正直に誠実になれるかー永遠の主題を新しい感覚で捉えた話題作。
ドラえもん担当編集者が、数奇な運命でICT基盤を支える国際符号化文字集合の責任者になるまでの波瀾万丈。笑いと涙と友情を通して浮かび上がる情報通信技術標準戦争の現在。
十歳の誕生日の日、夕暮れの淡い光の中でぼくはきみに約束したね。「きみを守るためにぼくは夢をみる」と。そしてほんの短い眠りについた。目が覚めると、七年間が過ぎていた。ぼくは遠い浅瀬に残された。きみは完璧なセブンティーンになって、十歳のままのぼくをみつめていた。一度はなれた絆をぼくたちは取り戻せるだろうかー。ぼくたちのはじめての恋が、もう一度始まる。白倉由美×新海誠、魅惑のコラボレーション、開幕。
建築に向き合うとき事務所スタッフや現場、施主の声にできるだけフラットな状態で耳を傾ける。すぐわかる?!毎日を感動にかえる発想法。
僕は恋人のリエを殺した。いや、殺したはずだったー。だが僕が警官に連行された先は、封鎖された会議室らしき場所。しかもそこには5人の男女が集められ、警官を含めた全員が驚愕の告白を始めていく。「私がリエを殺しました」とー!謎の主催者の指令のもと幕をあけた、真犯人特定のためのミーティング。交錯する記憶、入り乱れる虚実、明らかになっていく本当のリエ。リエを殺したのは誰なのか!?予測不能の新感覚ホラー、開演。
ぼくの経験した八月六日は、決してぼくだけの特別な経験ではなくて、多くの無名の市民が絵に描いたり、文章に書いたりしていることがわかりました。それがまた、ぼくの見た光景と変わらないのです。共通する悲しさや苦しさがたくさんあるのです。生き残ったぼくは、あの日、広島で体験したことを語り続けなければならない、そして、本にして残しておき、これから先も多くの人に読んでもらいたいと思ったのです。(「あとがき」より)
野良犬だから、見えるものがある。青春ミステリーの俊英が、はじめて沖縄を舞台にして書き下ろした「ひと夏の出来事」。
僕らの難問を解決するヒントは、「道徳」にある。何が善いこと?何が悪いこと?いじめ、スクールカースト、政治不信、ポピュリズム…この国の難題を7人の有識者と徹底討論。
ザ・タイガースは1960年代後半の音楽ブーム「グループ・サウンズ(GS)」を牽引したトップグループ。本書は、ジュリーこと沢田研二をはじめとしたメンバー達の上京からグループ解散までの約五年にわたる全軌跡を、膨大な資料を駆使し活写する。ザ・タイガースの想い、苦悩、そしてあの時代がよみがえる、渾身の一冊。